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交渉人は疑わない 【ネタバレあり読書感想文BLR18】  今夜は眠れない


*BL本 多分R18です

★★★★★
Amazonでレビューしたものです。
まだ掲載されていません。
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<あらすじ>
「俺はいつだって本気です。先輩、可愛い声を聞かせてください」
元検事で元弁護士、そのうえ美貌と才能まで持ち合わせた男、芽吹章は、弱き立場の人を救うため、国際紛争と嫁姑問題以外はなんでもござれの交渉人として、『芽吹ネゴオフィス』を経営している。ところが、ひょんなことから高校時代の後輩で、現在は立派な(!?)ヤクザとなった兵頭寿悦となぜか深い関係になっている。嫌いではない、どちらかといえば、好き……かもしれない、だがしかし!! 焦れったいふたりの前に、ある日、兵頭の過去を知る男が現れて!?

Amazonのページより





A.眠れない夜となりました


前回こちら「交渉人は黙らない」の読書感想文を載せました。

その続きで、シリーズものの2冊目。
全部で7冊のシリーズで、話としては6冊で完結。
プラス1冊が後から作成されたアンコール作品。
5冊目と6冊目の間に番外編が1冊挟まります。

ドラマCDをネットで聞いて面白そうだったので、1冊目がunlimitedだったので試しにダウンロードしてみたのですが、、

もう1冊目で面白くて面白くて、ハマってしまいました。
シリーズ全部買い揃え、夜中の3時まで読む手が止まりませんでした!
明日仕事なのに!!
芽吹と兵頭の行方が気になって気になって、、
眠れませんでしたよー
面白くて面白くて寝かせてもらえませんでしたよー

でも幸せな時間でした。。

さて、前の巻の最後は桜とともに終わりましたが、季節はうつり、、、

冷房の効きの悪い事務所でアロハを着て過ごす芽吹たち。
もちろん若頭はビシッとスーツで決めて、お気に入りのホストを膝に抱いてドンペリを注文しています。

何やかんやと体を重ね、付き合っている二人。
でも「最後まではいってない」という、なんと表現したら良いかわからない関係。

理屈っぽくて口が回り知識もある芽吹が、兵頭のこととなると自分の気持ちもうまく言えず、説明できないのが面白くてニヤニヤします。

B.得たものを失う怖さ


今度は兵頭の過去が少し。

施設育ちで親の顔を知らない兵頭。
彼が初めて得られた家族が、錬であり、アユミだったのでしょう。
そんな兄がわりを失ってしまった兵頭。
薬に兄を奪われてしまった、兄を薬から守れなかった彼は、せめて姉を守りたかったのでしょうか。

ベッドで先輩を気遣いいたわる、優しすぎるヤクザ。
強引だけど無理強いはしたくないという女心を抑えた対応の若頭。
前の巻でのいきなりの血の口づけはどこへ?
無我夢中でうっかりそのまましちゃうのも、らしくなくてかわいい。

別荘暮らしを自分で直接話さなかったのは聞きやすいように気を遣ったのか。
それとも、怖がられ嫌われ失うのが怖かったのか。

先輩が大好きで大好きな兵頭は、彼を大事に大事にしています。

危険な目に遭わないように遭わせないように色々やっている。
なのに、彼の想い人は頑固な跳ねっ返りです。
苦労しますなあ、若頭。
まあ惚れた弱みというところでしょうか。

今度は失わなくて良かったね。
 

C.騙すものと信じるもの


一方、優しそうな見た目と繰り返し表現されるのに、中身は頑固すぎるほど頑固な芽吹。

「人間に人間は変えられない」
兵頭は正しいです。
それでも芽吹は、溝呂木が自分を騙そうとしていたと知ってもなお、変わろうとする人を信じたいと交渉人を継続します。

芽吹の文字通り体を張った信頼と熱意は、他人を信じられず騙し続けた溝呂木の気持ちを動かします。

彼は、自分を強くなりたいと願う弱い人間だと繰り返しますが、そこまで自らの信念を貫く人が弱い人間とはとても思えません。

でも危なっかしいとは思います。

溝呂木は変わってくれました。
しかし、兵頭に指摘され、芽吹も理解している通り、死ぬまでろくでなしな人間はいます。
そういった人間に芽吹が騙され傷つけられるのではないか。
みんなそれを心配しているのでしょう。
兵頭だけでなく、キヨも七五三野も。

「疑わない」というよりは「信じたい」という自分の気持ちを優先する芽吹。
そうまでして信じたいのはなぜなのか。


なんだかんだと晴れて結ばれた2人。
めでたしめでたし、、
となるところですが、お話はまだ続きます。



著者:榎田尤利 (著), 奈良千春 (イラスト)
ASIN ‏ : ‎ B0772HB434
出版社 ‏ : ‎ 大洋図書 (2017/11/1)
発売日 ‏ : ