映画「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」を観て
12月31日、「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」という映画を観た。
英題は「 Scent of a Woman」。1992年のアメリカ映画で、マーティン・ブレスト監督の作品だ。
キャストは、フランク・スレード中佐役のアル・パチーノ、チャーリー・シムズ役クリス・オドネル、トラスク校長役のジェームズ・レブホーンなどである。
あらすじは、
というところから始まる内容。
で、観終わっての感想。
この映画タイトルの意味がよく分かった
正直、この映画のタイトル「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(英題「Scent of a Woman」)を見たとき、どんな映画なのだろう?という気持ちになった。何だか怪しげな、そんな類の映画なのかな?と思っていたが、ふたを開けると、ボク自身の狭い想像を超える、素晴らしい映画だった。
そして、このタイトルの意味に、大きくうなずく鑑賞後の自分がいた。
目が見えない分、人の本質を見抜く力
主人公の、スレード中佐。
映画の初めから、気難しく、人に嫌われそうなタイプである姿を、存分に出してくる。誰もが彼のそんな行動に、近づきたなくなるだろう。ひとことで言えば、偏屈で頑固な人である。
その彼は、実は目が見えない。軍隊にいたころ、事故で盲目になってしまった。
一方、高校生のチャーリー。田舎町から奨学金で入学し、高校に通っている。とてもまじめで、自分が不利益を被ろうと、友だちを裏切ったりしない人物である。
こんな二人が、ニューヨークへ行くことになる。
スレード大佐は、チャーリーのその心の透明さに気づいている。
目が見えない分、人の心をクリアに見ることが、できるのかもしれない。
あふれ出す、スレード中佐の「人としての魅力」
ニューヨークでの時間。最初は兄のところへ行くが、そこでは歓迎されないスレード中佐であった。チャーリーの姿は、逆に親類からそのように扱われるスレード中佐を、まるで守るように見えた。
その後、この2人の間に友情のようなものが、芽生え始める。
この映画の見せ場でもあるのだが、高級レストランで食事中に、女性の香りを感じ取り、フロアでダンスをする姿。女性への近づき方、何とも魅力的な会話、そして目が見えていないとは思えないほど上手にダンスをリードする中佐。もう、男としての魅力が、プンプン匂うくらいのシーンである。
最後の演説に、鑑賞者である自分も拍手した
そして、この映画の最後の見せ場は、やはり、高校での公開懲戒委員会のシーン。
もう、彼の人間としての魅力、そして頭の良さ、情熱、演説力。それらすべてが、凝縮されている。
俳優アル・パチーノの格好良さが、100%出るシーンかもしれない。
映画を観ながら、ついつい拍手する自分に気づく。
こんな映画は、なかなかない。
1992年の映画であるが、なかなか見ごたえのある、様々なことを感じさせてくれた映画であった。