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中土井僚 × 小山龍介 『ビジョンプロセシング』出版記念対談 〜生起するビジョンとビジネスモデルのプロセシング〜(6)

中土井僚 × 小山龍介 『ビジョンプロセシング』出版記念対談 〜生起するビジョンとビジネスモデルのプロセシング〜(5)のつづきです。


力を持つビジョンってどういうことなのか

小山 ここからは楽屋トークです。

中土井 あ、それで、上着脱いで……。

小山 はい(笑)。さきほどね、プーチンやトランプを止めるには合理的な話を言ってもだめだっていう話をしたんですけども、日本の政治の話で言うと、自民党がなんだかんだ強いわけですよね。自民党はオリジンを語るわけです。自分の祖父の時代の、とか。それが力を持たなければ、「いや、そんなの関係ないだろう」って、ゼロリセットになる話なんですけれども、どうも、そういうことではなくて、力を持ってる部分もある。

一方、リベラル側はどうしてもオリジンっていうものを言わないんですよね。でもリベラルもリベラルで、けっこう長い歴史があるわけですよ。とくに明治に入って自由民権運動がすごくパワーを持って、各地で草の根でやっていたり、実は三、四代さかのぼると、「うちにも(政治家の)◯◯さんが来たことがある」みたいな話が残ってたりするんですよ。だから、かなり歴史もあるし、そういうところからきちっと理念を経た立ち上げたほうが説得力を持つと思うんですよね。なのに、意外とそういうことをやらないですよね。

そんなことから「やっぱりこれはひとつオリジンを言ったほうがいいのかな」って、ある種、経験的な感覚、自分の見ている世界のなかでの話が根底にあったんですよ。

中土井 おもしろいですね。

小山 人権が大切だとか言ってたって、中国での、監視カメラつけて、っていうあの人権が抑圧されてる状態をわれわれは止めようがないですよね。その無力さを感じるというか。美しい謳い文句を言っても力を持たないっていう世界のなかで、力を持つビジョンっていうのはどういうことなのかな、という問題意識みたいなことなんですよ。

中土井 なるほど。

レベル4かレベル1か

小山 だから、「まっさら」っていうのに引っかかるんですよね。根拠みたいなものがどこかにあったほうが強いんじゃないかって。

中土井 ん〜、さっきの、演奏の話がわかりやすいんじゃないかなと思うんですけど、オーケストラは楽譜を与えられて演奏するもので、過去からの流れのなかにあるものじゃないですか。その演奏がなぜある瞬間、ふつうにはあり得ないぐらい心を打つのか。

落語が好きな人たちは、寄席で昼からずっと続けて見ていて、「最初の前座の人たちがやる落語と真打ちがやる落語は、まったく同じ内容の落語なのにぜんぜん違う」って言うじゃないですか。すでにつくられたものなのに、まったく新しいところからつくり出しているっていうことですよね。

それをU理論では「レベル4でやっているか、レベル1でやっているかの違いだ」って語られたりするわけですよ。なので私のなかでは、レベル4の状態で生まれてくるものは、「いま、ここ」から生まれてきているので、それは過去とはまったく切り離された、未来も過去もない、時間を超えたものから生まれてきている。そういう前提を置いた話においては、「まっさら」だと言える、って思ってる。

小山 なるほど! わかりました。能も室町のコンテンツなんですけど、それは令和の時代にいまこの瞬間、その瞬間の肉体がやっていて舞台ができあがる。それは、いまこの現在の舞台であるから、それは「まっさらである」っていうことですかね。

中土井 「いまこの瞬間」っていうのは、無境界ななかに立ち現れているものなのだとすると、あるもないもない、超越したものから生まれている。だとしたら、それは「まっさら」っていうことなんじゃないか。でも、そんなの証明のしようがないですけどね。

小山 「超越」みたいなことを置くかどうか、ですかね。

中土井 そうだと思います。

ただ、それこそ経験則的に、ダウンローディングな状態で話をしていると、基本、眠さが伝播するし、退屈さが生まれてくる。けれども、レベル4の状態で生まれてくるものは、コンテンツがなんであれ、湧き立たせるなにかがあるって思ってるって感じです。

