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能登半島地震チャリティートークイベント 「藍色時刻の君たちは」著者:前川ほまれさんと話す ヤングケアラーと家族のこと

精神保健福祉士の和賀です。今日はイベントのご案内です。

「いつか、義務も後悔も手放して。あなたはあなたの人生を生きるのよ。」


「藍色時刻の君たちは」は、久しぶりに全てを後回しにしても読みたいと思うような本でした。良い本には人にとにかく紹介したくなるパワーがありますが、「藍色時刻の君たち」にはまさにそんなパワーがあります。

2010年10月。宮城県の港町に暮らす高校2年生の小羽(こはね)は、統合失調症を患う母を抱え、介護と家事に忙殺されていた。彼女の鬱屈した感情は、同級生である、双極性障害の祖母を介護する航平と、アルコール依存症の母と幼い弟の面倒を見る凜子にしか理解されない。3人は周囲の介護についての無理解に苦しめられ、誰にも助けを求められない孤立した日常を送っていた。

しかし、町にある親族の家に身を寄せていた青葉という女性が、小羽たちの孤独に理解を示す。優しく寄り添い続ける青葉との交流で、3人が前向きな日常を過ごせるようになっていった矢先、2011年3月の震災によって全てが一変してしまう。

2022年7月。看護師になった小羽は、震災時の後悔と癒えない傷に苦しんでいた。そんなある時、彼女は旧友たちと再会し、それを機に過去や、青葉が抱えていた秘密と向き合うことになる……。

https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488028985

精神保健福祉士である私の原点の想いや、今回ご登壇をお願いした弁護士の小野田峻さんとともに、著者の前川ほまれさんとの鼎談を皆様にお届けしたいと切望し、この度企画させていただきました。

このイベントにお申し込みされた中学生、高校生、学生の方に、前川ほまれさんのサイン本を先着15名様にプレゼント!

株式会社ニイラの公式ラインアカウントに登録後、お申し込みの方にプレゼントします。サイン本は先着15冊までとなります。

なお、発送はイベント終了後の発送となります。公式ラインアカウントに、お名前(漢字でお願いします)、ご年齢、郵便番号、ご住所をメッセージしてください。

著者の前川ほまれさんⓒ河北新報社

ヤングケアラーと聞いて、あなたはどんな風に感じますか?

誰かの顔だったり、自分自身の過去だったりするかもしれません。家族のケアは家族がやるもの。それが当たり前とされてしまう状況が、誰かの悲痛な気持ちや言葉を堰き止めてしまっているかもしれませんし、あるいは、誰かの未来を本人すら気づかないまま変えてしまっているのかもしれません。

私は精神保健福祉士として現在28年のキャリアがありますが、私自身、そもそも社会福祉の大学を選んで福祉職として働こうと思ったのは、母の病気が原点にあります。

母は私を生んだ時に血液の病気となり、以後治療を続けていました。目に見える障害はありませんでしたが、体調が悪い日は日常生活がままならない事もありました。周りの大人が「あなたのお母さんはサボっている」「どこが病気なの?」と心無い言葉を言われる事も多く、人は目に見えないものをないものにするのだなと思って育ちました。

私が精神科病院に就職したのも、この経験が大きく、目に見えないことがたくさんある精神科医療の中で働いてきました。

「ヤングケアラー」という言葉ができて、家族という閉じた世界の中での家族自身によるケアが社会の中で知られ、課題として認識されたことは良いことだと思います。

ですがその一方で、ヤングケアラーという問題の様相は実は多様であるにもかかわらず、言葉がもたらすイメージや課題構造の固定化・単純化が、今この瞬間も家族のケアに向き合う当事者たち一人ひとりの現実や声を社会に届かないものにしてしまう現実もまた、孕んでいると思います。

「家族は支援者にはなり得ない」


そんな現実を前にして、それでもこの本はみなさんの想像力を信じて、とある3人の若者たちの人生そのものを描いています。同時にこの本は、自分とは違う人生を生きている誰かのことを想うための本でもあります。だからこそ、一人でも多くの人に読まれて欲しい。現在ヤングケアラーとして無自覚なまま過ごしている中高生や学生さんに届いて欲しい。心底そう願っています。「家族は支援者にはなり得ない」本の中のこのセリフは、特に私にとってはとても印象的でした。

2024年1月1日に能登半島地震が発生し、私たちと同じように日々家族とともに暮らしを営んできた方々が被災しました。日常を取り戻せていない方々がまだ大勢おられます。

そこで今回は、能登半島地震チャリティートークイベントと銘打ち、被災地にも多くの中高生や元ヤングケアラー、現ケアラーの人たちがおられることに想いを馳せ、あるいは繋がりを感じながら、同時にまた、ヤングケアラーの実態を知らない人たちにもぜひこの本を手にとっていただきたく、著者の前川先生を中心とした鼎談イベントをお届けしたいと思います。

お申し込みはこちら!

https://aikimi-maekawa.peatix.com/

著書: 藍色時刻の君たちは  
    第14回山田風太郎賞受賞
    読書メーター読みたい本ランキング第1位
    (単行本 月間 2023年5月19日~6月18日)
    いつか、義務も後悔も手放して。
    あなたはあなたの人生を生きるのよ。

私たちはこの港町で家族を介護し、震災で多くを失い、そしてあの人に救われた。ヤングケアラ―たちの青春と成長を通し、人間の救済と再生を描く渾身の傑作!

