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仲井戸"CHABO”麗市 Music From CHABO BAND 2024 Experience EX THEATER ROPPONGI 2024.11.23.

花や草木のセットでステージが華やかな雰囲気になっていた。バンドの音だけで魅了させてくれた素晴らしい大阪のライヴとの対比もあり、開演前は否が応でも期待が高まった。 大音量の「アー・ユー・エクスペリエンスト?」で一気に気分があがる。チャボのライヴは決して本人やバンドの演奏だけで組まれているわけではないことを理解しているので、既に開演である。いきなり " 俺を体験済みか? " とチャボがジミヘンのギターをバックに語りかけてきたようで強烈。" もちろんだ! " と、僕は心の中で答え

浜田真理子 還暦記念コンサート 極上の一日 島根県民会館 2024.10.05.

松江に足を運ぶのは実に5年ぶり。今年は浜田真理子の還暦プロジェクトである全県ツアーの締めくくりとしておこなわれるホームタウン公演。選択肢の中に " 行かない " は無かった。 コンサートのタイトルにある " 極上 " は、彼女が結成したバンド名でもある。メンバーは、浜田真理子(Vocal,Piano)、檜山学(Accordion)、Marino(Saxophone)、橋本 歩(Cello)。2部構成の1stステージは、ソロの弾き語りと、この極上メンバーがひとりずつ加わってい

Char『For another 100 years』日比谷野外大音楽堂 2024.09.28.

ミッキー吉野と仲井戸麗市がスペシャル・ゲストで参加する、CharのROCK(69歳)YEAR 日比谷野音公演に行った。野音でこのメンバーの音を聴くのを楽しみにしていたし、観る前はそれ以上でも、それ以下でもなかったのだけれど、結果的にいろいろなものが僕の中に降ってきたライヴになった。 野音独特の音で届けられるCharのストラトキャスターが心地よい。1曲目のイントロ部で聴けたフィードバックから興奮させられた。音も演奏も佇まいも、まさにロック・ギタリストの見本。野音で聴くストラト

佐野元春 & THE HOBO KING BAND『Smoke & Blue 2024』Billboard Live YOKOHAMA 1st 2024.09.23.

初日の1stステージを観た。元々、ツアーが組まれると、たとえそれが短いものであっても、演者とお客さんの双方で緊張感を持って対峙できる初日を体験したい派なので、2年ぶりのこの企画を、ニュートラルながらもそれなりに高いテンションで臨むことができた。 古田たかしの軽快なドラムのイントロから「IT'S ALRIGHT」でライヴは始まった。初期のナンバーを聴けるのがこのシリーズの楽しみのひとつであるが、それでも実際に演奏されると興奮する。さらに「Do What You Like(勝手

『山弦 山の日 夏山弦 納涼祭り アロハでどうぞ』目黒 BLUES ALLEY JAPAN 2024.08.11.

ふたりのステージを観るたびに思うのは、ギタリストが演るギタリストとしてのライヴは本当にいいなということだ。" うた " はなく、100パーセントがインストであるのもそう感じる大きな理由だろうし、ふたりと同じスタイルのギタリストだって他にもたくさんいる。しかし、山弦のライヴからさりげなく放出される " 今日はギターを弾きに来たんで " 感が、実にかっこいい。そこには何の力みも緊張感のようなものはない。ステージと客席の立ち位置と目線が同じなのだろう、たぶん。ギターを弾く人と聴く人

佐野元春 & ザ・コヨーテバンド『2024年初夏、Zepp Tourで逢いましょう』Zepp Nagoya 2024.06.23.

僕が観た愛知公演から既に1ヶ月ほどが経ち、8月の追加公演も残っているが、元春とコヨーテバンドのZepp Tourが無事に完走した。 DaisyMusic広報によれば、『今、何処』に伴うツアー後に「佐野元春クラシックスの再定義」のテーマでレコーディングを開始。より「今」に響く楽曲としてのリ・レコーディングという取り組みとのこと。そして今回のZeppツアーにあわせて、そこで生まれた「Youngbloods (New Recording 2024)」が先行配信リリースされた。

麗蘭Action Vol.12 [Homecoming] Billboard Live Tokyo 2024.06.09.

