スウィーパーはときどき笑う 交渉人シリーズEX. 【ネタバレあり読書感想文BL R18】 それは好みか性癖か
*BL本 多分R18です
★★★★☆
Amazonでレビューしたものです。
交渉人シリーズの番外編。
紀宵(キヨ)と智紀(トモ)のカップル。
交渉人シリーズの、5冊目「諦めない」と6冊目「愛される」の間の話になるようです。
基本的にトモとキヨの独白(?内面?)が交互に交互に進んでいく形式で、兵頭の内側が全く出てこない本編とはちょっと異なる形式になっています。
A.変わろうと頑張る智紀
シリーズで最初に出てきた時は、薬を扱って怪しいお店でたむろっている頭のいい不良で、組長の甥なのに兵頭が半殺しにしちゃいそうだから芽吹に交渉を任せた対象だった智紀。
そんな彼がバイトを始めます。
別にお金に困っているわけではない。
でも、このままではまともな大人にならない、と自分で気づくことができた。というか気づかざるを得なかったといいますか。
彼をそういうふうに変えたのは、芽吹でした。
芽吹の手のひらで扱われたことに後に気づいた彼は、芽吹に会いに彼のオフィスにやってくるようになりました。ここに出入りするようになって、たまにバイトしたりして、一緒に過ごし、みんなと協力していろんなことを乗り越えて、多くのことを学んで成長したのでしょう。
人として。男として。
キヨともたまに遊んだりして友情を育んできた、、はずだったのですが。。
B.恋する紀宵
無口なキヨ。でも何も考えていないわけではなくて、むしろ色々考えてしまって口に出せないタイプだということが、彼の内面を見られるこの本でわかります。
彼はまだ若いのに、特殊清掃というきつい仕事をこなしつつ、オフィスではバイトなのに鍵も渡されて所長の片腕として彼を支え信頼を得てきました。
そんなキヨも、辛い幼少期を過ごし、どこか達観してしまっている若者でした。
なぜ、このシリーズはみんな辛い過去もってるんですかね?作者様の性癖ですか?
それほど感情を表さず、言葉にも出さず過ごしているキヨが、大胆な行動に出ます。
キヨも男の子だったのね、、というのは不適切でしょうか。
C.やっぱり芽吹と兵頭が好き
この交渉人シリーズは本当にハマって、kindle本に中古で紙の本も揃えるぐらいハマっていて、芽吹と兵頭は本当に本当に大好きです。
でも、こちらの2人のカップルには、私はそれほどハマりませんでした。
ごめん、キヨ、、ごめん、智紀、、、
いや、二人ともシリーズの登場人物として好きですよ。すごい応援しています。
でも、なんだろう、、
絡みが好みでないというか、、
やっぱり高校生だとそこまで色気を感じないというか、、
(というか芽吹も言っていたけど犯罪)
自分の好みでないのかなあ?でもおしゃべりな男は苦手だけど、芽吹は好きだし。キヨは無口だけどそこまで魅力を感じないというか。
それともやはり、ネクタイを締めた大人が自分のストライクゾーンなのか、、、
ネクタイ緩める仕草ってセクシーですよね。そもそもネクタイそのものがすごく男性の性的なシンボルだし。兵頭が芽吹のスーツ姿が好きなのすごくわかる。それをむしり取りたくなるのもすごいよくわかる。。
なのでこの本は芽吹と兵頭のシーンばっかり見てしまいました。
芽吹の珍しい惚気もあり、兵頭のキメシーンもあり。
そちらもそれなりに楽しめました。
最近忘れていたけど兵頭はヤクザの若頭だから、暴力団なわけで、ハードなやり取りばっかりになるはずなので、それも面白かったです。
でもやっぱり芽吹にメロメロ。。
芽吹の内側からいつも読んでいるので忘れがちですが、芽吹も外からみたらやっぱり色男で魅力的なんですよね。
でも、智紀が彼に影響を受けて変わろうとしたのは、見た目でなくてその生き方だったのが、とても良かったです。
表紙のイラストがごちゃごちゃしすぎてなあ、、、兵頭も芽吹もわかりにくいよ。。(紙の本で確認)