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細胞から整える、軽やかな自分への第一歩

年齢を重ねると、体重の増減が悩ましくなると感じる方も多いのではないでしょうか。

体重が少し減ると「体調が悪いの?」と心配されたり、逆に増えると簡単には落ちず、もどかしさを覚えることも。

特に中年以降、「食べる量は控えめなのに体重が減らない」という現象に悩む方は少なくありません。

実は、これには細胞レベルでの代謝低下が関係しています。

では、私たちの体の中で何が起きているのか、そしてどうすれば代謝を改善できるのかを一緒に見ていきましょう。

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(来週もがんばって書くぞーというすごいエネルギーになります)


細胞の中で何が起きているの?

私たちの体は、37兆個もの細胞が集まってできています。

細胞はそれぞれ、エネルギーを作り出し、老廃物を処理し、新しい材料を組み立てる工場のような役割を担っています。

ところが、年齢やライフスタイル、環境の影響で、この工場がスムーズに動かなくなってしまうことがあります。

その原因を具体的に見ていきましょう。


1. ミトコンドリアの機能低下

細胞内のミトコンドリアは、脂肪や糖をエネルギーに変換する重要な装置です。

しかし、加齢とともにミトコンドリアの数や機能が低下し、エネルギー消費が減少します。

この結果、同じ食事量でもエネルギーが余り、体脂肪として蓄積されやすくなります。


2. インスリン抵抗性

インスリンは、血糖値を下げる働きを持つホルモンです。

しかし、身体がインスリンに反応しにくくなると、血中の糖が細胞に取り込まれず、脂肪として蓄えられてしまいます。

これを「インスリン抵抗性」といいます。

特に中年以降、運動不足やストレス、食事の乱れがインスリン抵抗性を悪化させる原因になります。


3. オートファジー機能の低下

細胞が不要な老廃物を分解し、新しい材料にリサイクルする仕組みを「オートファジー」と呼びます。

年齢やストレス、栄養バランスの偏りによって、このオートファジーが鈍くなると、細胞内にゴミがたまり、代謝がさらに悪化します。


4. 炎症の慢性化

体内の炎症が慢性化すると、細胞のエネルギー生産や修復プロセスが妨げられ、ミトコンドリアの働きが低下してしまいます。

特に脂肪組織での炎症は、インスリン抵抗性を悪化させ、代謝全体の低下を引き起こします

抗炎症を念頭に置いた、食事や生活習慣の改善で、細胞への徐々に減らせるようにするのがいいかなと思います。


5. ホルモンバランスの乱れ

中年以降、特に女性の場合はエストロゲンの減少が、代謝の低下に大きく影響します。

また、男性もテストステロンの低下が影響を及ぼします。

これにより筋肉量が減り、基礎代謝が下がるという悪循環が生まれます。


代謝低下を引き起こす要因

これらの細胞の変化は、次のような生活習慣や体質によってさらに悪化することがあります。

  • 運動不足: 筋肉は基礎代謝を上げるエネルギー消費の鍵ですが、使わないと衰えていきます。

  • 食事の偏り: 特に加工食品や高糖質の食品を多く摂ると、細胞がダメージを受けやすくなります。

  • ストレス: 慢性的なストレスはホルモンバランスを乱し、炎症を悪化させます。

  • 睡眠不足: 睡眠中に行われる細胞の修復や老廃物の処理が不十分になると、代謝が低下します。

  • 遺伝的要因: 一部の人は、代謝や脂肪の蓄積に関する遺伝的な影響を受けやすい場合があります。

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解決策:痩せにくい身体を改善するために大切なこと5つ

もしかしたら自分は痩せにくい身体なのかも、と感じる方へ"細胞の働きを良くするアイデア"を5つに絞ってみました。

1. 筋肉を育てる運動を取り入れる

筋肉は代謝を支える大黒柱。有酸素運動も大切ですが、特に筋力トレーニングが効果的です。

無理のない範囲で週に2~3回、筋肉を使うエクササイズを取り入れてみましょう。


J Appleton, The Gut-Brain Axis: Influence of Microbiota on Mood and Mental Health, Integr Med (Encinitas). 2018 Aug;17(4):28–32. アメリカのナチュロパス、ジェレミー・アップルトンの腸脳軸についての記事は詳しく調べてあってとても参考になりました。

