映画「マダム・イン・ニューヨーク」を観て
9月22日、「マダム・イン・ニューヨーク」という映画を観た。2012年のインド映画で、原題は「English Vinglish」。ガウリ・シンデー監督の作品だ。
キャストは、シャシ役のシュリデヴィ・カプール、ローラン役メーディ・ネブー、サティシュ役のアディル・フセインなどである。
といった内容。
で、観終わっての感想。
楽しい映画だった
とにかく楽しい映画だった。最初から最後まで、飽きることなく観ることができた。インド映画にありがちである、音楽を取り入れて踊る場面もあるが、全体的には少なめ。ストーリ自体は単純ではあるが、どんどん先を見たくなる。そんな映画だった。
主人公を応援したくなる
主人公のシャシ。インド人の主婦で、映画が苦手である。主人も子どもたちも英語が話せるけれど、彼女は話せない。そんな、彼女を主人も娘もどこか見下げている。でも、シャシはそんな小さな悲しみを感じつつも、主婦として頑張り続ける。
そんな中で、親類のNYでの結婚式の準備のために、一人で一足早くアメリカに行く。最初は、すべてが初めてで戸惑いの連続。そんな中でも彼女を助けてくれる人が出てくる。飛行機内や、街のカフェ。そのような優しさのある人に助けられながら過ごし始める。
結婚式でのスピーチが感動
そんな中、見つける英会話教室の広告。
彼女は一念発起し、そこに通い始める。そして同じく英語が苦手な多国籍の仲間たちと、一緒に学び始めるのだ。
そこには友情のほかにも、彼女への恋愛感情を持つ人さえ出てくる。
着実に、英会話ができるようになってゆくシャシ。何だか観ていてこちらも嬉しくなってくる。
家族がNYに到着。それでも、姪の協力を得ながら内緒で通い続けるシャシ。しかし、知らない夫は、妻の不可解の行動に不信感をあらわしはじめる。
息子のイタズラから、終了試験に行けなくなるトラブルの中、姪が英会話の教師と仲間たちを結婚式に招待する。
そして、シャシのスピーチの機会が訪れる。
そこでのスピーチ。もちろん、皆はヒンディ語だと思ったが、英語を話し始めてビックリする。
でも、英語そのものでなく、シャシの話の内容に感動する。
「家族」のあり方的な話に、グッと入り込んでしまう。
それまで、シャシに見下げるような発言や態度を取っていた、夫や娘は反省する。
彼女のスピーチに「そうだよね、家族ってそうあるべきだよね。」と思ってしまうのだ。
シャシが美しい
それにしても、この映画の主人公の主婦”シャシ”が美しい。
とても魅力的な人物である。
が、この映画を観たあと調べると、彼女はもうこの世にいないことが分かった。映画製作の6年後、浴槽内でおぼれ54歳で亡くなられていた。
とにかく、楽しい映画だった。
ベタといえばベタな映画ではあるが、喜怒哀楽の混ざった中にで、最後がハッピーエンドになる。
いつまでも、心に残るストーリーだった。