なので、私はどんな話をしていても、極力、自分がレベル4の状態でいられることを日々修行してるっていう感じですね。

小山 レベル4の状態っていうのは、具体的にはどんな状態なんですか。

中土井 無境界、「いま、ここ」ですかね。なにかを喋るときに、次の瞬間自分の口からこぼれ落ちるものがなんなのかを本当に知らないっていうところから、話しているっていうところがあって、考えているっていうよりも、つくり出しているんですね。

「同じ話をずっとしてて、よく飽きませんね」みたいな話があったりするんですけど、飽きるもなにもそのときにつくり出してるから、むしろ喋ってる最中に自分自身が気づくこともたくさんあるっていう。

“なにか”に接続することでレベル4の状態になる

小山 それでいうと、僕は一年ぐらい、インプロビゼーションのワークショップに通ってたんですけど、インプロを学んでいく過程で、すごく限界を感じたんですよ。

中土井 へぇ、おもしろい!

小山 インプロをやってると、パターンが決まっちゃうんですよ。結局、自分の経験のなかからしか出てこない。自分のなかの引き出しが限られているから、ある種のソースにつながって、自分がメディウム(媒体)になって下ろしてこないと、インプロにならない。だからやっぱりどっかと接続する回路をつくってやらないと。そこからの流れを、自分はあくまで透明になってスーッと出してくると、つまり自分でもなんでこんなこと喋ってるんだろうと思うぐらいの感覚で自分の体を使わないと、本当のインプロはできないなって思ったんですね。

それで能のほうにいったっていうのが実はあるんですよ。能はもちろん台本が決まっています。だから、「喋らされてる」と言えるんですけど、ただやってるときに、囃子方(小鼓とか笛とか太鼓とか)の拍子に合わせていると、ある瞬間自分の体が、フッて動かされてる瞬間があるんです。それは自分が動こうとする前に動かされてるっていう感じなんですよね。その状態に持っていこうとしている。それはまさにレベル4にかなり近い状態になっているんだと思うんですね。

“なにか”に接続する(過去だけじゃないと思うんですけれども)みたいな感覚はすごく重要なんだなっていうのが自分の体験としてあるんです。

それは、歴史的な事実を勉強する、みたいなことじゃなくて、「接続してる感」っていうんですかね。そういうスタンスでいる自分は透明で、あくまでこれを出現させるためのある種の道具にすぎないぐらいの感覚でいるっていう。

中土井 自分という存在を中心に置くのではなく、偉大だけれどもちっぽけな存在として世界の片隅にいるものだっていう感じですね。そこに深淵な謙虚さが生まれるのとともに、室町からつながるもののなかに生かされているかのようなありがたさを感じる。そのなかにいることで、初めて透明な存在になれるし、続いてきているものがあるからこその「いま」が表現できるっていう感じなのかなと思いました。

小山 そうですね。

うーん、むずかしいですね。能が続いてきたからすごいってことではないんですよね。「過去に接続するために、いま残ってるもの」みたいな感じはあるんですけども。そういうところとつながることが重要で、そのときに自分が相対化されるんですよね。

今朝ね、子どもの交通安全当番で、登校時に交差点に立って旗振ってたんです。ボランティアなんですけど、本当にこれが好きで、やれるときにはやってるんですけど、今日たまたま救急車が通ったんです。僕はつねづね、救急車が通るときに、とくに横断歩道を渡る歩行者が止まらないのが不思議で、救急車が歩行者が通るのを待つみたいな場面があって、なんで止まらないのかなって思ってたんですよ。それはみんなが歩いてるから歩くみたいな無自覚な行動で、もう本当に主体性のない流れを感じてたんですが、今日はたまたま救急車が通ったんで、歩行者を止めたんですよ。

そしたら、歩行者のひとりから「ありがとう」って言われてびっくりしたんです。歩くのを止めたんで怒られることがあっても「ありがとう」って言われるなんて、と。なんていうんですかね、ちっぽけなことだし、旗持って立ってるからってこれで守られるとも限らないし、別に僕がいなくても事故は起こらないだろうし、だけど、こういうちっちゃなことをやってるときの自分の存在のたしかさとか、充実した感じをすごく大切にしてるんですよね。

ビジョンを体現する存在

中土井 今日の対談は非常におもしろかったなと思ってるんですが、今日は、小山龍介という人物のなかで起きていることを紐解いていくっていう役割だったのかなっていう感じがあって(笑)

