クリスマスのキッシュに憧れて。
クリスマスイブ。
子供のときはわくわくが止まらない日だった。
大人になったいまは、
クリスマスイブよりも仕事納め前の忙しさで、
どうもワクワクとまではいかない。
でもやっぱりちょっぴりソワソワはするもので…。
その昔みた映画で、
海外のお家ではクリスマスにたくさんのご馳走が並ぶと知った。
ローストチキンにローストビーフ。
豪華なサラダにおしゃれなテリーヌ。
その中で私が1番心惹かれたもの。
それがキッシュだった。
こんがり焼き上がったチーズの下には、
素敵なクリスマスプレゼントが沢山詰まったみたいに、
カラフルで美味しい食材がパンパンに詰まってる。
見たことも聞いたこともない初めて見るその食べ物は、
幼い私の脳内と食欲を支配した。
結局あのあと、16から一人暮らしを始めた私に、
団欒のクリスマス
というイベントは遥か彼方に遠ざかっていた。
でも今年はクリスマスパーティーにお呼ばれしたのだ。
何を持っていこうか…。
そんなときに幼い記憶を思い出したのだ。
『キッシュを焼くしかない!』
とにかくたくさんの具材を詰め込んだ。
サーモン
ほうれん草
チーズ
ソーセージ
かぼちゃ
トマト
沢山の具材をこれでもかと詰め込んだ。
さらに上から雪を降らすが如くチーズをかけて、
灼熱の魔法にかけたら、
あの映画でみた『キッシュ』が目の前に現れたのだ。
幼き日の自分へ。
メリークリスマス。