麗蘭がビルボード東京に初めて立ったのは2009年の暮れ。元々は年末の磔磔公演の前に開催されていたから、個人的には磔磔の予告編的な楽しみ方をしていたのだが、2017年からは年が明けた1月開催に変わったので、磔磔の追加公演的な位置づけに僕の中ではなっていた。だから、6月の開催はこれまでなかったので、唐突な感じもありつつ、新鮮な気持ちで会場に向かった。 ビルボード公演は限られた短い時間の中でおこなわれる2ステージだ。最初のうちは " 短いなぁ " と不完全燃焼な印象を持ったが、毎

浜田真理子 with Marino LIVE @Tonarimachicafe 隣町珈琲 2024.06.04.

隣町珈琲でのライヴは3回目。会場がカフェなので至近距離で体験できるのはもちろんなのだが、こうした環境での浜田真理子を、東京では味わえないこともあり、同じ場所を共有している感が半端ではない。隣町珈琲店主である平川克美さんが言う " 東京で真理子さんのライヴをこの距離で聴けるのはここだけ " は大袈裟ではない。だからなのか、メニューも演奏時間も特にいつもと変わらないのだけれど、満腹感は大きい。 Marinoとの演奏も安定のコンビネーション。特にMarinoのナマ音に近いSAX…

〜花をうたえば〜お寺でSinger Song Marimba Vol.Ⅷ 新谷祥子 LIVE 八王子龍見寺本堂 2024.06.02.

昨年は足を運べなかった龍見寺。2021年以来だから訪れるのは実に3年ぶりなので、これまで以上に楽しみにしていたライヴだった。 お寺でマリンバを弾き打ち " 花 " を歌う。お寺はもちろん木造建築。外の木々と花、そして6月の風と雨さえも演出の一部となるステージ。このことを思うだけでイメージが広がってゆく。龍見寺の環境を知っている人ならば、きっとこの気持ちをわかってくれるだろうと思う。 これまでもライヴで披露されたことがあるPYG「花・太陽・雨」とベット・ミドラー「The R

UGUISS 40th Anniversary Tour 渋谷クラブクアトロ 2024.05.30.

デビュー40周年を記念してリリースされた2枚組アナログ盤のレコ初という名義のライヴだが、UGUISSは1983年にメジャー・デビューし、翌1984年に解散したバンドだ。残されたレコードはアルバム1枚とシングル2枚。しかもヴォーカリスト山根栄子が2012年に亡くなったことで、活動期のバンドを体験しているのは当時の限られた人たちだけである。解散後はアルバムがCD化され、デビュー30周年には渡辺美里をヴォーカルにライヴを行なっているので、ここで追体験した人は多いだろう。しかし、この

南青山MANDALA 30周年記念 仲井戸"CHABO"麗市 SOLO Stage[Walking By Myself] 南青山MANDALA 2024.05.11.

南青山MANDALA30周年ということで、Special企画として聴きたい曲のリクエストを募る…と連絡があったのがライヴ当日の10日ほど前。この時点では、途中でリクエスト・コーナーを設けて数曲…なんて考えていたのだが、蓋を開けてみれば、全曲をリクエストで固めたライヴとなった。僕は2日目に足を運んだ。 事前に来場する日とリクエストを募り(しかもひとり複数曲も可!)、その全曲を来場日と共に振り分けて構成を考え、2日間まったく別々のセット・リストを組む。全曲を検討したというのがミ

Hello!! The Street Sliders 日本武道館 2023.05.03.

シンプル過ぎるステージ・セット。並べられた楽器。日本武道館を埋め尽くした人たちが見つめるその場所に、求められている者たちが出てくる前から、会場全体が尋常ではない幸福感に包まれていた。それなりに数多くライヴを体験してきているけれど、ひとつになった思いや想いが溢れそうな開演前は久しぶりだ。期待と緊張、喜びと楽しさで武道館が爆発しそうだった。 Hello! HARRYの第一声がズドンと響く。ココロに響いたのはもちろんだが、実際の音としても凄かった。そして間髪入れずにZUZUのド

The Street Sliders 40th ANNIVERSARY SPECIAL PREVIEW GIG 豊洲PIT 2023.04.28.

再集結が発表されたとき、僕はこうツイートした。 LAST LIVEの「のら犬にさえなれない」を、" あぁ、この曲が終わるとスライダーズも終わっちゃうのか…" と、僕は1階南東スタンドから見つめていた。何百回(何千回かも知れない)も弾いたであろう、HARRYのギター・ソロで、ストリート・スライダーズは終わった。 僕は " 曲 " でバンドが終わったというより、HARRYのギターが幕を引いた印象が強いから、アタマに残っているのは最後の " 曲 " と共に " 音 " だった。