なにかすごく訴えたいことがおありなんだろうなって感じていて、その膨大な知識や経験があるからこその確信、言葉なんだろうなというふうに思いつつも、なんのためにいまそれを力説されてるかが、謎に包まれてる感じでした。そこに好奇心が非常にありましたね。「小山龍介図鑑」はなにをいま言わんとしているのか、と。それを紐解いていくプロセスがおもしろかったですね。

小山 この人が言うからついていこうっていう魅力的なリーダーっていますよね。地方創生とか関わってると、そういう人が旗を振ってて、地域を動かしていくためには、本当に欠かせない要素だったりします。そういう人って意外と言葉があんまり多くない感じがするんですよね。つまりペラペラ喋ってる人ってあんまり信用されないというか。

ずっと農業やってて、ふだんはあんまり喋らない。でも穫れた野菜を持ってきてくれる、みたいな人にひとこと言われたりするとすごく重かったりとか。その人がそういうふうに畑を守ってること自体が多分他の人に影響を与えて、その地域の農業環境が守られてる部分もけっこうあったりするんですよね。そこには言葉としてビジョンはないんだけれども、彼自身の存在が非常にビジョンを体現していて、そこの地域の人たちを知らず知らず巻き込んでいるし、そのビジョンに地域の未来も感じられるみたいなところもあったりして。なんかそういう存在になりたいと思ってるんですよね。

中土井 私が龍介さんに魅力を感じているところは、さまざまな好奇心のアンテナが立ってて、それぞれひとつひとつが深く、体系を持っているように見えるところなんですよね。

ただ、それが広大であるがゆえに、素人から見るととっ散らかってるように見えてもおかしくないだろうなって思います。いくつもの軸があるなかで、リーダーシップという観点だったり、人が人に影響を与えていくってどういうことなのか、そして自分自身が他者に影響を与えるってどういうことなのかという軸で展開されてるものなのかな。そう思うと、ちょっと理解が進むって感じですね。小山図鑑がちょっとだけ、目次が読める感じ。あぁ、あらすじ、そんな感じなんですね、みたいな(笑)。

小山 なんか自分ばっかり語ってるとそうなっちゃうんで……

中土井 いや、でも、ある意味、なんでしょうね。それだけ気持ちよく話せるって、信頼してもらってる証でもあると思うから。「どんな球投げても答えてくれるんだよね」っていう信頼があるんだろうなって思うから

小山 そりゃもう絶大な……

中土井 楽しんで聞かせてもらいましたけど、単純に視聴者の人たちはみんな大丈夫なんだろうか、と(笑)

書籍に尋ねながら執筆

小山 ちょっと本に話を戻すと、出版まで、なんでそんなに時間かかったんですか?

中土井 それは本編で聞いてほしかった!(笑)

小山 ぜひ、執筆秘話みたいなの聞かせてください(笑)。

中土井 いくつかあるんですけど、まず、僕が文章書くのはそんな上手じゃないっていうのがあります。くどくなりやすいんですね。自分でも、同じことを何回も書いてんな、みたいな感じだったりするので、何回も書き直したっていうのがありますね。

おまけに途中でいろんな人にレビューしてもらうというプロセスも入れさせてもらって……

小山 あとがきにも名前がいっぱい載ってましたね。

中土井 なかでも面白法人カヤックの社長の柳澤さんがものすごい丁寧に読んでくださって、めちゃくちゃ的確なフィードバックがあったんですよ。「うわー、書き直し!」みたいな。9ぐらい出来上がってるかなってところを、2から3ぐらいに戻して書き直したっていう。

それと、英治出版の下田さんが編集者なんですけど、彼の編集が本当にすばらしくて、いままでいろんな編集者の方と一緒に仕事をさせていただきましたけど、彼ほど手を入れてくる人は初めてでした。だから彼の編集待ちっていう時間が一年ありました。

小山 なるほど、そうなんですね。

中土井 なんかね、役割逆転みたいな感じがあって、「これってこういうことが言いたいんですよね」って全部まとめてくれて、「だとしたらこの構成のほうがわかりやすい」みたいな感じで、「あなたが執筆者なの?」みたいな感じでした(笑)。

