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新時代の「孫子の兵法」:追悼「イノベーションのジレンマ」のクリステンセン教授の功績(初心者にもわかりやすく)

私も修士論文でお世話になった「イノベーションのジレンマ」のクリステンセン教授(ハーバード大学)が先月お亡くなりになられた。

享年67才。イノベーション研究の第一人者の死はあまりにもショッキングである。

いつもの私がnoteに書いている内容で考えるとあまり触れるべきではないが、今回はどうしてもクリステンセン氏について考察したい。

クリステンセン教授はアカデミックの世界だけではなく、BCG(ボストンコンサルティンググループ)でもキャリアを積んだアカデミックとビジネスの間に存在する知の巨人である。

故人は大企業がなぜ衰退するのか?という疑問に答えてくれる。

大企業の効率性と優れた経営判断が新興企業に大企業が破れる原因として、ジレンマ(弱点)を述べた。

これに対して「二兎を追う戦略」として次世代の大企業のイノベーション対抗策を考案。

反転して考えれば新興企業の戦略にも応用できるという、まさにイノベーション戦略の万能薬のような学術書である。

クリステンセン氏はハーバードMBAやハーバードビジネスレビューのイノベーションのパラダイムの礎を築いた人物として死後も評価され続けるだろう。

この本にはクリステンセンのあふれんばかりの戦略研究への情熱が感じられる。

この本は90年代に描かれた本だが、2020年の今でも色あせることなく、また当時から現代の市場構造を予見していたことも垣間見られる。

まさに天才というしか他ない。

現代イノベーションの巨人が67才という若さで亡くなるのは、あまりにも惜しいと感じるのは私だけではないはず。

クリステンセン氏のご冥福をお祈りするとともに、感謝を申し上げたい。


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