ショートショート×クラフトビール「ラベル小説」コラボ記念イベントに参加した話。
みなさんクラフトビールは好きですか。私は好きです。みなさんショートショートは好きですか。私は好きです。そんな私の目の前にクラフトビールとショートショートを組み合わせたイベントがぶら下がっていたらそれはもう飛び付くしかありません。
2023年9月30日に「Contempus by Y.Y.G. Brewery」で開催された「ラベル小説」コラボ記念イベントに参加しました。
ラベル小説についてはこちらに詳しく記載されています。
仕掛け人はショートショート作家の田丸雅智さんとDD4D BREWING代表の山之内圭太さんです。どちらも愛媛県出身で、共通の友人を通して知り合ったそう。そんな二人が世に送り出したのが新作クラフトビールのラベルに直接ショートショートが書かれた「ラベル小説」です。英語表記のLABEL NOVELの語呂のよさから既に心地よい。
10月1日の新発売に先駆けて仕掛け人のお二人が登壇して書いたり飲んだりするのが東京で開催された記念コラボイベントでした。公式によればイベントの内容は以下の通り。
1. 田丸氏のショートショート書き方講座
2. DD4D代表 山之内からのビール紹介
3. 「ラベル小説」3種テイスティング
なるほど。ショートショートを書いて、ビールの説明を聞いて、最後にみんなで乾杯するのね。そう思っていました。このときは。このときは。
開場時間が書いてなかったので30分くらい前に到着。早過ぎました。私より先にいた参加者はひとりだけ。窓際でカタカタとPCで縦書きの文章作成をしており、物書きガチ勢だ……！ とんでもないイベントに参加してしまったかもしれない……！ と戦々恐々でした。揃ってみれば、物書きさんに限らず、田丸さんのファンやクラフトビールのファンや会場のバーの常連さんなどバラエティ豊かな20名でした。書いたことがある人という質問で手を挙げたのは半分いなかったように思います。
イベントが始まると早速注がれる乾杯のビール。え、ビール？ 初手から？？
ビックリしました。すっかり最後だと思っていたものが最初に出てきました。しかもビールグラス半分くらいの大盤振る舞い。思っていたテイスティングの量じゃあない……！ 嬉しい誤算でした。反面、これから私は酔っ払いながらショートショートを書くんだな、とも思いました。書けるのか？？
イベントの内容は順不同。乾杯した後は、田丸さんと山之内さんの進行で、そもそものこの企画の成り立ちや、どのようにして今回の目玉の3種のクラフトビールが造られたかが語られました。ビールのテーマは「酸」「苦」「甘」となっており、それらに沿ったショートショートがラベルに印字されています。そしてその物語に寄せる形でビールの味を整えたとのこと。ビールの名前はそのままショートショートのタイトルが使われています。乾杯で飲んだ「酸」なら「人魚と指輪」です。お洒落。
続いて「苦」の「ループ屋」が手元に配られたところでショートショート講座が始まりました。実は講座自体はnote公式Youtubeで拝見したことがあったので、これから何をすることになるのかはなんとなく想像がついていました。しかしいざやってみるとこれがなかなか難しい。普段から田丸さん監修のショートショートnoteを元にした毎週ショートショートnoteという企画に参加して書いてはいるものの、いかに私が順序立ててではなく直感で書いているかが浮き彫りとなりました。
とはいえ2つの単語からイメージを膨らませてショートショートの体裁に整えるのはいつもと同じ。「甘」の「海のイヤホン」を飲みながら、荒削りな400字弱のショートショートっぽい何かをギリギリ生成することができました。ここから何人か作品を発表することになり、隣のお姉さんから他薦された私は、お断りする余地もなくみんなの前で、田丸さんの前でショートショートっぽい何かを発表することになったのです。
「クラフトビール」と「アイドル」を掛け合わせた私の物語。推し作家から自分の作品の感想を直接いただける機会なんてそうそうないのでとても嬉しかったです。また、お酒の場でみんなゴキゲンだったこともあって、笑わせるために仕込んだ部分でちゃんと笑ってもらえたり、初対面の参加者からも個別に感想をいただけたりと、物書きの端くれとしての承認欲求はかなり満たされました。ここのところ少しばかりスランプ気味だったのでちょっとした自信に繋がったような気もします。
飲んだり書いたりしていたらあっという間に2時間が経過し、イベントはお開きとなりました。この体験だけでも十分なのになんと豪華なお土産までついてきます。
飲み比べた3種類の缶ビールと文庫サイズで栞にもなるお洒落な防水コースター。こんなに至れり尽くせりで3000円でいいんですか？？？ あまり参加しないタイプのイベントでしたが、思い切って飛び込んでみてよかったです。
イベント終了後も田丸さんと山之内さんがしばらくいらしたので直接お話することができました。お渡し会と違って1分以上話しても剥がされない……！ お酒の勢いで余計なことまで話してしまったような気もしますがキニシナイキニシナイ。田丸さんに言われた「書き続けてください」を胸にこれからも好き放題書いていきます。
11月3日には仕掛け人らの故郷である愛媛県でも同イベントが開催される予定です。参加しようか悩んでいるのであれば、愛媛県に向かうハードルが高くないのであれば、参加して損はないイベントだと思います。ショートショートが好きな方、田丸さんが好きな方、DD4Dが好きな方、クラフトビールが好きな方は是非是非。
余談
イベント終了後、その場のノリでビール好きがそのまま会場のバーに残って二次会が開催されました。イベント終了は16時。「まだ19時じゃん」とか言いながら20時ごろまで飲んでいた気がします。いつも遊んでいる仲間とは違う層だったのでいつもと違う業界のお話がいろいろ聞けてめちゃくちゃ楽しかったです。層が違ったことを象徴したのが使用SNS。別れ際に交換することになり、提示されたのがFacebookと Instagramでした。使ってねええええ。とはいえ有益な情報を何ひとつ呟いていない旧Twitterを差し出すのも気が引けたので、ロム専で何も投稿したことがないInstagramを差し出すことしかできませんでした。いいのよ。何かしらのビールイベントの際に連絡が取れる状態にあることが大事なのよ。
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