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NICENESS
皆様こんにちは。
現役ファッションデザイナーのYOです。
現在、BLOOM&BRANCHのブランド"phlannel"にてデザイナーをしています。
日々の気付きやファッションに関わる事を書いていきます。
今回はNICENESS(ナイスネス)というブランドについて書こうと思います。
先月7/17、NICENESSの2022AWコレクションの1stデリバリーでした。
BLOOM&BRANCH青山ではコーデュロイのセットアップ、カディのシャツが入荷。
ほぼ即日で完売しました。
カディのシャツは、好みの柄で柄シャツ好きとしては諦めきれず他社で買いました。
最近、NICENESSの消化が非常に早いです。
モノによっては、comoliよりも早い気がしています。
時代がNICENESSのクリエイションに追い付いてきた気がします。
ここでNICENESSのブランド説明を。
ナイスネスについて
ナイスネス(NICENESS)は、メンズ・ウィメンズコレクションを展開する日本のファッションブランド。デザイナーは郷裕一。
「ナイスネス(NICENESS)」は、イイものはイイ=Just good is goodをコンセプトに洋服をデザイン。サヴィー(salvy;)でブランド立ち上げから2017-18年秋冬コレクションまでデザインを担当していた郷裕一が、パーソナルな趣向を反映させた洋服を展開するブランドとして「ナイスネス」をスタートさせる。また、国内外でものづくりの経験を積んできた郷裕一ならではの素材選びがポイントで、玄人好みのブランドと称させれるほど、こだわりの素材が使用した装いを提案する。
デビューコレクションとなる2018年春夏は、メンズ・ウィメンズのコレクションを展開。インスタレーションとなったのは、70年代のアメリカ。70年代のアメリカ広告に見られる、みんなが笑顔で写真に写っているイメージや、ウッドストックの空気感、少しサイケデリックな雰囲気などもデザインの一部として取り入れている。中でもキーアイテムとなるのは、シルク100%のデニム。ワイルドシルク(野生の蚕)を取扱うデザイナーの協力のもと、表情豊かなデニムウェアを完成させた。
パーソナルな趣向を反映させた洋服を展開するブランドとして...
というところがポイントで、NICENESSの表現はとても独特で他にはありません。
僕が感じる主観ですが、大きく分けると2点あって、
1点目
1型1型全てに固有名詞が付いています。
例えば、こちらのコーデュロイジャケットの名前はPOWEEL"パウエル"
ボトムの名前はEMERSON"エマーソン"
どこかに居る外国人のような名前が全てのアイテムに付いています。何とも愛着が湧いて来ますよね。
ファッションは移り変わる物だし、必ず飽きが来るし、時代も変わる。
デザイン性が強い故に飽きられてしまう事も有るかもしれません。
デザイナーが愛着を持って欲しいから初めに名前を付けたかもしれませんし、そうでないかもしれません。笑
ただ、"コーデュロイオーバーサイズロングジャケット"よりも"POWEEL"の方が間違いなく可愛いし、愛着持てます。
そう言えば、15年位前に着ていたレッドリーチュエと言うブランドの服にも固有名詞が付いていました。懐かしい。
2点目
普通でない事
です。
ここはコンセプトにも入っていますがここの表現がとにかく上手い。
例えばPOWEEL。素材はスヴィンコットンのプレミアムなコーデュロイ素材で、こちらにはスポーツ用のダウンジャケットとかに付いている背負える紐が付いています。
(画像に関してはNICENESSオフィシャルでご覧下さい)
これだけでも唯一無二なのに、背抜き仕立てで裏地が来る部分にコーデュロイの表地を使っていてそこが見返し部分と繋がって裁断されている。裏側にはちゃんと裏地が付いている。恐らく古いハンティングジャケットの仕様かと思います。
そして、極め付けはオリジナルジャガードのキュプラ裏地を使用。
そしてそして、肩幅は割と控えめに、着丈を長くしたAラインシルエット。
単なるオーバーサイズではない先取りシルエットです。
次に、オックスフォードシャツ"P.P.A"は襟が取り替えられます。笑
(画像に関してはNICENESSオフィシャルでご覧下さい)
50年代のイギリス軍オフィサーシャツを紐解き、郷さん解釈で全く新しいものに仕立て上げられています。 最初期のオフィサーシャツのように、付け替えが可能なデタッチャブルカラーを採用。
素材はペルー産の超長綿オリジナルピマコットンを素材に使用しており、ガサっとした素材感で有りながら、ほのかに素材の良さから来る光沢が産まれています。
そして裾がスクエアカットになっています。
オックスシャツはシャツテールの物ばかりなので、捻りポイントはNICENESSらしさ全開です。
最後に、カディコットンのシャツ、"LEE"
こちらは撮影出来たので画像交えて。
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僕はflowerというモデルを買いました。
最近日本は酷暑で、真夏にシャツを着る事が億劫なくらいになってきました。
そこでデザイナーが目を付けたのがカディコットンです。
インドの伝統織物で甘捻りの生地。透け感がある綿の織物です。
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フロックプリントと言う手法でインドで伝統的な手法&生地をNICENESS流に解釈。
見頃でプリントの種類を変えて、最近メンズファッションでじわじわと気になっているモノトーンを取り入れて来ました。
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襟は台襟と上襟が繋がっている特殊な仕様。22SSでTHE ROWもこの仕様のオープンカラーシャツを作っていました。
その仕様+軽めの生地故に心地よくフワッと開く襟。流石です。
僕は抜け感を出したくて、第二ボタン開けで敢えて潰してオープンカラーにして着ています。
程よくオーバーなサイズでスクエアカット。
36°でもギリギリ着れる、そして着たくなる透け感長袖シャツです。
ため息出るくらい、デザイナーの郷さん凄いなって思います。
恐らく、ブランドを初めた当初はこのクリエイションが理解されなかった事だと思います。
ここにきて、普通がつまらない、新しい価値観が欲しいと言うファッショニスタ、時代の方がNICENESSに追いついて、即日完売する様になって来たんだろうなと。
兎に角、次のデリバリーも見逃せません。
是非、発売日にBLOOM&BRANCH青山点にてご覧下さい。
8/16から青山所属では無くなりますが、まあまあな頻度でお店に立つと思います。
会いに来てください。
コメントや、instagramでDM貰えれば、ご対応します!実際に来てくれた方も数名いらっしゃいます。嬉しい限りです。
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