出版社 ‏ : ‎ 東京創元社 (2023/7/28) 発売日 ‏ : ‎ 2023/7/28 言語 ‏ : ‎ 日本語 単行本 ‏ : ‎ 368ページ ISBN-10 ‏ : ‎ 4488028985 ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4488028985
   書籍はこちらから。

日時:4月5日(金)20時から21時 

20:00-20:30 前川さんのお話を中心に小野田さん、和賀との鼎談
20:30-21:00 参加者の皆さんの前川さんへの質問や感想に答えながらお話をします
場所:オンライン(Zoom)
参加登録をされた方にはZoomリンクを前日までに送付させて頂きます。録画(アーカイブ)を残す予定です。

料金:チャリティイベントのため無料ですが、ぜひ以下の宛先まで募金の方をお願い致します。 

能登半島地震への募金 石川県災害義援金


<著者紹介 前川ほまれ>
1986年生まれ、宮城県出身。看護師として働くかたわら、小説を書き始める。2017年『跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング』で、第7回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。『シークレット・ペイン 夜去医療刑務所・南病舎』は第22回大藪春彦賞の候補となる。23年『藍色時刻の君たちは』で第14回山田風太郎賞を受賞。その他の著書に『セゾン・サンカンシオン』がある。

<登壇者 小野田峻>
小野田総合法律事務所・代表弁護士(東京弁護士会所属)
株式会社ニイラ顧問弁護士
盛岡で東日本大震災に遭遇したことをきっかけとして、東京弁護士会内有志の津波被災地訪問企画を立案し、継続的に実施。
2016年11月には、ソーシャルスタートアップ向けシェアオフィス(social hive HONGO)併設の小野田高砂法律事務所を本郷三丁目にて開業(2018年7月には増床。2024年3月時点で、shHに入居している団体は14社)。支援先の団体が向き合う社会課題は、子ども・若者支援や社会福祉の現場のデザイン、介護、女性の両立不安の解消、日本酒や祭りなど伝統文化や食と演劇、官民連携など多岐にわたる。
法務支援を中心とするビジネス横断的支援にとどまらず、社会課題解決に関連する各種リソースを有機的に連携させることにより、広くソーシャルチェンジメーカーの多様な可能性を未来に繋げる活動を行っている。

【株式会社ニイラ 事業概要】
2020年2月 代表である和賀未青(精神保健福祉士)が設立。
精神科医療機関で24年勤務した経験を元に、各種ニーズに合わせ、オンラインまたは対面での相談サービス「HUG」、「福利厚生としてのHUG」、「インフルエンサーのためのメンタルヘルスのサービス」など各種サービスを展開している。

主催者:和賀 未青(わがみお)
株式会社ニイラ 代表取締役 精神保健福祉士 社会福祉学修士
大正大学文学部社会福祉学科卒業後、1995年東京都内の医療法人(精神科単科病院)に就職。同医療法人に24年間勤務。父の死が大きなきっかけとなり2019年に退職。

2020年に株式会社ニイラを立ち上げ、同年6月より対話を通じて心をケアする相談・伴奏サービス「HUG」をスタート。対話を通じて働く人の心をケアする企業や組織向けのサービス「福利厚生としてのHUG」、自分らしさを保つ、守る、ケアする「インフルエンサーのためのメンタルヘルス」を展開している。相談サービスの他に、社会福祉の支援職への研修なども行っている。

【和賀からのお知らせ】

12月9日のイベントのアーカイブを有料で公開をしています(ご好評につき4月まで延長してます)

弊社サイト内のコンタクトフォームから、

12/9日アーカイブ希望にチェックを入れてお申し込みください。
その後、お支払いについてご案内致します。
アーカイブは3000円となります。指定の口座に振り込みをお願いします。
お支払いを確認できましたら、アーカイブを送らせて頂きます。
わたしに、話してみませんか?こんなこと言っていいのかな、を、どうぞ私に話してください。HUGするように、話をお聞きします。
自分や、もしかしたら近くの家族、友人、知人、会社の人にもしかしてこれはHUGが役に立つのかもと思ってくださったら、LINE公式よりご連絡ください。

精神保健福祉士による従業員様への個別サポートを軸に柔軟に対応するサービスのサイトができました。企業や団体からのお問い合わせも多くいただいています。

対話を通じて働く人の心をケアする。福利厚生としてのHUG、こちらのサイトも是非ご覧ください。

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