もうひとつ、でもこれ、また「まっさら」問題になりそうなんですけど、当時(いまはまたちょっと違うところですけど)、大事にしていたのは「書籍は命を持って生まれてくる」っていう感覚で、書籍がなにをしたいのかを尋ねてたっていう感じなんですね。

第1章、第2章、第3章がそれぞれ独立した存在としてあるので、第1章がなにを伝えたいのか、2章がなにを伝えたいのかっていうのを尋ねながらつくっていったって感じなんですよ。なので、この書籍って私の頭のなかにあるものを書いたようで、尋ねながら書いているので、実は私自身、発見がすごく多かったんですね。

この章がなにを言おうとして生まれてきているのかについて何枚もにわたって手書きでワーッて書かれてるものがあったりするんですけど、それはかなり抽象的なことというか、メタファーとしてのものがいっぱい出てきて、それを紐解くのに時間かかったりしました。

実際に文字を書き始めるまでにも時間がかかった。そうこうしてるうちにコロナになっちゃったので、第1章は全部吹き飛んだんです。いまやぜんぜん響かないなと思って、全部捨てました。

「なにを言うか」よりも「どこからやっているか」

小山 「まっさら問題」に戻るって言ったんですけど、いまの話にはすごく共感します。もともと自分の頭にあったとは思えないっていうところが、ある種のTranslatorというか、外部になにかがあって、自分はそれをちょっと出現させているだけである、という感覚はすごく共感します。それをもって「まっさら」と言っているということであればすごくそれはその通りだと思います。

中土井 なるほど。ここにきて「まっさら」問題が一気に解決しましたね。

小山 どちらかと僕は、クリスタルクリアっていう感じがしっくり来ます。アメリカのビジネススクールに行ってたときに、英語の先生がいつも「クリスタルクリアか?」って聞いてくるんですよ。理解度を。クリスタルっていうのはアメリカ人にとってみると透き通って何もまざり気がないっていう状態なんですけど、「クリスタルクリア」っていう言葉がすごく僕のなかに残っていて……、そう、「まっさら」というよりクリスタルクリアな感じって思うんですよね。

中土井 なるほどね。

小山 なんかそうするとすごいその通りというか、引っかかりがない。

中土井 Mr.Childrenの桜井さんがNHKの「ソングライターズ」という番組のなかで語ってた言葉で、「あぁ、オットーシャーマーが言いたいことってこういうセンスなんだな」ってすごく理解できたことがあるんですよ。佐野元春さんがMCで、ゲストが桜井さんだったんですけど、佐野元春さんが「スガシカオさん(だったと思います)は『罪悪感のない人間なんていないと思うし、罪悪感のない人間はシンガーソングライターには向いてないと思う』って言ってたけれど、そのことに対してどう思うか」って聞いたんです。そしたら、桜井さんがくすって笑って、「僕はちょっと違うかも」って。「自分自身が(だれが好きとか、こういうことはあんまり好きじゃないとか)どうであるかを超えて、自分の無意識につながって、無意識がつくらせてくれるものをつくりたい。その無意識でつくらせてくれたものが、リスナーとつながるんだ」って表現されてたんです。これに「すごくわかる!」と思ったんですね。

そのころ、私はTwitter(現X)をやらせてもらってて、頭で考えていいこと書いてツイートしたときはリツイートされないんですけど、レベル4状態で書いたものって、リツイートされることが多かったんですね。コンテンツがどうかというよりも。なので、やっぱり「出現する未来から生まれるもの」ってなにかをつくり出すんだなっていう感覚を持ってたんですよ。

桜井さんの言葉をもって、それが自分なりの確信になったっていう感じがあって。なにを言うかよりも「どこからやっているか」っていうことがすごく大事で、その自分を通して生まれてきた、(桜井さんの言う)無意識がつくらせてくれたものがつながっていくプロセスに立ち会いたいっていう感じはけっこうあるんですよね。

この『ビジョンプロセシング』という書籍がどこに向かっていき、なにを可能にしてくれるのかっていうのを、ビジョンプロセシングという魂のファンとして見届けたいと思ってます。自分自身の肉体が滅んだ後も、なにを可能にするのかも含めて。

