10月26日、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」という映画を観た。2008年のアメリカ映画で、原題は「The Curious Case of Benjamin Button」。デヴィッド・フィンチャー監督の作品だ。
キャストは、ベンジャミン・バトン役のブラッド・ピット、デイジー・フューラー役ケイト・ブランシェット、クイニー役のタラジ・P・ヘンソン、エリザベス・アボット役のティルダ・スウィントンなどである。
といった内容。
で、観終わっての感想。
自分は若返り、周りは老いてゆく
主人公のベンジャミン。生まれたときは老人。そして年とともに若返ってゆく。ボクらにとっては数奇な人生であるが、彼にとってはそれが普通の人生だった。
自分が若返ってゆくと同時に、他の人たちは、普通に老いてゆく。
何とも、本人にとっては理解しがたい世界なのかもしれない。
クイニーの存在がベンジャミンを生かす
生まれたばかりの姿が、老人の姿。
その姿を見て、父親はとっさにベンジャミンを連れ出し、民家の前の階段に置いてゆく。
そのベンジャミンを黒人のクイニーが見つけ、自分の子どもとして育ててゆく。このクイニーがいなければ、ベンジャミンは恐らく生きることができなかったことだろう。だから、彼は生涯クイニーを母親として愛し続けた。
どんな見かけであろうと、クイニーは我が子としてベンジャミンを愛し続ける。そこには、愛しか存在しない。
ちょうど若い時期が重なった、ベンジャミンとデイジー
運命的な出会いを、ベンジャミンはすることとなる。
まだ少女であったデイジーと、姿は老人であるベンジャミンはなぜか惹かれあう中であった。その後も、会うたびになぜか惹かれあってゆくのだ。
そして、様々なできごとの中、2人はお互いに年齢相当の姿の時期に、ついに愛し合う。そして子供を授かるのである。彼らにとっては、最初から運命であったのかもしれない。
ベンジャミンは、悲しい人生だったのだろうか
ベンジャミンは、デイジーの元を離れる。
自分の未来を知っていたからである。
そして、少年の姿で認知症になった彼と再び出会うのだ。
ベンジャミンの人生。
彼は幸せな人生だったのか。
ボクは、幸せだったと思いたい。
なぜならば、この数奇な人生の中で、彼が学んだものは大きく、そしてデイジーというパートナーそして子供も授かった。
普通の人生でさえ、なにも学べず、家族を持てない人生もある。
彼は、彼なりの人生の中で、幸せをかみしめていた。
ボクはそう思いたい。