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ミステリと言う勿れ 13巻【ネタバレあり読書感想文】 風呂光の決意
★★★★☆
Amazonでレビューしたものです。
例によってまだ載っていません。
→掲載されました!
<あらすじ紹介>
刑事・風呂光の祖母の知人が富山で橋から転落して亡くなってしまう。整は、プライベートでその事故について調べていた風呂光に意見を求められ、富山を訪れることに。しかしそこで、思わぬ人々、そして事件に遭遇し--!?
富山編、クライマックス!
前の巻からの続きで、風呂光巡査の地元、富山での事件に整くんが巻き込まれます。
1.モンスター化する犯人と富山の怖さ
薮さんはなんだかんだと風呂光を指導し、熱心に仕事する人でした。
バス事件の犯人は、全く理解も共感もできない人間とは思えないものでした。
よく道を踏み外すとか一線を越えるとか言いますが、最初から道を歩いていない人、そもそも道なんかあるのかと思ってしまう人が、この作品では多く出てきます。
そもそも人なのか、と疑問に思うぐらいです。
(そうすると整くんに、「人ってなんですか」と聞かれそうですが,,,)
それと同じくらい怖いと思ったのが、こちら、富山の地元の人たちでした。
全てがつつ抜けであり、身内を守ろうとする、地元の情報網の恐ろしさ、地元意識の怖さを感じました。
おらが村とよそ様の違いといいますか。
もちろん、私が読んでこう感じたというだけです。私は富山には行ったことがありませんし、作者が富山をそう描こうとしたかはわかりません。富山の人々へ偏見になってしまったら申し訳ないです。
ただ、自分の地元でもそうですが、ここまで出なくても田舎にはそういう怖さはあるかなと思っています。
2.風呂光巡査の決意
そんな地元へ戻ってきた風呂光巡査。
整くんに頼り、青砥さんに相談し、また自分自身を見つめ直しつつ、体を張って事件にあたります。
前巻で彼女が警察官を目指したきっかけも語られました。薮さんに女はダメとか言われつつも頑張る彼女の支えとなっている事件、そして言葉。
しかし、そんな彼女を待っていたのは気の毒な真実でした。
警察官といえど人間です。
そして、人間は間違うものです。
この漫画で繰り返し描かれてきたことでした。
しかし、その間違いを指摘し正すのもまた警察官の役割なのでしょう。
風呂光巡査の涙ながらの決意を応援したいと思います。
がんばれー風呂光さん。
3.祝映画化&40周年
「ミステリと言う勿れ」映画化、おめでとうございますー
もうすぐですねー
ドラマも面白かったですが、映画になるとどうなるのか楽しみです。
さらに、田村先生デビュー40周年とのこと、おめでとうございます。
BASARA好きでした。
そんなに長い間ご活躍されて、すごいです。
長く活躍される漫画家さんだと、絵が結構変わっていくのに、画材は変わっても絵柄がそんなに変わらないのもすごいなと思います。
どうか健康に気をつけて、今後のご活躍をお祈りいたします。
著者:田村由美 (著)
ASIN : B0CG5S2PDJ
出版社 : 小学館 (2023/9/8)
発売日 : 2023/9/8
言語 : 日本語
ファイルサイズ : 75064 KB