”本が来るのが、私が行くのか”

たまに本って意思があるんじゃないかな?と思うことがある。
彼らは人のためにやってくる。

去年の春、私はあることで悩んでいた。
どこへ語学留学をするのか。
たくさんの候補地があって、流行の最先端アメリカ、人が温かいカナダ、気候の良いオーストラリア。
じゃあアメリカだったらどこにするか、お洒落な東海岸なのかビーチのある西海岸なのか。
インターネットで調べていると無限に情報が見つかって、どれを信じていいのかわからなくなる。
悶々とした中、ふと仕事帰りに本屋へ寄ると、バッと目の中に飛び込んできたのは、

「ニューヨークで考え中」著近藤聡乃

近藤さんが見ているニューヨークは私たちが思っている都会的な街だけではなく、
懐かしい香りがするような街でもある。
作者の近藤さんは、豆腐を「TOHU!」じゃなくて、「とうふぅ」てささやくように言ってほしいなど、かなり独特な感性の持ち主だ。

彼女の漫画を読んでいて、気が付いた。
私の中ではもうどこに行きたいかはとっくに決まっていたんなだって。
ニューヨーク。私の憧れの地。
大学の卒業旅行で最後に訪れたニューヨーク。
それまでは中南米の自然の中を旅をしていたから、都会のニューヨークはキラキラしてて、人々から強いパワーを感じて、エネルギーに満ちている街だった。ベタだけど、田舎から出てきた女の子には本当に輝いて見えたの。
「ニューヨークって本当にニューヨークなんだな」と興奮したのをよく覚えてる。
この気持ちは数年経っても忘れていなくて、私はずっと行きたかった。

他にも、
「理由とか目的とか何だっていいじゃん!チャレンジしなくちゃ後悔もできない」著ミサコ・ロックス

この本も同じ時期に本屋さんの一番手前に置かれていて、目に飛び込んできた。
私の気持ちを本が教えてくれたんだと勝手に思っている。

この前「旅のラゴス」を読んだのも、自分の中で冒険家になりたいという気持ちが強くなっていたからなんだよね。

もちろん意識をしてるから認識しやすくなっているのもあるけれど、こんな偶然あるのかな、ハッとされられる内容の本と出会うことがある。それも何度も。

悩みがあるときは、ぜひ本屋さんか図書館へ行くのがオススメだ。
そして心の声で聞いてみたら、意外と簡単に答えが見つかるかもしれない。

※紹介した本は、小説ではなく漫画です。

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