もしかしたら本当にわずかな出会いだけをつくって、そのまま消え去る本なのかもしれないし、名実ともに大きなうねりをつくり出していくものなのかもしれないんですけど、それがなにであれ、彼、彼女(それ、どれであるかもわかりませんが)が、つくり出そうとしていることを知りたいなって感じですかね。

けっこう、いい時間になってきましたね。まだ21時ぐらいだと思っていたら。

小山 そうですね。22時も過ぎたので。

中土井 なんか本当に楽しかったなってのがすごくシンプルな感想で、龍介さんと初対面のラジオでの対談のことも思い出しました。いま、時間が経ってみて、それぞれ歳をとってきているなかで当時の対談との違いも感じながら、時間の流れも感じつつ、非常に楽しかったです。

いまも昔も、龍介さんはいっぱいいろんなことご存知だなっていうのを感じておもしろかったですよ。同時に、視聴者の方がどんなご感想を持たれたのかすごく興味があります。小山ワールドに惹かれる方々の情熱の源が知りたいなっていう感じです。

小山 僕は、以前僚さんのワークショップに参加したときに、自分を深く掘り下げていくセッションがあって、それを言葉にしていただいたことを思い出しました。言葉の良さ悪さみたいな話は今日も出たんですけども、僚さんのすごいのは、感じ取った違和感を言語化するところですよね。それを今日は生でみなさんに見ていただけたことが良かったんじゃないかなと(笑)

中土井 (笑)

小山 つまり私が訳のわからないこと言っても、それはこういうことだ、と言葉にしていただけた。こういう関わりができる人って、たぶん、世の中にはそんなに多くはないと思うんですよ。ありきたりな表現で、したり顔で「こういうことね」って言うけど、実は借り物の言葉だったりする。でも僚さんの場合は、先ほどご自身もおっしゃったように、いま、ここから生まれる、事前に準備してないものを言葉にするっていうトレーニングも徹底的にやられていて、今日も、ある種のそういうプレゼンテーションが行われた。視聴者のみなさんにも、まさに準備のできない私と、いま、ここで紡ぎ出されていることを目の当たりにしていただいて、「これはたしかに準備してない、いま、ここで生まれている」と感じてもらえたと思います。

私も言葉にしていただいて、なるほど、と自分のなかで理解が深まったところもあって本当に感謝してます。

中土井 よかったです。

小山 ということでみなさん、僚さんの魅力に触れられる『ビジョンプロセシング』を、ぜひ読んでいただけたらと思っております。長い時間ありがとうございました。

中土井 ありがとうございました。楽しかったです。

(完)


登壇者プロフィール

中土井僚 (なかどい りょう)

広島県呉市出身。同志社大学法学部政治学科卒。
リーダーシッププロデューサー、組織変革ファシリテーター。「自分らしさとリーダーシップの統合と共創造(コ・クリエーション)の実現」をテーマに、マインドセット変革に主眼を置いたリーダーシップ開発及び組織開発支援を行う。

コーチング、グループファシリテーション、ワークショップリードなどの個人・チーム・組織の変容の手法を組み合わせ、経営者の意思決定支援、経営チームの一枚岩化、理念浸透、部門間対立の解消、新規事業の立上げなど人と組織にまつわる多種多様なテーマを手掛ける。
過去に携わったプロジェクトは、食品メーカーの理念再構築、業績低迷と風土悪化の悪循環が続いていた化粧品メーカーのV字回復、製造と販売が対立していた衣類メーカーの納期短縮など100社以上に及ぶ。
アンダーセンコンサルティング(現:アクセンチュア)とその他2社を経て独立。2005年よりマサチューセッツ工科大学上級講師であるオットー・シャーマー博士の提唱するU理論における啓蒙と実績に携わり、現在に至る。

オーセンティックワークス株式会社 代表取締役
社団法人プレゼンシングインスティチュートコミュニティジャパン代表理事
特定非営利活動法人 Reach Alternatives (REALs)理事
株式会社ミライバ 取締役

<執筆・翻訳・監訳実績>
・「人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門」(PHP研究所)
・「マンガでやさしくわかるU理論」(日本能率協会マネジメントセンター)
・「U理論~過去や偏見にとらわれず、本当に必要な『変化』を生み出す技術~」
(英治出版)  C.オットーシャーマー著
・「出現する未来から導く~U理論で自己と組織、社会のシステムを変革する~」
(英治出版)  C.オットーシャーマー著
・「なぜ弱さを見せあえる組織が強いのか~すべての人が自己変革に取り組む「発達指向型組織」を作る~」(英治出版) ロバート・キーガン、リサ・ラスコウレイヒー著

