【書評】瀧本哲史さん著書「2020年6月30日にまたここで会おう」をレビュー!
どーも、消費財メーカーでデータサイエンティストをやっているウマたん(https://twitter.com/statistics1012)です。
個人活動として、スタビジというサイトやYoutubeチャンネルでデータサイエンスやビジネスについての発信をしています。
この記事では、瀧本哲史さんが書かれた「2020年6月30日にまたここで会おう」という書籍について解説していきます。
2019年に亡くなられた瀧本さんが2012年におこなった東大講義の内容をギュッと詰め込んだ内容になっています。
瀧本哲史さんは生前ずっと若者に対して激を飛ばし続けてきました。
この世の中を変えることができるのは、若い力なんだと。
そんな瀧本さんが答え合わせをしようと選んだのが当時から8年後の2020年。
果たして2012年から2020年までを振り返った時に私たちは何か変わったでしょうか?
今一度、瀧本さんの激を感じ、心を奮い立たせましょう!
この記事では、そんな「2020年6月30日にまたここで会おう」について4つのパートに分けて解説していきます。
1.この本で伝えたい全体感
2.パラダイムシフトとは世代交代である
3.武器としての交渉思考術を身につけよう!
4.しょぼいところからはじめよう!
それではいってみましょう!
この本で伝えたい全体感
瀧本さんは、マッキンゼー出身でエンジェル投資家として様々な企業をサポートしながら教鞭をとっていました。
そんな瀧本さんは、世の中を変えるために必要なことをこのように言っています。
何かすごいリーダーをひとりぶち上げるより、世の中を変えそうな人をたくさんつくって、誰がうまくいくかわからないけれども、そういう人たちに武器を与え、支援するような活動をしたほうが、実際に世の中を変えられる可能性は高いんじゃないか。
だからこそ瀧本さんは世の中を変える可能性を持っている若者に対して様々なカタチで激を飛ばしてきたのです。
ただこの本には、特別なノウハウが詰め込まれているわけではありません。
瀧本さんは言います。
正解なんてものはない、自分の人生は自分で考えて、自分で決める。
この本では、いくつかのヒントや考え方を学ぶことはできますが、それをどう自分なりに解釈して行動に移すかが大事なんです。
パラダイムシフトとは世代交代である
それでは、この本の内容について詳しく見ていきましょう!
まずはじめにパラダイムシフトとは世代交代であるということ。
先ほど、瀧本さんは若者に対して世の中を変えるためのサポートをしているという話をしました。
しかし今の日本の構造的に若者が頑張っても日本は変わらないのではないか・・・そんな悲観的な考えが頭をよぎります。
しかし、実はパラダイムシフトはどんな時代も世代交代によって実現されてきたのです。
ガリレオが提唱した地動説は、天動説の学派を論破して、スタンダードになったわけではないのです。
若い人たちは、特に先入観がないので地動説と天動説を公平に比較して地動説を支持していましたが、古い世代の学者はなおも天動説を支持していました。
どれだけ確かな新事実を突きつけられても、自説を曲げるようなことはなかったのです。
天動説を提唱する学派の年齢が上がって死んでしまい、正しい地動説を支持する若者が増えてきたため世の中のスタンダードが地動説になったのです。
そう、パラダイムシフトとは世代交代なのです。
だからこそ、若い力が正しい判断をし続けることが未来を変えるのです!
武器としての交渉思考術を身につけよう!
瀧本さんは「武器としての交渉思考」という書籍を別に出しているように常々、交渉の重要性について説いていました。
これからの世の中は、より組織がフラットになり様々な人々が共存しながら生きていく「組織依存の時代」に突入していきます。
そこで重要なのが交渉。相互依存の組織だからこそ物事を自分の思う方向に進めていく交渉の力が必要なのです。
さて、交渉において重要なポイントは2つ
まず1つ目が相手の利害を考える、ということ
交渉をする上で、自分は現状これだけ不遇なのだから・・・というように自分に関して話しても相手は納得してくれません。
自分の有利な条件に持っていきたいとしても、それが相手にとってどのようなメリットを与えるかを考え抜いて相手目線で伝えることが重要です。
2つ目が「話す」のではなく「聞く」
相手のメリットについて考え抜いて、それを合理的に説明できたとしても、相手が交渉に応じてくれるとは限りません。
客観的に見てどう考えても交渉に応じるべきだろうーと思う条件でも相手は全く条件を飲んでくれないかもしれません。
この一見不合理な状況を解決するためには聞き役に徹することが大事です。
こちら側の主張をたくさん話すよりも、相手側の主張を徹底的に聞いて相手がどこを重視しているかを分析した上で、こちら側の提案をするべきなのです。
なるべく、相手の頭の中にある枠組みに自分の主張をつなげて話すことが大事。
だからこそまずは聞くことが大事なのです!
しょぼいところからはじめよう!
最後に瀧本さんは、しょぼいところからはじめてもいいじゃない!と言います。
オバマ大統領だって最初から脚光を浴びていたわけではありません。
地方でちょっと有名になりそこから大統領までのし上がるムーブメントを起こしたのです。
だからこそ、最初から大きなことをはじめようとしなくてよい。
まずは、まわりの仲間としょぼいところから徐々にはじめていけばいいんです。
でもアイデアもないし・・・と思うかもしれません。
正直アイデアはもう世の中にあふれていて、アイデア自体にはたいした価値はないのです。
やるかやらないか、行動に移すかどうかが大事。
さらに言うなら、あなたがそれをやるべき強い意義・情熱を持っているかが大事。
ぜひ失敗を恐れず行動にうつしましょう!
まとめ
瀧本さんは2019年に亡くなられてしまいましたが、最後まで日本の若者の力を信じて日本の未来を信じていました。
これからの世の中を変えられるのは若い力。
この本でも、特別なノウハウが語られているわけではありません。
ノウハウコレクターになってしまってはダメなので。
自分を信じ抜き周りを巻き込みながらどんどん行動することで、少しでも未来を変えてくれ、という瀧本さんの想いを胸に何か少しでも行動を変えてこれからの世の中を形作っていきましょう!
それでは、本日の覚えて帰って欲しいキーワード!!
いってみましょう!
・若い力が正しい判断をし続けることが未来を変えることにつながる
・相手の考えを徹底的に聞き、相手のメリットを考えて交渉していくことが大事
・大きくはじめる必要はない、小さくしょぼくはじめよう!
以上、データサイエンティストのウマたん(https://twitter.com/statistics1012)でした!
スタビジというサイトやYoutubeチャンネルでデータサイエンスについての発信をしていますので、こちらもよろしくお願いします!
それではまた今度!
Let's statistics×bussiness「スタビジ」!