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ハートウォーミングな初サニーデイサービス

苦手なレポですが、あまりにも最高だったので頑張ってみます。記憶が薄れぬうちに。

人生初、サニーデイサービスを見てきました。

終始これが4500円で本当にいいのかと、破格の値段に恐れ入っていた。
とにかく最高のツアーファイナルにお邪魔させていただいた。

膨大な曲数を生み出した彼らのライブに行くために、すでに聴いていた曲を含め過去のセトリをチェックしながら少しずつ聴いていたので、割と一緒に盛り上がることができた。ただ、初めて聴いた曲も全て耳馴染みがよく、これもいいあれもいい!と思いながら過ごしていたらあっという間の2時間半だった。生歌で曲をディグれるこの贅沢にハマったのも、いろんなライブに積極的に行くようになった理由の一つだ。

登場してすぐ待ちきれなかったかのように、サッと始まった「若者たち」を皮切りに、予習していた「海辺のレストラン」タイトルが大好きな「苺畑でつかまえて」で、もう今日きて良かったわ…と、実感したスタートだった。そのあといい曲に出会い、予習した曲にノり、アコギに持ち替えた曽我部さんのしっとりタイムが明け、終盤で「コンビニのコーヒー」でまた盛り上がり「風船讃歌」で締め括った。


曽我部さんは私の想像より少女だった。
長めの髪と髭の印象だったので、少々ダンディな男性を想像していたが、終始ニコニコだったり、会ったら声かけてね〜!などと言ったり、ドラムの大工原さんをバンドに誘った話や、「NOW」のバックストーリー(旅行で外国に行った時、車窓から田園風景を眺めていたら彼女を思い出してその場で曲作りをしたらしく。このロマンチックなエピソードも曽我部さんの乙女感を加速させていた。)などを話してくれる時はお上品な優しい声色とかわいい喋り方で、想像とのギャップに何度もクスッとしてしまった。
そして毎回サニーデイサービスで〜す!!と言って盛り上げてくれて、それに対してまただよ(笑)と言うかのように笑いながらイェーイ!!とノる同世代のおじさま方もあいまって、なかなか微笑ましい状況だった。これが活動30年の現場か…。と新参者はお邪魔できたことを幸せに思った。

「風船讃歌」のあとのアンコールは2回。1回目の「青春狂走曲」は曽我部さんが静かに“あの歌詞”を読み上げたときに思わず、バンザイしてしまった。「東京」を流しては繰り返し聴いたあの曲が今目の前で始まろうとしている。頭の中は桜色。ライブだとやっぱりボルテージが上がるので、いつも部屋でぼんやり聴くよりは、ロック全開で頭を揺らした。

曲が終わり、容赦ない手拍子が鳴り止まぬなか、曽我部さんは白いギターを抱えサッと飛び出してきてくれた。破格の上に、2回もアンコール…。すみません、ありがとうございますの気持ちいっぱいだったがここにきて「セツナ」をやってくれたため、私はまた図々しくもバンザイをした。こんなものアガる他ない。2回のアンコールだけでも十分だったのに、お三方はこれでもかと言うほど最後まで音をかき鳴らしてくれた。夢でも見ているかのようなあの時間だけは本当に文字通り心を奪われた。引き込まれて何も考えることもできず、爆音を浴びているのにこの時間が永遠に続いても心地いいくらいになっていた。
サニーデイサービス3人の中の高揚と激情が音になって溢れ出しているところを目の当たりにした。バンドとして最小限の構成で力強さも優しさも全て持ち合わせている彼ら。これだけではないかもしれないが、幅広い世代で愛され続ける理由がなんとなくわかったような気がした。


本当に2024年ベストライブと言ってもいいくらい最高な時間だった。こんなに素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるのに、活動期間は私が生きた年数以上なのに、曽我部さんのありがとう、笑顔でいてね、また会えるよ、そんな言葉がやけに身近に感じた。初めてのライブでこんなにも寄り添いを感じることがあるんだとしみじみと感じている。もしかしたらこれが愛なのかもしれない。初めての私ですらその無償の愛を感じたのだから、あそこには何年も何十年も支え続けられた人がたくさんいたのだろう。そう考えたらあの会場で私が感じたハートウォームな雰囲気は間違いなかったのかもしれない。

ありがとうございました。
またどこかでお会いしたいです。

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