(14)退院後の過ごし方と合併症の話
子供たちからの歓迎?
退院は月曜日。疲れない程度に荷物を片付け、帰りがけに寄って買い物をしたスーパーの握り寿司で夫と昼食をとりました。生ものは病院では出ませんから、退院したぞ!という感じ。
子供たちは学校に行っています。15時頃、先に小1の息子が帰ってきました。感動のご対面かなと思いきや、玄関を開けると靴も脱がずに「ママ、傷のところ見せて!」と叫びます。
コロナ禍で入院中は面会禁止でしたし、もともと小学生以下の子供は病室に入れません。それで毎晩20時ぐらいにLINEでテレビ電話をしていました。そのときに、傷跡の説明で「上にテープが貼ってある」と伝えていたのが、やたら気になっていたみたいで。
子供は面白いなーと思いながら玄関で服をめくり上げて傷跡を見せてやりました。
小一時間して小3の娘も帰ってきました。玄関で「ママ―、お腹見せて!」。
きみもかい!
息子がリビングから「意外と地味だったよ!」と叫びます。「いまから見るんだから余計なこと言わないで!」と叫び返す娘。なにこのやりとり、と思いながら、服をめくりあげました(本日2回目)。
お風呂に入るときに娘が私のお腹を見て「おなかペタンコマンだ~」「赤ちゃん生まれたんですか?」などとからかったこともありました。いまは少し戻ってきてふっくらしてきましたけど、退院直後はそれくらいお腹がペタンコで、ちょっとシワっぽいくらいになっていました。なにしろ自分のゲンコツくらいの大きさの腫瘍をとって、1週間絶食したのですから、そりゃあ目に見えてお腹が凹みましょうとも。
退院後の体調
自宅に帰ってからも、最低限の家事くらいでのんびり過ごしていました。普通に過ごすのが一番のリハビリと聞いて、なるべく普通に過ごすんですけど、それでも疲れやすいのは確かで、ちょこちょこ横になっていました。まあ元気なときもしょっちゅうゴロゴロしているから、あまり変わらないか。
食事量がなかなか戻らなくて、だいたい元の半分、病院で食べていたのと同じか少し多いくらい食べて、すぐお腹いっぱいになる感じでした。退院直後に測った体重が、2週間近くはゆっくりと減っていきます。痩せてラッキーという女心と、食べないと体力つかないかもという焦りを行ったり来たり。
現時点で手術からもう1か月以上経ち、体重の下降線はもう止まりましたが(幸か不幸か微増しつつある!笑)、まだ外食で普通に一人分食べる自信はないですね。
合併症は門脈血栓症
膵臓の手術は合併症が多いというのは本当なんですね。私は幸い、膵液による自己消化など、入院期間が伸びるような大きな合併症はなかったのですが、小さな合併症はありました。脾臓をとった影響で、門脈に血栓ができる門脈血栓症になっています。
血栓というと、それが心臓に行ったら?とか脳に行ったら?とかちょっと怖いイメージがありますけど、この門脈血栓症の場合は、肝臓を通る大きな血管、門脈にできていて、その先に進むことはないそうです。もし起こるとしたら、その後ろに血栓の渋滞が起きて腸などに悪さをするかも?というくらい。それでも発見したからには治しておきましょうということで、血液をサラサラにする薬を服薬しています。今後予定しているCT検査で血栓が消えていることを確認できたら、お薬が卒業できます。
この薬を飲んでいるあいだは血が止まりにくくなるのでケガしないようにと言われています。主婦は料理で包丁を扱うし、私は普段細かいケガをよくするのでちょっと心配ですけど、まあまったく止まらないわけでもないそうですし、いまのところ生活には何も支障ありません。
あと考えられるリスクとしては、糖尿病になりやすくなっているみたいです。手術からちょうど1か月の日に外来で血液検査を受けましたが、そのとき真っ先に先生がチェックされたのは、炎症はない、糖尿病になっていない、腫瘍マーカーが上がっていない、の3点でした。
次回はまた入院中に話が戻りますが、wifiなしの入院生活をどう楽しむか?というテーマで書こうかなと思ってます!