名作探訪 その11 渋すぎる! 考古学発掘ゲーム 『ペルガモン』
ボードゲームデザイナーの山田空太といいます。
このnoteでは、普段ボードゲームの作り方に焦点を当てて書いています。今回は、名作探訪という、皆さまに是非とも遊んでほしいボードゲーム紹介のシリーズです。
前回の『グレンモア』もおすすめのゲームです。
こちらからどうぞ⇩
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本日のゲームは、『ペルガモン』!
シュテファン・ドラとラルフ・ツア・リンデの共作。
7年くらい前にめっちゃ遊んだゲーム。
『グレンモア』の記事の推敲中、なぜか『ペルガモン』のことを思い出してので、早速記事にしました。両者のプレイ感は似ていませんが、中量級でまとめ方が上手い点が共通していて、思い出したのかもしれません。
ペルガモン Pergamon
Designer: Stefan Dorra, Ralf zur Linde
Artist: Klemens Franz
Publisher: Eagle-Gryphon Games, eggertspiele
(2010)
2-4 players
好み:AA
時間:45分程度
2人でも:悪くない
考古学と発掘をテーマにしたセットコレクションのゲームです。
19世紀、トルコのペルガモン遺跡が舞台です。美術品をペルガモンというトルコの土地から壺や仮面を発掘して、復元して博物館に並べて、古い展示品は価値が高く勝利点をたくさん得られるという流れ。
何か面白そう・・・だけれど、メカニクスは説明しづらい・・・!
何とかひねり出すと、セットコレクションと競りのような+α。
まず最初に、発掘資金を要求するフェイズがあります。1つの選択で、複数のことが決まる、ドイツゲームでよく見かけるやつ。このゲームでは、プレイ順、資金、発掘の層の3つが同時に決まる。
プレイヤーに配られる資金の総量の、おおよその金額はあらかじめ分かっているのですが、正確にはカードがめくられるまで分からない。
小さく要求したプレイヤーから順に支給され、多く要求したプレイヤーまで資金が行き渡らないことがある。ここがとてもよく出来ていて、時には1手しゃがんで様子を見たり・・・。
プレイは、1手、1手少しずつ進む感じで、とても地味。淡々と発掘資金を要求し、発掘タイルを取得し、自分の場所でタイル同士を繋げる。良いと思ったタイミングで公開する。
新しい展示物が公開されると、それより価値の低い過去の展示物は、客の興味を失うという理由で、価値が低くなる。一度先行されると逆転は難しい。
このゲームの美点は、システムが整備されていること。
プレイヤーの1つの決定で複数の事項が決まり、さらにプレイヤーの1つの決定でゲーム自体が自動で進むパーセンテージが大きいのです。短時間にギュッと詰まっていて、ゲームをやった気分になります。
書きながら遊びたくなってきた。これくらいの規模の、これくらいの運要素と、これくらいのプレイ感のドイツゲームが僕は好きなのです。
今はなかなか手に入りにくいですが、何とか一度は遊んで欲しいゲームなのです。
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