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0200 うどんと鳴門とカツオ(追記)

高松では、丸亀城に登る。
登る、と言いたいくらいの坂。睡眠不足なはずが、夜行に乗ったというハイテンションで、何とか登り切り、城下を見下ろす。息切れひどい。
当時から残る天守閣は重要文化財のため、あまり弄ることができないためか、階段が壁のようだった。このそそり立つ階段を這って上を目指す。
旅行は、歩けるうちに行っておこうと思ったのも、この階段の角度のおかげだ。

さて、香川県にきたなら、うどんを食べずには帰れない。
しかし、まだ世間はお正月の気分が若干漂っていて、目当てのお店は臨時休業中だった。慌てて食べログの地図を確認し、近くのお店に駆け込む。
近所の人たちだけでなく、観光バスもウェルカムな食堂で、まぁ広い。
かけうどんが気になりつつも、空腹の状態で「肉」という字を見てしまったら、もう頭の中は肉に占拠されるよりほかはない。迷うことなく肉うどんと卵を頼む。
そのうどんのおいしいことよ。歯ごたえばっちり、甘みさえ感じる。スーパーで買う讃岐うどんは、私は茹ですぎているのだろうか。
相方氏は、いつものノリで二玉を食べていたが、そのコシの強さにお腹がいっぱいになりすぎてしまったようだった。

あぁ、家に帰ったら、列に並ぶ覚悟を決めて丸亀製麺に行き、もう一度この香川のうどんを味わいたい。

今回の旅では、四国一周を目指すということもあり、うどんで腹ごなしをした後は、鳴門の渦潮を見るべく、徳島県に車を走らせる。
明石大橋から見下ろす海峡の高さ、渦潮の早さ、ちょっと足が震える…と思ったのだが、橋も車などの通行で振動していた。なんとなく船に乗っているようでふわふわしてくる。下が見える仕組みになっているところがあって、悲鳴を上げる人たちの声が聞こえる。
相方氏的には、透明な床よりも、管理用のための薄い鉄板になっている箇所が死ぬほど怖かったそうだ。どんと見えるより、ちらりと見える方が足が竦むものである。

徳島県の次は、高知県だ。室戸岬までいく予定だったが、Google先生の計算した時間と、カーナビ先生の予測時刻がまるで違うので、四国の真ん中を突っ切り、桂浜に行くことになった。
月がきれいな浜で有名だが、夕陽も美しい。龍馬像も想像より大きくて、同写真に収めようかと迷ったほどだ。

1日目の宿は、高知駅近くのホテルにした。
夕飯は宿ではなく、高知市内の居酒屋にお邪魔したくて。
お店のメニューを見ると、かつおはもちろんのこと、うつぼも高知ならではらしい。
これは食べねばならぬと、うつぼの唐揚げを頼んだのだが、こいつがあの顔に似つかわしくない、上品な脂でたまらない。
ふわふわさくさく、皮から滴るコラーゲン、あんな怖い顔をして、海のギャングと言われてはいるものの、こんなにうまいのでは人間に食われるしかないでしょうよと、あっという間に完食した。

胃の調子が万全でなく、あまり酒を飲まずに就寝した。
夜行の疲れをベッドに沈めて一日目を終了する。
大浴場のあるホテルにしたのに、眠さのあまり部屋の風呂でシャワーだけ浴びたのだけが悔やまれる。

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