祝!南青山MANDALA30周年CHABOのKing Biscuit Time DJ Special ゲスト:天辰保文 南青山MANDALA 2024.04.10.
恒例のDJだが、南青山MANDALA30周年ということで、ゲストに天辰保文さんを迎えての開催となった。ちょうど12年前の同じ日に、札幌の時計台ホールで二人のトークショーが行なわれているという偶然が重なったことでのスペシャル感が加わったのも素晴らしい。
事前に発表されていたこの日の終演は21時半。予想はしていたが、この予定時間はまったく意味を成さず、最終的には1時間以上は超えていた。もちろん手放しで喜べることではないけれど、僕自身は期待以上の楽しい時間だった。
天辰さんの選曲をチャボがそれに関わる曲で受けていくという構成。お馴染みの曲でも二人のトークがあるから新鮮に聴けるし、特に天辰さんの『ラスト・ワルツ』を観に行った話と共に大音量で聴く「同じことさ!」は感動的だった。唯一、気になったのは、チャボも途中でふれていたが、選曲がアメリカに偏っていたこと。ただ、これは想定済みだったのだが、それでもイギリス…特に天辰さんのブリティッシュ・ロック話を聞いてみたかったな。
僕は音楽を語ることを聞くのも、読むのも、自分で語るのも、書くのも好きだ。だから好きなミュージシャンのインタヴューを読んだり、ラジオのDJを聴くのも大好きだ。優れたミュージシャンは音楽を自分の言葉でしっかりと語っていると思うし、僕が好きなミュージシャンもそんな人が多い。同じような理由で、音楽評論家と呼ばれる人達が語るのを聞くのも好きだ。音楽を語るのは意味が無い…みたいな意見も否定しないけれど、個人的には音楽を言葉や文章にすることに対し違和感はまったく無い。もちろんSNSなどで色々な音楽好きの人達が書いたものを読むのも大好きだ。それが単なる記録やデータではなく、書いたその人自身の言葉であり、その人の音楽に対する思いがそこに見えれば、まったく違う意見や感想であっても、僕は感動する。書き手が見えることが重要で、たとえばその人の音楽に対する知識などに感動するのではなく、音楽に対する思いや想いの強さや深さに感動するのだ。
だから今回のような企画は大歓迎。今後も定期的な開催を望みたい。曲をかけることよりもトークに比重を置いてくれたらさらに嬉しい。途中でお互いが観たライヴの自慢話があったが、実際にそれをテーマにしたら面白いんじゃないかな。お互いに観たライヴの話をしあって、その時に印象的だった曲をかけあうなんて最高だと思う。
PLAY LIST
Midnight in Harlem / Tedeschi Trucks Band
Coyote / Joni Mitchell
Impossible Germany / Wilco
Kokomo / Little Feat
Just Like A Woman / Cat Power
Just Like A Woman / Richie Havens
It Makes No Difference / The Band
Butterfly / the Hollies
Long May You Run / The Stills-Young Band
Raglan Road / Van Morrison & The Chieftains
San Francisco Nights / Eric Burdon and The Animals
Mean Flower / Joe Henry
Dayton, Ohio 1903 / Harry Nilsson
Sham-A-Ling-Dong-Ding / Jesse Winchester
My Captain / Jesse Ed Davis
You Can Close Your Eyes / James Taylor
I Thought I Was a Child / Bonnie Raitt
仲井戸麗市 / プレゼント
You've Got a Friend / Carole King
P.S.
天辰さんが " 最後はこの曲をみんなと一緒に聴きたいと思って、最初に決めた曲 " と、チャボの「プレゼント」をかけたのはグッときた。
P.S.2
チャボが最後にキャロル・キング「きみの友だち」をかけて ”ぼくの友だち、天辰保文!” と。そして「シー・ラヴズ・ユー」が鳴るエンディングもグッときた。