映画「ラストナイト・イン・ソーホー」を観て
3月25日、「ラストナイト・イン・ソーホー」という映画を観た。
原題は「Last Night In Soho」。2021年のイギリス映画で、エドガー・ライト監督の作品だ。
キャストは、エリー役のトーマサイン・マッケンジー、サンディ役アニャ・テイラー=ジョイ、ジャック役のマット・スミス、ミス・コリンズ役のダイアナ・リグなどである。
あらすじは、
といった内容。
で、観終わっての感想。
ストーリーは面白く、引き込まれてゆく
この映画。ホラー映画とは知らずに観た。
先入観なく観たのだが、なかなか面白く、どんどん映画の中に引き込まれてゆく。テンポの良さかいい。
ストーリーも、単なるホラーでなく、興味深く引き込まれてゆく。
”怖さ”というより、「この先、どうなっちゃうの」感
目をそむけたくなるような描き方ではなく、むしろ「この先、どうなっちゃうの?」という好奇心がわいてくる。
ソーホーという街の歴史が、時代を飛び越えて現代まで息づいている。その残影が念となり主人公に飛び込んでくる。
そして、現実と虚像が交錯し、主人公の精神が壊されてゆくのだ。
主人公のエリーは、60年代ソーホーで夢見ていたサンディとともに、生きることとなる。サンディが受けた屈辱、彼女を騙した男たち。そんな念が、彼女を取り巻いてゆくのだ。
田舎町から来た主人公を、応援したくなる
ストーリーは、田舎町から始まる。
エリーは、はっきり言えば田舎娘。都会には馴染めない。
学校でも、ルームメイトからのイジメにあう。
でも、そこで耐えることなく、すぐにそこから出ようと思うのがイイ。
そして引っ越した先で起こるのがこのストーリーの始まりである。
だから、田舎娘のエリーを応援したくなる。
出ないと可哀想すぎるでしょ!
なので、そのあたりを映画監督も計算済みのようで、最後にはハッピーエンドが待っている。そこはホッとするのである。
「60年代」の音楽やファッションが好きになる
映画の中で、エリーは60年代の音楽やファッションが大好きな設定である。観ているうちに、こちらまで好きになってしまう。
60年代の記憶などもちろん無い。
でも、なぜか懐かしいのである。
遺伝子の中に、何か組み込まれているのではないかと思うくらい、ボクは好きになった。そういう違う刺激を与えてくれた映画だった。
この映画は、単なるホラー映画でないところが新しい。
そして、ある意味「古い」。
そんな気がした作品であった。