虫歯が死因にならないよう、今すること

小さい頃祖母に、祖母の兄は若くして虫歯で死んだと言われた。小学校低学年で父母が離婚し、詳しいことは聞けずじまいだった分、呪いのように心に染みていた。
歯並びは良い方だった分、20代後半からすごい歯痛で歯医者に行くと、歯間で見えにくいところにかなりひどい虫歯…ということが続き、神経を抜いた治療が続いた。自分の死因は虫歯なのではないかと30代になってから本当に怯えて暮らしていた。歯医者が大嫌いだから、激痛を契機に渋々始めた治療が終わったら2度と行かない。そんなサイクルを続けていた。
歯間ブラシも使うけど、血まみれになるし、フロスが引っかかって詰めた歯がぐらつくことも。
決死の覚悟で、大枚払って、品川にあった自費診療の歯医者に行った。歯をセラミックにして電流が流れなくなるという怪しい歯医者。1回行くと攻めれる治療は全部するからすごく進む。ああ、これで私も歯の呪いから解き放たれるのでは？！
そんな矢先に食事中に自分の歯が砕けた。
真っ青になった。セラミックの歯が欠けたのではなく、自分の歯が砕けた…。ショックで誰にも言えず、治療途中だったけれど2度とその歯医者には行け無くなった。放置数年…。
やはりまた歯痛から通院の必要に駆られることに。今度は本当にひどかった。ストレスが最高潮の時期だったのも関係あったのか？旅先で歯痛が始まり別件で持っていたロキソニンが切れたらのむを繰り返して1日の最大量まで使いきってしまう有様。それでも足りないくらいで怖いから運転はしないようにした。帰宅後転がり込むように歯医者に駆け込んだ。
たまたま知った評判が良さそうな口腔外科医に通うことにした。レントゲンを撮り、トータルで診て頂いたが、かなり根気のいる治療とのこと。膿が溜まり顎の骨が溶けることもあることを聞いた。今度こそ根治しよう。固く誓って、通い始めた。
結構通いにくい場所だし、会社を休む必要も出てくるし、1回の治療はごく僅かで、1、2ヶ月に1度のペースで何年も通うことに。進展もよく分からなくなってくる。そんな中で医療事故発生。なんと健康な歯を隣の神経がない歯と間違えて治療し、強力な薬を塗布、密閉して帰宅することに。病院を出てすぐに気持ちが悪くなり、悪寒がひどくて病院に戻った。簡単な謝罪と処置で済ませられたけれど、ショック過ぎてそのまま帰宅。そこからもまた1年くらい通院。
こういうことが起きた時に案外怒れない自分。怒るどころか自分を責めて恥じて縮こまる傾向があるんだなと振り返ると思う。
ある時友人に話すと、とっても怒りながら、そんな歯医者やめちまえ！と言ってくれた。なんか胸がスカッとして、ひたすら優しい歯医者さんに行こうと決心。潰れそうで不器用で腕も悪いけど、気楽な歯医者を見つけた。
合わせて仲の良い同僚が、電動歯ブラシを勧めてくれた。歯ブラシ以上に電動の水流で洗う歯間ブラシが本当に助かっている。はじめは全部ブラウンで揃って開始した。
電動の歯間ブラシは、革命的に私の歯の健康に役立ってくれている。#いい歯のために　やれることで、一番良かったことだ。
最初はお風呂でも使えるブラウンの充電式を使った。うれしくて楽しかった。でも落下してノズルが折れて、破片が取れなくなってしまった。1日も欠かしたくないのに。そこで2度と悲しいことが起きないよう今は据え置き式にしている。Panasonicのドルツだが、いい仕事をしてくれている。ぬるめのお湯を入れて隅々まで流し切った後、タンクの水切りして終わり。思ったより機器の手入れの手間もかからない。
夜熱心に歯間を水流で掃除し、電動ブラシで磨いて、朝は電動ブラシでリフレッシュして出ていく。
いいリズムだ。
#いい歯のために 　定期的に歯医者にも通うことにしている。腕が悪いからすぐ詰めたもの取れるんです。
ついでにおかしいところがないか診てもらっている。
セラミックの代わりにまた銀歯が入ってしまっているけれど、まあこれはこれでいいか。私の噛み合わせだとセラミックに自分の歯が負けるので、寧ろ金歯くらい柔らかくないとダメらしい。

歯は自分にとっては恥辱に塗れた黒歴史。
歯医者との付き合い方もいろいろ痛い目にあって探ってきた。今は自分なりの付き合い方も見つかってひと段落。歳をとるとまた新しい問題が起きるんだろうな。その時も人に聞きつつしなやかに乗り越えていけたらなと思う。