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映画『リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング』

" よくこれだけの量のちゃんとした記録映像が残っていたものだ "
近田春夫のコメント通り、リトル・リチャードの音楽的な凄さを実際の映像で確認できる。僕にとってはポール・マッカートニーがビートルズで歌っている「のっぽのサリー」のオリジナル歌手という認識からスタートした人だが、これまで熱心に聴いてきたとはとても言えないから、こうした映画の公開はとてもうれしい。

もちろん、曲やヴォーカル・スタイルといった音楽自体の素晴らしさを感じて、ふれることができたが、それと共にあらゆる面で時代と戦った彼の人生を追体験する好ドキュメンタリーだった。

ポール・マッカートニーやミック・ジャガーなどの証言映像からは、彼らが強い影響下にあることがあらためてわかるが、ビートルズやローリング・ストーンズはリトル・リチャードの影響を受けたと同時に、ロックン・ロールを奪った側でもあるということも教えてくれる。決して " 最高! かっこいい! すげぇ! " というだけの映画ではない。

スクリーンの彼に圧倒されながらも、負の面も感じさせてくれたこともあり、終盤の感動的なグラミー賞特別功労賞のシーンは胸がいっぱいになる。興奮しながら観たが、泣ける映画でもあった。

リトル・リチャード 名曲・名言Tシャツ

P.S.
2020年、リトル・リチャードが亡くなったときに出された、" リトル・リチャードはティーンエイジャーだった僕の人生に叫びながら入り込んできた " で始まるポール・マッカートニーのコメント。今読んでもグッとくる。

シネマート新宿の壁面
チャボのコメント


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