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ヨーロッパの歴史あれこれ

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#スコットランド

備忘録*きつねの紋章のトッド家の歴史

備忘録*きつねの紋章のトッド家の歴史

スコットランドを起源とするトッド姓は、主に北イングランドとスコットランドに見られます。
珍しい名前でキツネを意味する「todde」に由来します。
おそらく祖先はハンターだったか、あるいは王室の領有地でキツネ狩りのためにキツネの飼育をしていたかもしれません。

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イングランドでリチャード2世が「人頭税」(百年戦争 (1337年 - 1453年)の戦費を調達するために12歳以上のすべての人

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備忘録*イングランド・スコットランドの王政復古(1660)と名誉革命(1688)

備忘録*イングランド・スコットランドの王政復古(1660)と名誉革命(1688)

日本で「島原の乱」(1637年)が起きた頃、スコットランドでは「スコットランド内戦」と「主教戦争」が同時進行で起きていました。

そして1641年には、アイルランドでも蜂起が起こったため、イングランド、スコットランド、アイルランドの三王国戦争(1639–1653年)とも呼ばれています。

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三王国戦争のきっかけとなったスコットランドの内戦は、1625年にイングランド兼スコットランド王に

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スコットランド・リンリスゴー宮殿とステュワート朝の始まり

スコットランド・リンリスゴー宮殿とステュワート朝の始まり

子どもの頃の夢は「考古学者になりたい」でした。
女の子らしく「ケーキ屋さん」とか「お花屋さん」とか一度も思ったことがないんです(苦笑)
そういう私なので、歴史をほじくり返す毎日も楽しさしかありません(笑)

Xで見かけた翼を持った鹿の像が苔むしているけれど、とても素敵で忘れがたく、調べてみるとスコットランドのリンリスゴー宮殿の噴水の像でした。

リンリスゴー(Linlithgow)は、古ウェールズ

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スコットランドのseven ill years(1690年代)

スコットランドのseven ill years(1690年代)

17世紀の終わり、中央ヨーロッパでは大飢饉が発生しました。
1645年から1715年は、太陽黒点の観測数が著しく減少し、太陽磁気活動が弱まったマウンダー極小期で、ヨーロッパ、北米大陸では冬は著しい酷寒、夏は冷夏が続いていました。

また大規模な火山噴火も続き、アイスランドのヘクラ(1693年)、インドネシアのセルア(1693年)、アボイナ(1694年)火山が大噴火しています。
噴火により発生した硫

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