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3月のライオン 11巻 【ネタバレあり読書感想文】 零くんがんばる


★★★★★
amazonでレビューしたものです。
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<あらすじ>
川本家に自分勝手な提案をする彼女たちの父親・誠二郎に、一歩も引かずに渡り合った零。あかり、ひなた、美咲、相米二、川本家の皆が彼の存在の大きさを感じていた…。零が自分の幼少期から現在に至るまでを振り返ったスピンオフ「ファイター」も併録。


1.がんばる零くん


ひなたと結婚宣言をして、やってくる誠二郎を追い返すべく彼と対峙する零。
大事な大事なひなたをあかりをモモを、川本家を守るため、先生たちに協力を仰ぎつつ、一生懸命頑張ります。

普段は見せない厳しく攻撃的な言葉に表情、手段。
零ちゃんも男の子だったんだなあ。

しかし慣れないことをしたせいか、無理して頑張りすぎたせいか、捨男を追い返した後に倒れてしまいます。

戻ってきた三姉妹と並んで寝て夜を過ごす。
川本家の家族の一員として零が受け入れられたということでしょうか。

2.父に捨てられる娘・父と縁を切る娘


今度は小さい子供を連れて情に訴える作戦の誠二郎。

大好きだった父親に自分達が捨てられる、そんな事実を受け入れなければならないあかりの気持ちはいかほどだったでしょう。
自分のお父さんが、嘘つきのろくでなしなのですから。

その父親は、モモが父親を知らないのは自分のせいなのを棚に上げ、あかりを追い詰めます。

そこへひなたがあかりを助け、父親を拒絶します。
「一生、無理」

最終的にひなたに拒絶された誠二郎は、目の前の娘たちを関係ないと言い捨てて何処へと立ち去ります。本当にろくでなしだな。。

誠二郎を寝とった形の病気の女性は自業自得の面がありますが、そこから生まれた腹違いの女の子は可哀想だと私も思います。子供は親を選べないから。
きっとこの後、この子は父親に捨てられ、母からの親にサポートされて育っていくことになるのでしょう。川本家と同じように。

3.あかりの辛さ


モモちゃんが5歳。モモちゃんがお母さんのお腹にいる時に両親は離婚になったと思われ、すると6年前ぐらいのこととなります。当時あかりは17−8。ひなたは9−10。
その後モモが生まれ、母は病気(絵柄からがんと推測)になり死亡、その後祖母も後を追うようになくなる。今まで3人でやっていたお店は赤子をあやしながら2人で回す。ひなが多少は手伝ってくれるようにはなりますが。
赤ちゃんが産まれるのも大変なら、同時期に家族が病気になるのも大変で、看取るのも大変です。一生にあるかないかのストレスフルなエピソードが3年ぐらいで立て続けにあかりの身に起こったのです。
必死に頑張ってきたあかりに、最後のトドメが、好きだった父親に再会しそれを切り離すという一大事。

それは体調も崩すでしょう。

また猛烈にエンジンをかけて頑張り始める桐山くん。
今度はあかりのために。

ほどほどにね。

4.ファイター

最後はスピンオフ短編。

桐山くんは小さい頃から友達がいなくてひとりぼっちでした。
家族を亡くし本当にひとりぼっちになり、生きるため必死で将棋を続けます。
本人が望んで選んだわけでない、苦しい戦いの将棋の道。
でもその道で戦い続けているうちに、一緒に走ってくれる仲間ができて行ったのでした。

また、前巻で、幸田家の母は零を全く子供と思っていない表現がありました。
でも、零は幸田父をお義父さんとよんでいて、なんだか切なくなりました。
せめて、義理の父と子の心が、少しでも通い合っていれば良いなと思います。


著者:羽海野チカ (著)
ASIN ‏ : ‎ B015XJ3NVU
出版社 ‏ : ‎ 白泉社 (2015/9/25)
発売日 ‏ : ‎ 2015/9/25
言語 ‏ : ‎ 日本語
ファイルサイズ ‏ : ‎ 44629 KB
本の長さ ‏ : ‎ 180ページ

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