3月のライオン 14巻 【ネタバレあり読書感想文】 幸せに向かって
★★★★⭐︎
Amazonでレビューしたものです。
17巻発売で読み直しました。
1.ピーナッツとハゼ釣りと
あかりに男どもを選ばせようと(!)引き続き画策する、桐山くん。
それをわかって、文句言いつつ付き合ってあげる、大人2人がやさしいです。
幸せを誰かにねだれない彼女たち。
それに思いをはせる林田先生。
あかりを好きな男たちは、大部分がその外見に惹かれた連中でした。
あと、美味しい料理。
でも実際には、妹2人ついてくる条件の悪さで、重い女扱いされ、選ばれない。
林田先生は、恋愛が久しぶりのせいかどうも慣れていない様子で戸惑っています。が、そんな彼女の辛い立場に思いを馳せることのできる人です。
元々彼は、桐山に対しても、高校生でゴミ出しをして食事を用意して洗濯して学校に行って、、という、華やかな中学生プロという表面だけでなく、裏の、普段の大変さや頑張りを想像し、評価できる人です。
だから、先生なら、あかりさんの見た目だけでなく、普段の心細さや大変さを思いやることができるかなと思います。
そんな彼の横に置かれた大駒・島田八段。
会ったばかりの林田先生に、自身のタイトルへの妄執を語る島田さん。
恋へ踏み出せない、重い重いブレーキがかかっていました。棋士として。
恋愛に踏み込めないいい人同士はなぜか仲良くなり、、、
頭を抱える野口先輩と桐山。。。
あかりさんはどちらを選ぶのでしょうか?
痩せた猫も人も食べさせてふくふくにするのが好きな彼女なら、胃痛持ちの島田さんに胃に優しいご飯を食べさせて太らせる方がいいのかな、とも思いますが、彼は将棋に専念して手が回らないので、辛さをわかってくれそうな先生の方がいいのかな。。ちょっと頼りなさそうだけど。。。
あるいはどっちも選ばず第三者に?
まじかー、、、
2.闇堕ちゾンビと間に合った文化祭
桐山くんの人生最後の文化祭。
それを前に、まさかの闇堕ちゾンビ達(笑)
生徒に迷惑かけないでくださいよー先生方ー
でも、羨ましいです。
大人になって仕事をしていると、仕事と家のことでいっぱいいっぱいで、それ以外の趣味や余暇に余力をさくことができなくなってしまいます。
そんなに将棋に一生懸命になれる先生たちも、職団戦に出る人たちも羨ましいです。
流石にハチクロは忘れちゃいました。誰が誰だったかな、、、
ずっとこのまま楽しい生活が続いてほしいと願うひなちゃん。
高校生になって、短くなった髪型もあり、なんだか子供返りした印象もあった彼女ですが、それまでが大変過ぎた反動もあるのでしょう。
父を母を祖母を、失い続けてきた彼女が、楽しい今の毎日の現状維持を望むのは不思議ではありません。
家族思いの彼女はおねいちゃんの幸せを願っています。
目に涙を浮かべても。
周りに気を使い続けてきたひなちゃんは、わがままがいえません。
そんな彼女のサインにやっと気づき、ギリギリ駆けつける零ちゃん。
エライ!
成長した!
「先生は後で俺がシメとくから!!!」
と送り出す島田さんもカッコいいです。
金木犀って小さいけどやさしい花ですよね。
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