<資格・研修・プログラム等>
国際コーチ連盟認定資格CPCC(プロフェッショナルコーアクティブコーチ)
Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)プラクティショナー
CRR認定オーガニゼーション&リレーションシップシステムコーチ
組織人事監査協会認定パーソネルアナリスト
ヒューマンサイエンス研究所認定Self Expanding Program認定スーパーバイザー
GIALジャパン認定 アクションラーニングコーチ
オープンスペーステクノロジープラクティショナー
ワールド・カフェプラクティショナー
ストーリーテリング・プラクティショナー
プロセス・ガーデナープラクティショナー

小山龍介(BMIA総合研究所 所長)

株式会社ブルームコンセプト 代表取締役
名古屋商科大学ビジネススクール 教授
京都芸術大学 非常勤講師
ビジネスモデル学会 プリンシパル
一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会 代表理事
一般社団法人きりぶえ 理事
一般社団法人日本能楽謡隊協会 理事
一般社団法人Japan Innovation Network フェロー
大分県文化財保護審議委員
丹波篠山市日本遺産・創造都市推進委員会委員

1975年福岡県生まれ。AB型。1998年、京都大学文学部哲学科美学美術史卒業。大手広告代理店勤務を経て、サンダーバード国際経営大学院でMBAを取得。卒業後、松竹株式会社新規事業プロデューサーとして歌舞伎をテーマに広告メディア事業、また兼務した松竹芸能株式会社事業開発室長として動画事業を立ち上げた。2010年、株式会社ブルームコンセプトを設立し、現職。

コンセプトクリエイターとして、新規事業、新商品などの企画立案に携わり、さまざまな商品、事業を世に送り出す。メンバーの自発性を引き出しながら商品・事業を生み出す、確度の高いイノベーションプロセスに定評がある。また、ビジネス、哲学、芸術など人間の幅を感じさせる、エネルギーあふれる講演会、自分自身の知性を呼び覚ます開発型体験セミナーは好評を博す。そのテーマは創造的思考法(小山式)、時間管理術、勉強術、整理術と多岐に渡り、大手企業の企業内研修としても継続的に取り入れられている。翻訳を手がけた『ビジネスモデル・ジェネレーション』に基づくビジネスモデル構築ワークショップを実施、ビジネスモデル・キャンバスは多くの企業で新商品、新規事業を考えるためのフレームワークとして採用されている。

2013年より名古屋商科大学ビジネススクール客員教授、2015年より准教授として「ビジネスモデルイノベーション」を教える。さらに2014年には一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会を立ち上げ、4年間代表理事を務め、地域おこしにおけるビジネスモデル思考の普及活動に取り組む。2014年〜2016年沖縄県健康食品産業元気復活支援事業評価会員。2016年より3年間、文化庁嘱託日本遺産プロデューサーとして日本遺産認定地域へのアドバイス業務。2019年〜2021年大分県文化財保存活用大綱策定委員。2020年〜大分県文化財保護審議会委員。2020年〜亀岡市で芸術を使った地域活性化に取り組む一般社団法人きりぶえの立ち上げに携わる。

2018年京都芸術大学大学院 芸術環境研究領域 芸術教育専攻 修了・MFA(芸術学修士)取得。2024年京都芸術大学大学院 芸術研究科 芸術専攻 博士(芸術)取得、2021年京都芸術大学 非常勤講師。

著書に『IDEA HACKS!』『TIME HACKS!』などのハックシリーズ。訳書に『ビジネスモデル・ジェネレーション』など。著書20冊、累計50万部を超える。最新刊『在宅ハック』。

2013年より宝生流シテ方能楽師の佐野登に師事、能を通じて日本文化の真髄に触れる。2015年11月『土蜘』、2021年11月『高砂』を演能。2011年には音楽活動を開始、J-POPを中心にバンドSTARS IN BLOOMでギターとボーカルを担当。2018年からフォトグラファーとしても活動を開始。2018、2019年12月グループ展『和中庵を読む』、2023年グループ展『Inter-Action』に作品を出展、APA AWARD2024入選。


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