2. 抗酸化作用、整腸作用の高い食事を意識する

加工食品を控え、抗酸化物質が豊富な野菜や果物、ナッツを積極的に摂りましょう。また、腸内細菌が作る物質が、身体や脳、心の健康に深く関わっているため、細胞の質を良くするために整腸作用のある食材で体全体をサポートしましょう。

良質のタンパク源を動物性と植物性のバランスよく、量も十分に摂取することで、筋肉の維持と代謝向上をサポートします。

  • 良質な脂質: 魚やクルミなど、オメガ3必須脂肪酸を含む食品を多めに取り入れる。バターなど飽和性脂肪のクオリティも考えて。

  • 複合炭水化物: 全粒穀物や食物繊維を多く含む食品で腸内環境を整える。加工食品を減らし、抗酸化物質を多く含む食材(野菜や果物)を積極的に摂りましょう。

  • 発酵性食物繊維(SFCA):腸内細菌が炭水化物(特に食物繊維)を発酵させて作る物質で、腸の細胞の栄養となり腸の健康を保つほか、ホルモンのように働き、免疫や神経系を調整したりもします。 


発酵性食物繊維を多く含む食品:

  1. 野菜類
    タマネギ、にんにく、ネギ、アスパラガス、リーキ(ポロネギ)、ごぼう

  2. 果物類
    バナナ、リンゴ(皮ごとがおすすめなのでノンケミカルりんごを!)

  3. 豆類・穀物
    大豆、レンズ豆、オートミール、全粒穀物

  4. 発酵食品
    味噌、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルト、ケフィアなどなど

  5. ナッツ類
    アーモンド、クルミ


3. 定期的に消化器官を休める

食べ過ぎを避け、断続的断食(インターミッテントファスティング)を取り入れるのもおすすめです。

たとえば、1日のうち14~16時間食事を控えることで、消化器官の負担を軽減し、代謝が促進されます。

睡眠時間と組み合わせると意外にやりやすいですよ。

4. ストレスを上手に管理する

瞑想や深呼吸、ヨガなどを日常に取り入れ、ストレスホルモンをコントロールしましょう。

ストレスは代謝を鈍らせる大きな要因のひとつです。

5. 質の高い睡眠を確保する

睡眠中は細胞の修復や代謝の調整が行われる重要な時間です。

7~8時間の質の良い睡眠を確保し、夜間のデジタルデトックスを心がけましょう。

細胞の代謝を味方に、年齢を重ねても輝くために

痩せにくい身体というのは、ただの"体質"ではないってこと、見えてきたんじゃないでしょうか。

細胞レベルでの働きがとても関係しているので、ここを理解することで、自分に合った具体的な対策が見えてくるはずです。

「〇〇を食べれば痩せる」や「簡単ダイエット」といった情報が溢れていますが、実際のところ、体重増加や代謝低下の原因は複雑で、解決策も多角的に考える必要があります。

大切なのは、焦らず、少しずつ行動して習慣を変えていくこと。

細胞の小さな声にも耳を傾けながら、ホリスティックなアプローチでウェルビーイングを目指していきましょう。

このnoteでは、どなたにも日々役立てていただける食と健康に関する情報を提供していますが、医療専門家のアドバイスに代わるものではないことをご確認ください。効果や結果は個人差があるため、特定の健康問題については医師や専門家にご相談ください。情報は最新を心がけていますが、変更される場合もありますので、自己責任でご利用ください。
また、私のブログ記事を参考にしていただく際は、ぜひ出典を明記していただき、内容はそのまま正確にご使用ください。転載や複製をご希望の場合はご一報ください。どうぞよろしくお願いします。

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