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ついに仕事へ復帰!私はまだまだ書いていく。

ついに仕事に復帰した。
半年ぶりの取材。
とある健康食品のメーカーの会員向けイベントへ行った。
元マラソン選手の増田明美さんと会員さんとで大阪城公園をウォーキングするというもの。
開会式で増田さんが壇上で少しお話されたが、トークが面白くて「さすがだなぁ」と思った。テレビ番組でナレーションもされているが、聞き心地の良い声だ。
参加している会員さんは60~80歳くらいの男女が80名程度。準備体操をした後、グループごとに出発し、増田さんと一緒にウォーキングをする。何カ所かスポットがあり、そこまで行くと増田さんは次のグループが来るのを待って、またスタートする。そうやって、全員と少しずつコミュニケーションをとりながら、トータル3.5kmを歩くのだ。

昨年も同じイベントをやったらしいが、驚いたのは増田さんが「去年もいらっしゃってましたよね?」と会員さんに声をかけられていたこと。覚えているのがすごい。優しくて気さくで、できるだけ皆さんと少しでもお話しようとしているのが伝わってきた。
ゴールした後は希望者との写真撮影にも応じてくれ、長い列ができていたが、ずっと笑顔だった。

イベント後、ようやくインタビューがスタート。私の仕事だ。
控室のような部屋でスタッフやカメラマンさんもいて、インタビューというより気楽な女子会のように盛り上がって、とても楽しかった。
増田さんはその場にいる人全員にきちんと名前を聞き、「○○さんはどうですか?」など、相手を名前で呼んでくれる。おそらくもう二度と会うことがないであろう私やカメラマンさんのことも。
いろいろな人を取材していていつも感じることだが、名前を呼んでくれる人って素敵だ。一気に親しみがわくし、単純にうれしい。でもこれができる人って、案外いないのだ。ほとんどの場合「ライターさん」などと呼ばれる。

お忙しいのでインタビュー時間はあまりとってもらえなかったが、どんな質問にも気さくに、かつ真摯に答えてくださった。
会員向けの冊子に掲載する記事なので、マラソンのことや増田さんご自身の話ではなく、内容は「明るく元気に過ごすための秘訣」のようなものだ。
「いつも明るく元気なのはどうしてなのか」という問いに対して、「落ち込む時間もエネルギーももったいない」という言葉が印象的だった。
パラ陸上にも関わっていらっしゃるので、パラアスリートの方に会うと、ものすごいエネルギーをもらえるのだとも語っていた。
「失ったものを数えるのではなく、今あるものを最大限に生かす」
パラアスリートはそうやって競技に挑んでいるという。
ガンになってからの自分と重ね合わせて、私もそうやって治療をしてきたなぁと思った。できないことばかり考えるのではなく、今日できたことをいつも数えて書き出してきた。
きっとこれこそが、人生を前向きに生きる秘訣だ。

1時間程度の短いインタビューだったが、たくさん心に響く言葉をいただいた。増田さんのエネルギーが伝わってきて、こちらまで元気になった。
やはり「世界で闘ってきた人」というのは特別だ。人としてとても深く寛容な人だと感じた。一度会ったらみんなファンになってしまうだろうな、とも思う。私はすでにファンになってしまったから。

仕事復帰の一発目がこの取材でよかった。パワーをもらえた。
秋晴れの気持ちの良い日で、久しぶりに青空の下を歩いたのもよかった。大阪城公園なんて何年ぶりか。ウォーキングやランニングをする人、大阪城観光の外国人、公園内でのイベントに来ている人など、たくさん人がいて、そういう中に自分がいることも新鮮だった。
今回、私のホームページを見て問い合わせをいただいての仕事だったので、制作会社のディレクターさんとも初対面。オンラインで面談した時、ハキハキと明るい女性で、一緒に仕事をしたら楽しいだろうなと思うような人だったが、実際会ってもそうだった。
今回のクライアントにあたるメーカーのスタッフさんたちもみんな感じが良く、楽しい取材になった。「良いものを創りたい」と思っているのがわかるので、私もがんばろうと気合が入った。

家で原稿を書く時、真っ白なwordの画面を前にして、ワクワクが止まらなかった。20代の頃みたいだ。
集中して一気に書き上げた。1時間半で書けた。
やっぱり仕事で文章を書くのって楽しい。
夫にチェックしてもらい、指摘された箇所を修正して提出した。
こういう時、夫と同業者でよかったなと思う。超大手メーカーを相手にWEB制作をしている夫だから、文章がどうというよりもコンプライアンス的なことやメーカー側からの視点での指摘をしてくれる。本当にありがたい。

ディレクターさんからもとりあえずOKが出た。自然な流れで、どの年代の人にも読みやすい記事になっていると言ってもらえた。
これからいろんな人のチェックが入るので(クライアントや増田さんなど)修正はあるかもしれないが、ひとまず記事を気に入ってもらえたようでホッとした。

10月の取材はこの1本だけ。
いきなり欲張って体調を崩したら復帰した意味がないので、少しずつ増やしていこうと思う。
だけど、今回やってみて、私はもう大丈夫だなと思った。半年前、死にかけていたなんて信じられないくらい元気になっている。
「秋には仕事に復帰する!」と言っていた通りになった。できることが日々増えていく感じだ。

それに今回、私は取材の仕事が好きだなぁと改めて思った。
ライターになって本当によかった。ライターにならなければ、おそらく会うこともなかった人に会え、話を聞くことができる。そして、それを書ける。
なんて幸せなんだろう。
またこんな幸せな時間を過ごせるようになったことがうれしくてたまらない。
これからまだまだいろんな人に会って、話を聞いて、書いていく。
そうして私の人生は豊かに彩られてゆくのだ。


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