「定期的に試験があるのはなぜなの?」

○夏休みが終わって…

 この夏は、どのような体験ができましたか? 普段はあまり行くことができないどこかへ出かけたのでしょうか、将来へ向けて身体を鍛えぬいてみたのでしょうか、あるいは探究したいことをじっくり深く調べ抜いたのでしょうか、それとも際限なく思いっきり学習に励むことができたのでしょうか……学校という決まった時間で活動する日常から解放され、時間を自由に使える数少ない貴重なときだからこそ、事前に計画を立てて、何かしらのことに集中することができたことと思います。そうは言っても、いつもが緊張感をもって行動している人は、敢えてのんびりと過ごして身体とこころを休めるということも大切なことです。特に、暑い季節では…

○学ぶ目的は…

 ぼくも、集中して学び遊ぶ皆さんに負けることがないようにと思って、そしてこれからの皆さんといっしょに学んでいくときの糧にしていく心積もりで、この8月に合計八つの教育系のセミナーに参加してきました。さらに今年は、甲子園にも応援に行きましたので、ゆっくりしている暇はあまりありませんでした。そうは言いつつも温泉へは数か所訪問させていただきましたが、これも「化学」へ連載中の温泉記事を書くための取材のためと考えると心の休まることは少なかったといういえるかもしれません。それでも、普段の生活においてはできないことできなかったことを少なからずできたことは、とてもありがたいことだったと感謝しています。

○日常に戻って…

 ところで、このように特別な特別な時期が終わって、今は通常の生活に戻り、また定期試験も近づいてきて、落ち着かない気持ちになっている人も多いかもしれません。そう、皆さんと同様、いやむしろ生徒の皆さん以上に、ぼくは緊張しています。試験というものに皆さんが感じている「感覚」を思うと、それに応えられるだけの「もの」を創って、皆さんの期待に応えなければいけない…と思うからです。そして、この「試験」を機会として、さらに皆さんの学びへを深めていきたいと考えるからです。そのために、学び手である皆さんには、この「試験」をいままでの学びの結果としてではなく、これから学んでいくための一つの指針として捉えて、自ら考え、自ら行動していくために改めて振り返る機会として利用して欲しいと考えています。

○定期試験とは…

 改めて、学校において、「定期的に試験があるのはなぜなのだろうか?」ということを考えてみると、皆さんの中には「成績をつけるため」と思っている人も多いかもしれません。しかし、ぼくはそうは考えたくありません。ぼくは、生徒の皆さんを順位付けしたり、評価したりするなんてそんなことをすることには、とても苦しさを感じます。しかし、このこと自体に意味があるとも思っています。そして、評価を受ける皆さんにとって意味のあることでなければいけないと強く感じています。このことは多くの先生方が常に思っていることであるはずです。授業が、テストが、そして評価(評定ではありません!)が、皆さんのこれからの学びにつながるように、いつも考えながら、そして悩みながら、進めているのです。その中でも、試験に対しては、皆さんが気にすることが多いと感じますので、そのところも熟慮しながら作成しているのです。皆さんもテストに対しては色々と考えることはあると思いますが、先生それぞれが、皆さんの「これからの学びを考えて創っているのだ」ということを忘れずに、点数だけを気にするのではなく、その出題の意図を考えながら、皆さん自身が「学び方」を考え身につけていってほしいと思っています。
 そうは言っても、ぼく自身は、「定期試験(考査)なんていらない!」っておもっているんですけれども…

◎最後に一言……

「望みは必ず叶う!」ただし、そのために犠牲が伴うものでもある。だから「順位付け」をすることが最も大切。あなたにとって、今のあなたにとって何が大切なことなのか、そこを決めてそれに従って行動することが大切である。

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