子連れ海外旅行でバルセロナという選択肢について
ペンシルママです。先日8泊10日でバルセロナへ旅行をしてきました。人数は大人5人、子ども1人(小学生)です。コンパクトな町なのでゆっくり町を回ることが出来ましたし、お気に入りの所には何度も足を運ぶことが出来ました。その上で子連れでバルセロナに行くことについて感じたことを書いてみます。
まず子連れにはぜひおすすめしたい場所だと思いましたが、条件付きです!少なくとも小学生以上が絶対おすすめで、年は大きければ大きいほどより楽しめるのではないかと思います。その理由を書きます。
バルセロナを訪れる方は、サクラダファミリアなど数々の有名な建築を設計したアントニオ・ガウディの建築を見たいと思っていらっしゃる方が大半だと思います。ガウディの建築はスペインの中でもバルセロナに集中してあるそうです。バルセロナはこれほど沢山の素晴らしい建築を1都市で拝見して堪能できる場所であり、素晴らしい旅行地だと思います。ガウディが有名になりすぎて陰に隠れてしまっている有名な建築を設計した建築家の建物もあります。
という訳で観光のメインをガウディ建築にすると、小さな子どもには興味が続かないかもしれません。更にガウディ建築観光には思わぬ落とし穴もあったのです・・。
それは・・、サグラダファミリアは塔の上までエレベーターで上がることが出来ますが、帰りはなんと、らせん階段を下って下まで降りてこないといけないのです!これは結構長い距離で大変です!普通の健康な大人でも、こんなに長いらせん階段を下り続けると太ももがふらふらしてしまいます。そしてらせん階段の真ん中から下を除くと、永遠に続くかのような円の中に吸い込まれ落ちてしまいそうな、目が回りそうな、そんな空間なのです。
更に、狭い塔の中をずっと薄暗い明りを頼りに階段で降りてきます。多少は照明もありますが、採光の多くは塔の窓から入る光です。暗くて天気の悪い日などはより薄暗くなるでしょう。
私は訪れるまでは知らなかったのですが、サグラダファミリアの塔へ上ることが出来るのは6歳以上だったのです。どおりで子どもをほとんど見かけなかった訳です。私たちが訪れた際は、娘が1番小さな子どものように見えました。杖を突いて歩く義父と、義父に付きそう義母は結局塔の上までは上がることが出来ませんでした。
ですので小さな子どもに限らず、足の悪いお年の方も上に上がることは難しいでしょう。私たちの前にいた女性は杖を持っていましたが、らせん階段を降りるのは本当に一苦労のようでした。ゆっくりゆっくりと階段を降りていました。
私は塔の上まで上がれて本当に良かったと思いますし、多少苦労しても一見の価値のある場所だと思います。また完成したら絶対に訪れたい場所です。
せっかくのそんな場所を訪れるわけですから、少なくとも子どもは6歳以上で、かつ自分の足で長い階段をしっかり降りられるくらいの年になってからの方が良いと思います。
サグラダファミリアに限らず、実は他の有名なガウディの建築も、歩けない人にはかなりきつい観光スポットだったのです。
グエル公園は、中心部から離れた場所にあり、緩やかな丘を登って行ったところにあります。バスの所要時間は20~30分ほどでしょうか。この日私たちはタクシーで公園まで行く予定でした。義父は車いすに乗っていました。しかし、なんとこの日、何かの学会のある日だった為、「タクシーは皆出払ってつかまらない」とホテルの人に言われたのです。入園時間に間に合うか分からなかったので、私たちは仕方なくホテル近くのバス停からバスに乗り、公園まで行きました。
バス停から公園の入り口までは少し坂を下って向かいます。そして公園についてもまだまだ歩くのです。ガウディの暮らした家を見たり、有名なベンチの並ぶ絶景スポットへ行ったあとは、また階段を下り、貯水槽へつながるギリシャ風の柱のあるスポットを通ります。そして1番有名なドラゴンが置いてある公園の入り口へ到着するのです。この日は義父は車いすで移動していましたが、それでも所々車いすを降りて歩かなくてはならない場所がありました。帰りは幸いすぐにタクシーをつかまえることが出来て、無事ホテルまでタクシーで戻ってこれました。
こちらも行ってよかった素晴らしい場所でしたが、たくさん歩ける年齢の子か、もしくは完全に抱っこの赤ちゃんではないと親も大変だと思います。
グラシア通りというバルセロナのメインストリートに2か所、ガウディが設計した有名な家があります。「カサミラ」と「カサバトリョ」です。こちらも実に階段を上り下りしなければならない修行観光スポットだったのです。
カサミラには屋上があります。カサバトリョにもあるのですが、カサミラの屋上の特記すべきポイントはその起伏に富んだ、うねうねした形状です。段差の大きい階段を上り下りして移動しなくてはなりません。下る時はエレベーターがありますが、エレベーターのあるところまで階段を使って何度も上り下りしなくてはならないのです。大変ユニークで見ごたえのあるこちらの屋上ですが、足の悪い方には一苦労でしょう。小さな子どもも危ないので目が離せません。ガウディスポットに小さな子どもをあまり見かけないのは、子どもの関心が薄いという理由だけでなく、幼い子どもの足では物理的に難しいということもありそうです。
以上小さな子どもにガウディ建築の観光は不向きと書きました。バルセロナは他にも数多くの美術館もあり、子ども向けのアートの本などの取り揃えも多く、我が娘の興味を惹きつけました。しかしこちらもやはりある程度大きくなってからの方がいいと思いました。
幼い子どもでも楽しめるスポットもあるにはあると思います。科学館や遊園地、チョコレート博物館、動物園、水族館などあります。しかし、チョコレート博物館は行ってみましたが、正直見ごたえは薄く、チョコレートの展示がしてあるのと、カフェで美味しいチョコレートを頂けたくらい。必見の場所とは言えません。遊園地や動物園、水族館は、他の旅行先でも十分面白そうな場所があると思いますし、わざわざバルセロナを選んでそのような施設に行くのも疑問が残ります。
という訳でバルセロナのおすすめは「小学校中学年以上~かつ足が元気に動けるうちに行く」ことです(*'ω'*)
我が家も昨年だったら娘が小さくてガウディ建築を堪能できませんでした。絶好のタイミングで訪れることが出来て良かったです。