私に会いに来てくれてありがとう
今日のnoteはただ一人の方に向けたnoteです。
20日、昨日僕は文学フリマ、通称「文フリ」にて出店、店番していた。あんまり自分で言うのは悲しいから、普段は口にしないけれど、僕らのサークルは設立してまもなく、そう名が知れているわけでもないのである。
だから、「火樹銀花」という名も、そこに所属する僕、「志賀暁子」という人間のことを知っている人もそういないのだろうと思っていたのである、僕は。
さて。
志賀が同じサークルであり、最愛の友人でもあるスズキサイハと店番をしていたら、男女二人組のお客様が訪れてくれた。可愛らしい女性の方は手にスマホを持っていて、その裏面にはステッカーが入っている。そのステッカーは僕、志賀暁子の名前の由来になった志賀の推し、志賀玲太さんの所属するQuizKnockのもの。
「QuizKnockお好きなんですか?私も好きなんです」と話す僕に、その方は「志賀さん、ですか?」と聞いてくれた。数いるQuizKnockメンバーの中でも志賀さんの露出度はそう高くない、この人は相当お好きなのだろうな、とそこまで考えた所で、かちっと頭の中のピースがはまった。
あ、もしかして、志賀って僕の事?
「あ、はい、志賀です…」
やっと名乗った僕に、その方はにこりと微笑んで、noteを読んでくれている旨と「会えるかなと思って来ました」と言ってくださった。
あまりにも予測のつかなかった出来事に、一瞬で頭のねじが飛んだ。煮あがった。びっくりして、思わずサイハにしがみついた僕をサイハが「よかったねえ」と笑う。
動揺しきった自分ににこにこと目の前の方が待ってくれていて。
「あ、ありがとうございます…。」
としかその時には言葉に出来なかった。
傍から見たら、きっと死ぬほど怪しい人間だっただろう。挙動不審な人間で本当に申し訳ない、せっかく会いに来てくださったのに、こんな態度で本当に面目の次第もありません。
本当なら「あ、見て下さってる方なんですね!改めまして、志賀暁子と申します。いつもありがとうございます!嬉しいです!」くらいのことをさらっと口に出して、爽やかかつかっこよく挨拶もしたかった。
でも、そんなキャパは昨日の私にはありませんでした。ごめんなさい。
せっかく会いに来てくださったのに、あんな対応になってしまって、大変失礼いたしました。ですが、会いに来てくださって、わざわざ声をかけて下さってありがとうございました。心温まるお気遣い、とても嬉しかったです。励みになります。これからもぜひ御贔屓にしていただけると嬉しいです。
あの時、買ってくださった新刊を楽しんで頂けますように。
あなたの日々にたくさんの祝福がありますことを一介の書き手ながら祈っております。
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