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【美術館レポ】ぼっち大学生美術館旅 in Paris②

(前回の記事を思っていたよりもたくさんの方に見ていただけたようで光栄です。不定期ではありますが更新していきますのでぜひ最後までお読みください!)

2日目

Fondation Louis Vuittonへ

迎えました、2日目にして今回のメイン。「Mark Rothko」展
パリは残念ながら雨でしたが東京ほど寒くなく、飛行機の中で編んだマフラーも使わずじまいでした。
最寄りの駅から森の中を歩くこと数分、自然の中に突如異彩を放つスタイリッシュな建物が、

ルイヴィトン財団の美術館。貧乏大学生は入るだけでドキドキします

1番早い時間で予約したのですが雨の中長蛇の列ができていました。
手荷物検査で事件発生。なんと飲食物は中に一切持ち込めないとのこと!
蓋さえ開けていない私のミネラルウォーターも没収されてしまいました。
みなさんお気をつけてください

そしていざ入館。
ロスコの初期の作品から晩年の作品までを一挙に見ることができる貴重な機会です

「これ(古本屋で集めた)図録で見たやつだ!」のオンパレードでした
こちらは自画像。私目線の合わない自画像が大好きなんです。

作品はどんどんと抽象化し、やがてロスコと一眼でわかる独特な作風に落ち着いていきます

それでも初期はまだ明るめの色使いが多いです
どの作品もかなりの大きさ。縦長でしか写真が撮れず見にくいです。すみません。
うわーこの黒の存在感。好きだ
所々に名言が書かれています。これがかなり刺さる。

階が変わるとそれまでとは違った広い部屋に大量のロスコ作品が、ベンチに座ってゆっくりと眺めるだけで時間が過ぎてしまいます

次の部屋からは段々と明度が落ちた作品になってきます。部屋も暗くなり作品の規模も大きくなり、「もしやこれは、、、」そう思った途端見つけました

TATEのロスコルーム!!今回のお目当てです

ここは私が恋に落ちた川村記念美術館にあるロスコルームと同じ作品群《シーグラム壁画》で構成された部屋です。元々はアメリカのマンハッタンにできるはずだったレストラン「フォーシーズンズ」のために作られた30点の絵画で、ロスコを代表する作品です

写真だとなかなか伝わらない、、!この息が詰まるような圧倒的な存在感と圧迫感。
まさにロスコが目指した「神なき時代の神話」となるような神聖さを持つ作品です。1作品では意味をなさずロスコだけの空間が作り出されることの重要性を再確認しました。

足をすすめるとジャコメッティの彫刻が!事前に調べていたためその存在は知っていましたが、実物を前にするとやはり私はジャコメッティも好きだと感じます。

ロスコ展において唯一の別の作家による作品がジャコメッティということにも深い意味がありそうです。詳しくはないですが究極の人間性を突き詰め、独特なフォルムの彫刻という形で作品を残したジャコメッティと、人間を愛し人間の感情を絵画で追求したロスコ。


そのコラボレーションはロスコ晩年の「黒と灰色」のシリーズと行われます。
私たちはこれがロスコ自殺前の最後の作品たちだと知っているせいで安易に解釈してしまいがちですが、実現されなかったユネスコのための計画を現代になって再現しているようにも思えました

長々と書きましたがここでロスコは終わり!
本当に素晴らしい展覧会であったと思います。これからもロスコのためなら世界のどこであろうと駆け付けます。

お昼ご飯は1人なのでマクドナルドに行ってみました。日本にはないサラダとベーコンチーズポテト、飲み物のセット(で2,000円越え)。恐ろしやフランス、
メトロで移動し雨の中シャンゼリゼ通りとエッフェル塔を横目に次の目的地へと向かいます

大きなトランクはルイヴィトンの広告、さすがパリ
セーヌ川の水は汚いですがエッフェル塔は綺麗です

ケ・ブランリー博物館

到着しました!大学の授業で知り一度は訪れたいと思っていた「ケ・ブランリー博物館」!非西洋文化圏の資料を展示しています。この非西洋文化という括り、当事者としては価値観が19世紀に戻っている感じがしますね(ちくちく言葉)

館内はオセアニア/アフリカ/アメリカ/アジアに分かれています。特に順路のようなものはなく展示室の真ん中が入り口になっていたので全て見るのにはちょっとコツがいる構成になっています

入口ではモアイの頭部がお出迎え

ここちょっと際どい像があったり、かなり怖い仮面の空間があったりとなかなか刺激的な博物館でした

ここトンネルになっているのですが怖すぎて小走りで通りました。反対側の仮面がガラスに映っていてかなり怖い
アジアの甲冑、日本のものもありました(これはおそらく中国?)
なかなか神々しい展示の仕方

なぜ非西洋文化なのにキリスト教壁画?と思いましたがこちらは(確か)エチオピアのキリスト教信仰のエリア。注目してみたことはなかったので面白かったです

こちらは呪いの人形

人も少なくかなり楽しめました。エッフェル塔の近くにあるためぜひ訪れてみてください!

パリ市立近代美術館


ケ・ブランリー博物館から歩いてすぐ。なんとここ入館がタダなんです。

パリ市立近代美術館といえばの巨大な作品
デュフィの《電気の妖精》

このマティスの《ダンス》は現在国立新美術館で行われているマティス展でも言及がありました、圧巻です!

ジャン・アルプの作品、フランスといえばですね、結構好きです
藤田嗣治もあります、いいですね

ピカソにマティス、ザオウーキーからデ・キリコまで無料とは思えないコレクションでした

ギメ東洋美術館

この日四つ目の美術館。そろそろ疲れてきました。
ここはこの日が春節ということで催し物があり混んでいまして、雨の中外で30分ほど並びました。並んでいる間フランス人のおじさんと仲良くなり、おじさんは傘持っていなかったので相合傘しました。そしたら娘さんを紹介してくれました。いい思い出です。

中は春節ということで信じられない騒がしさ。太鼓と鐘の音で鼓膜が破れそうでした。

こちらはすごい千手観音

何と「源氏物語」の特別展をやっていました!中はすごい人でとても作品を見ることはできませんでしたが、色々な国からフランスに来た人が日本の作品をここまで熱心にみてくれていると思うと感慨深かったです

「UKON!」←見慣れなさすぎて面白い表記
これもほんとに千本ありそうな千手観音
踊るインドの神

おわり

長い1日も終了、この日も時差ぼけのせいで5時起き8時就寝でした(結局時差ボケは治らないまま旅行が先に終わりました)
というかフランス物価高すぎです。美術館の入館料だけで破産しそうです。

本当であればルーブルも今回書くはずだったのですが、キリがいいので今日はここまでにします。最後まで読んでいただきありがとうございました。

次回はルーブル、ポンピドゥセンター(オランジュリーまでいければいいな、、)です、お楽しみに!

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