黄泉のツガイ 6巻【ネタバレありマンガ感想文】 ささやかな日常を
★★★★☆
Amazonでレビューしたものです。
1.特装版を買いました
通常版と特装版の両方が今回発売となり、特装版(デジタル版)を購入しました。
特装版には、最後に付録として、今までのカラーイラストと作者のインタビューが載っていました。
ガンガンはハガレン以来の「実家」だそうです。
2.現代日本に潜む異なる存在
ツガイと呼ばれる対になった異なる存在のいる世界。さまざまな日本の妖怪のような姿をした彼らは、それぞれ能力と人格を持つが、一般の人間には見えず、そして本体をもつ。本体に人間の血をつけることでその人間を主として契約し、基本的には主を守り従うようになる。解除可能かつ別人格を持ったスタンド?という感じだろうか。
昔々の日本の山奥に、村の入り口に対の石像=左右様を祀る小さな小さな村があった。村の名を東村。山で獣を狩り、畑を耕す、質素な着物の村人たちは、村の外の世界=下界について想いを馳せていた。村で暮らすユルという少年。彼の両親は村から出ていき、双子の妹のアサは何故か幽閉されている。が、妹を溺愛する彼は村から出ることなど考えもせず、妹を守って村で生きていくと思っていた。
しかしその日、村に下界の人間が襲撃をかけ、ツガイを使役し村の大人たちを殺戮し始めた。妹のところへ急ぐユルはそこで村を襲った一味の少女と出会う。彼女は自分こそ本物の妹アサであり、ユルを迎えにきたと話す。
左右様は変化しツガイとなった。左右様の主となったユルは、村に出入りする行商人デラに連れられ村を脱出する。下界は現代日本、ユルとアサは国を揺るがす強大な力を行使できる可能性のある双子で、妹と信じていた存在は実はツガイであり、東村は彼らの力を手に入れるために彼らを閉じ込めていたシステムだった。
本物のアサは以前両親と共に村を脱出した。「封」「解」と呼ばれる強大な力は、双子が死んで蘇る時に手にすることのできる力であり、東村にも下界にもユルとアサを殺して力を得ようとする人間がいて、それぞれ双子の命を狙っていた。両親とアサは下界のツガイ使いの一派である影森家に保護された。しかし、両親は行方不明となり、アサは東村の一派に連れ去られて殺されたことにより「解」の力を手に入れた。
影森家でこれらの事実を聞いたユルだったが、アサのいる影森家には身を寄せず、デラたちと共に自ら両親を探すことを決意する。しかし、強力な刀のツガイを持つイワンが東村を襲撃、村の子供と偽アサを人質にユルを呼び出した。呼び出された場所に出向いたユルは、影森家の次男アスマのツガイによって連れ去られてしまった。
3.実はいい奴、夜桜
ユルをさらった別勢力であるイワンとその雇い主の新郷。新郷は次男アスマの母方の伯父で影森の権力を利用してのしあがり、次はユルの「封」も手に入れようと動き出していたとのこと。
アスマはいかにも裏切りそうな顔をしているが、実は伯父を嫌い、内心ではその死を願っていた。本心では新郷の味方ではない、二重スパイみたいなものだったらしい。
一方、影森家では別の裏切り者が動き出し、ジンたちが戦いを始める。
裏切りにさらに裏切りが重なり、入り乱れる立場と思惑。
決心するデラは今後どう動くのか。
アスマのツガイ「金烏玉兎」の夜桜さん。喋ってくれてちょっと優しい本心が見えました。見た目ちょっと怖いですが、このツガイ綺麗だなと思うので、私はお気に入りです。
ユルの味方になってくれそうでよかったです。
4.ユルのささやかな願い
アルスラーン王子が民を想い国を創るために戦っているのに対し、こちらのユルの願いはささやかなものでした。
新郷に死ぬように勧められ、”こっち側に来てくれるならできるかぎり望みの物を用意してやる”と言われたユルの返事です。
そのユルを見る夜桜。見つめる骸骨のような目がとても悲しそうです。こいついい奴だな。。。
夜桜とともにデラの元へ戻ったユル。
ずっとイワンと戦いっぱなしの左右様か、人質たちの元か、、、、
で、妹がやってきましたよーっと。
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