マガジンのカバー画像

どこかの街で

123
いつか・どこかの街の光景
運営しているクリエイター

#カフェ巡り

カフェはよいぞ【2022/01/09】

カフェはよいぞ【2022/01/09】

特に理由もなく、頭が重かったり、気が滅入っていたりする日は、カフェに行くことにしている。
持ち物は、財布、交通系IC、本の三点のみ。
真に本を読むためだけにカフェに行くことにしている。

カフェというのはよい。喫茶を楽しむという目的のある空間でありながら、その実は友人と歓談する場であったり、仕事をする場であったりして、本を読むこともただぼーっとしていることも自由だ。 僕のような人間は「やることがな

もっとみる
美味しいもの・美しいもの【2021/06/25】

美味しいもの・美しいもの【2021/06/25】

仁王窯の人に教えてもらったお店は、
坂を登ってすぐの沖縄の古民家。
真っ白な屋根に昔ながらの門構えのテラスと玄関。ぬちがふぅさんです。

あれよあれよと座敷に通されると一息つくことができた。せっかくなので、いちばん良さそうな御膳を注文。せっかくですからね。

みてくださいよ、この豪華さ。
どれも素材のよさを生かした繊細でさっぱりした幸福。誰もがきて良かったと思います。

食事も終わり、お手製のちん

もっとみる
隠れ家【2019/11/18】

隠れ家【2019/11/18】

軽い頭痛とふらつきを覚えたままいつもの坂をくだる。今夜は久しぶりにうどん屋へ行こうと思い、地下鉄の駅を通りすぎて大通りをまっすぐに進む。

日本の町には、日本の町らしさというのがあって、それは歩道の広さかもしれないと思った。とりわけ、下町は道路の幅と歩道の広さ、建物の高さの比率が独特だ。見慣れた景色ではあるが、車道と歩道を区切る縁石、手前にある金属の柵。これはヨーロッパとは雰囲気が違うし、新宿や渋

もっとみる
ルイボスティー【2019/11/15】

ルイボスティー【2019/11/15】

家でいつも飲んでいるルイボスティーを切らしてしまったので、お気に入りの紅茶店Teapondに買いにきた。このお店ではルイボスといっても、ルイボスをベースにドライフルーツや様々なハーブを調合したフレーバーティーを数種類置いている。ルイボス以外にも数十種類の紅茶やハーブもある。

ルイボスは四種類。
・シンプルなルイボス
・ジンジャー系のスパイスの強いブレンド
・ジンジャーと苺などをまぜたやさしい味の

もっとみる
コーヒーヒヨシ【2019/11/07】

コーヒーヒヨシ【2019/11/07】

駅から歩いて数分のところに、ヒヨシという喫茶店がある。独特のフォントの組文字で作られた看板は遠くからでも目立つ。長く続いている喫茶店だそうで、ネットでも細々と根強い人気を誇る店のようだ。
隣にもひよしという居酒屋がある。5時過ぎではまだ開いていない。同じ名前だから、経営も実は同じで、昼はカフェ、夜は居酒屋にしているのだろうか、しかしそれなら同じ店舗を使えばいいような気もするので、違う店なのだろうか

もっとみる
塩ビ製の鳥居と雑司ヶ谷【2019/09/10】

塩ビ製の鳥居と雑司ヶ谷【2019/09/10】

地下鉄の駅を出ると熱波が押し寄せてくる。紛れもなく猛暑で工事中の都電のパネルが必要以上に照り返していた。踏切の先にあるラーメン屋は冷やし中華を売り出しているようだったが開店前で、麻製の暖簾は涼しげではなかった。ピンク色の都電が踏切を横切るとわずかばかりの風が空間をかき回した。
鬼子母神前駅とメトロ雑司ヶ谷駅が隣り合っていて、都電の雑司ヶ谷駅は少し北に歩いたところにある。この矛盾した駅配置は好きだ。

もっとみる
インスタ映えが先か付加価値が先か。【2019/07/11】

インスタ映えが先か付加価値が先か。【2019/07/11】

この二週間は本命の就職活動で忙しくしていた。
自分なりに区切りや成果があったときにはご褒美としてカフェに籠ることにしているのだけれど、今日はふと「インスタ映え」について考えていた。

僕もカフェ巡りが好きなのでいつも良さげな喫茶店を見つけてはコーヒーとケーキを頼み写真をTwitterにあげている。自身の記録としてやってはいるのだけれど、実際ほかの人からいいねや反響があると嬉しいのは事実である。大し

もっとみる
好きなひとたち【2019/06/29】

好きなひとたち【2019/06/29】

その日は、たまたま香港や台湾で活動するシンガーソングライター、Yoyo Shamの来日公演を知った。彼女の歌声も詩も大好きで憧れていたので、迷わずチケットをとった。楽しみだ。

その後、二年生の頃からよく三人で集まっている仲間と、半年ぶりの再開をした。最後に集まったのは10月なので、正確には8ヶ月ぶり。ひとりは違う分野へ、ひとりは故郷に帰ったので、なかなか会えなくなってしまったというのもある。

もっとみる