見出し画像

【人生初ぎっくり腰】認知行動療法で健康の認識がバージョンアップした

これも認知バイアスなのか。

※ なお、一年経過した2021年11月に読みなおしたが、その後1回無理な姿勢でしゃがみながら移動したタイミングで起きただけだった。

突然の腰痛

激しい運動をしたわけでも激務が続いたわけでも睡眠不足や運動不足であったわけでもなく、朝起きたら腰に違和感のある痛みを感じた。

しかし、耳にする腰痛と比較しても症状は軽い。これは二日前に1時間散歩した影響かもと思い放置して二日目。まだ痛みが治らない。筋肉痛ではと思い該当箇所をほぐすと痛みが悪化した。これはおかしい。

三日目。これは無理。それまでの二日はラジオ体操ができていたのに、靴下を履くことすら億劫で激痛。どうしようもないと思い、かかりつけの整体へと足を運んだら腰周りの筋肉が完全に固まっていると診断された。

これが、人生初の腰痛体験となった。

冷えかもしれないと言われたが原因は不明。そういうものらしい。そして、歩けないほどではないがこの程度であっても立派なぎっくり腰だと言われた。

回復はするがこれからどうなるのだろうか

その場で、腰回りをほぐしてもらいながら湿布とテーピングの処置。腰自体は炎症と判断されたので冷やしたほうがよいパターンであった。お風呂に浸かるのも痛みが増幅されるので禁止。

そして、すぐ治るからと電気治療。これが痛い。

激痛。とにかく痛い。なんなら腰痛の症状より痛い。テレビでみたことがあるリアクション芸人さながらの我慢が必要で、痛い!痛い!と院内で普通に叫んでしまった。なんてことだ。

確かに一時的にはやわらぐのだが、一週間後の治りかけにくしゃみをしただけで、元の激痛に元どおり。また整体にいって電気を流し、さらに激しい治療となり、叫びは全身の意図せぬ動きとなり...もはや言うまい。

これは、いよいよ厄介なことになったと恐れ始めていた。

ネットで腰痛について検索をしてしまう

腰痛は長引く。ストレスの場合もある。椎間板ヘルニアだの体操しろだの針だのなんだの、これはいよいよどうしたものかとなった

ただ、前提知識としてストレス反応の可能性や脳がびっくりしすぎて痛みに反応する可能性に加えて、腰痛治療の効果も科学的に見直されていることを知っていたので、データと科学で立ち向かおうと決心

そこで、いわゆるネットで言われているような風情の流布に近い玉石混合と、一般的に効果があると言われているものと最先端の腰痛治療と比較しながら探したところ、今回の認知行動療法にたどり着いた

最先端の腰痛治療は認知行動療法

それが本書。怪しげなタイトルにも読める「人生を変える幸せの腰痛学校 ―心をワクワクさせるとカラダの痛みは消える」。認知行動療法で体験型小説という不思議な作りとなっている。

とにかく腰痛に苦しんだ人には響くであろう物語調でいろんな人物が腰痛に困った人物として登場する。その方々のワークショップ体験を元に本当かな?と感じながら読み進めることができる構成だ。

自分自身の治癒能力に目を向ける

腰痛とストレスの関係は知識として知っていた。しかし、最近自分自身が腰痛を始めて体験して電気治療して、さてどうしたものかと思って本書を手にした身としては、疑いつつもわかるなそうだなと納得させられた。

そして確信する。自分で治せる。それ以上に治すという概念もいらないと

エビデンスベースで、近代の腰痛治療の変化が読み取れる。椎間板ヘルニアと痛みに因果関係がない話がおもしろい。炎症だの姿勢だのというが、本当にそうなのか?と痛みと客観的に向き合うことが説かれている。

認知の世界の話は好きなので納得度を持って読み進んだ。きっと、正しさを正解を求めると永遠に人生のリソースを痛みに注ぎ込むのだろう。やりたいことや幸せだと思うこと。本来の自分に向き合うことが何より重要なのだ。

なお、腰痛はビックリするほど痛いし体がカチカチになる。という概念が形成されるので、そこを疑うのは大変だろうなーと思いながら読み終えた。

腰痛に関係なく、自分自身の治癒能力を信じる力が身につく。これにつきる。あと、巻末でわかるがアドラー心理学が好きな人はすんなり話が聞けるはず。

結局、痛いだのなんだのといって助けてくれと思ったって、治してお願い!となっても、原因があるかもしれないが、けっこうわからないものが腰痛だということ。

原因があるはずだという問題意識の認知そのものを問う。それが本書だ。

人間は理由が欲しい生き物だ。きっとそうに違いない。そうであってくれ。わからないことをわからないままにするのが苦手だ。だから、痛みという脳が発する信号にわかりやすい記号をつけて安心したいのだろう。

その無用なラベリングが不幸を作るのかもしれない。

でも、一度待てよと思える立ち返ることができれば、不幸だ絶望だと思い込みすぎないで、だからダメなんだ痛いんだうまくいかないんだとネガティブにリフレーミングしないことが自分自身を知ることに繋がりそうだ。

マッケンジー法で腰痛改善

とまあ、認知行動療法視点でわかったとしても痛いときは痛いのだ。

そこで、4、50年前から10年前のレベルまでアップデートされた腰痛対策の仕組みとしてマッケンジー法を取り入れてみることにした。一言で言うと、腰椎前湾を保つ運動をするということ。

認知行動療法でも運動が大事だとあるように動くしかないのだ。安静にしておくことは1,2日は必要かもしれないが、基本的には動くしかない。丸まったり伸ばしたりの段階をこの書では提案してくれており取り入れやすい。

過去の腰痛治療に対して腰を反る運動を取り入れたマッケンジー法の話。翻訳者の整形外科視点では特殊用語ありとの指摘だが、この手の科学はまだまだアップデート段階だということがわかる。

腰の痛みは移動するというが、中央化となる痛みに拡散を集約させるのが回復傾向と学ぶ。できるだけエビデンスベースで2000年代に研究結果がある程度そろった内容と判断した。

安静や電気治療は否定されつるある昨今の始まりに出てきた研究結果と見る。緊急事の対処法や病院依存にならない自己治癒を提案。怪我と同じ対処が必要という視点は納得。

よく、ネット検索だとうつ伏せで反るのはよくないとかも見かけるが、あまり気にしすぎなくてもよさそうだということがわかる。気軽に腰が痛いな重たいなと思えば痛みを感じながら前後に動かすようにしている。

再発を恐れたって仕方がない。ダメな時はダメなのだ。

風邪といっしょ。なる人はなるし、ならない人はならない。でも、なるときはある。その程度の問題だと認識を改めることができた。腰痛は自己免疫疾患の範囲なのだ

とまあ、そんな時間を過ごしていると自然と腰痛に向き合えることができたので、今の所はこんなものかなで過ごすことができている。

本書の巻末の著者の体験談よりベースとなった書籍は以下。他にもたくさんの参考文献が載っているので、納得するまで読み進めることができるだろう。

前かがみになったときのくしゃみにだけは気をつけるようにしている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?