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<「親父と猫 定年後に待っていた猫ライフ」 感想>


Amazon レビューに追記したものです。
★★★★★

退職祝いにやってきた黒い天使

床にうずくまって新聞を読む白髪の男性。
その背中にちょこんと乗った黒い毛玉。

Twitterに現れた微笑ましい光景は瞬く間に広まり、
日々猫の下僕足らんと奮闘しつつお叱りを受けている私の元にも届き、
一瞬で魅了されました。

かわいい!!

それから、親父と猫を追いかける日々でございます。

猫は、気まぐれでわがまま、とよく言われます。

その通り!

飼い主だろうと、ご飯をくれる相手だろうと、嫌なことはイヤだし、嫌いな相手は全力で拒絶する。

忖度なし。  
嘘もつかない。

でも、信頼し好きな相手にはたっぷり甘えて愛情を示すのですよ、猫って。

甘え、パソコンを邪魔して遊んでとねだり、
帰宅をまちわび、背にのり、寝て、時に猫パンチをくらわし!
全身で信頼と愛情を表す子猫。
その全てに満面の笑みで答えるお父さん。
そんなやりとりを微笑ましく見守りながら写真におさめるお母さん。
そしてラインで感想をいい合う子供たち。
さらにTwitterで見てほのぼのする私。

どちらかと言うと、昔ながらの家庭での、ほのぼのした日常が、
SNSという文明の利器により日本中に広まって、
遠く離れた私までほわほわさせてくれました。
なんていい時代になったのでしょう。

退職の日。
お父さんの手には、小さな小さな黒い子猫。
70才まで仕事一筋で頑張ってきたお父さんに、神様がご褒美として黒い天使を使わしてくれたのでしょう。

私の父は、57歳で他界しました。
定年したら読むといっていたたくさんの本、作るといっていた趣味のプラモデルを残して。

この夢のようなセカンドライフが、
いつまでもいつまでも続きますように。

親父と猫をネットに載せてくれたTuriさん、どうもありがとう!


**********

追記:
憂いのないペットとのセカンドライフのために

夢のような幸せの後に、少し現実的なハナシについて触れたいと思います。

るるちゃんを迎えてから、お父さんは、どんどん若返っていきました。
シニア世代の健康や人生に対し、ペットを飼うことはいい影響があると言われています。

また、仕事で忙しい世代よりも仕事がない方が、1日中家にいてかまってもらえるし、具合が悪くなるとすぐ病院にも連れて行ってもらえる、いつも一緒だから状態の変化もわかりやすい、と、ペットにもいいことずくめでしょう。

私も人生の最期まで猫たちと暮らしたいと願っています。

しかし猫は長いと20年生きます。
70歳で飼い始めれば、90歳です。

Turiさん宅の場合は、幸い4人の子供たちがいて、仲良くラインで会話してとても強力的であり、文中でも何かあったら対応するつもりと言われているので、大丈夫でしょう。

しかし、皆が皆そういった協力的な子供たちのいる家庭ではありません。
少なくとも私は独身なので、協力してくれる子供たちはいないのですよ。。。

飼い主が年老いてペットの世話が難しくなった場合の対応も考えて迎える必要があるのはいうまでもありませんが、なかなかそこまで考えない人が多いのも事実です。


飼い主が歳をとってペットの世話が難しくなった時の対策は色々あると思いますが、私の知っているものは以下になります。

①ペット一緒に入れる施設

ペットと一緒に入れるグループホームや有料老人ホームを探しておいて、あらかじめ説明を聞いたり、申し込みをしておく。
で、いざ自分でペットの世話が難しくなったら入居する。

とはいえ、まだまだ少ないのが現実です。
私が知っている施設ではみたことないです。
すごい高級なところでそういうところがあるらしい、、というぐらいです。。

 さくらの里 山科

こちらは看取り犬がいると有名になった特別養護老人ホームです。
こういうところに入りたいと思っていますし、。


②いざという時のサポート

 
 NPO法人ペットライフネット

 入院で飼育困難な場合は、飼育介助や一時預かり先を紹介してくれたり、もしもの時は信託して終生飼育を可能にしてくれる、という会員制のサービスです。

実は私も会員だったりします。
というのも、うちの母はどうしてものときはきてくれるものの、長引いた場合を考えると、手助けは多い方がいいと思ったからです。
私は突然死した父と体質が似ており、どうしよう、、という不安は常にあるのですよ。

③永年預かり制度

 ツキネコ北海道という動物保護団体の考案した制度で、猫を「飼う」のではなく、しかるべき準備をしてもらった上で、世話ができなくなる時まで「預かる」というシステムなんだそうです。
万一何かあって飼育困難になった場合は団体が再度引き取ってくれるというもの。

ちゃんとスタッフと面談が必要なので、これはとてもいい制度だと思っています。
バックに団体がいれば安心だからです。

こういった方法がもっと広まってくれるといいんですけどね。

他には、老犬老猫ホームに入れるという方法があるようです。
(が、あまりこれは選択したくないなあ。。。)


④問題点


上の選択に問題があるとしたら、
認知機能が低下した場合は難しい、
というものです。

独居の人が、あるいは夫婦揃って認知症になった場合(結構多い)、ペットの世話どころか自分の世話ができなくなります。
しかし、認知症は自分が認知症と判断できないことが多く、また自分自身がペットの世話ができない、その能力がないと判断することもできなくなっています。
ただでさえ人間は、自分の衰えを認めたくない生き物ですから。
生活が立ちいかなくなって、問題を起こしたり、見かねた近所の通報を受けて、役所の職員が立ち入った時には、犬や猫が亡骸になっていた、、というケースは、結構多いんだそうです。
そこまで行かなくても、飼育が難しい状態でもそれを認めず、手放さない場合も多いです。
多頭崩壊の一部はそういったケースではないでしょうか。

飼い主の判断力が低下した場合、いかにペットの命と健康を守って、本人から引き離してペットを保護するか、または本人と一緒に施設に入れられるか、というのは、なかなか難しい選択肢になるだろう。

そうなる前の判断力のある状態で遺言などを書いておく、任意後見を指名しておく、などが選択になるかもしれませんが、遺言も後見も本当に本人の希望通りに叶うように確立された制度とはなかなか言い難い状態です。
今後の超高齢化社会に向けて、法律や制度の整備が望まれるところです。



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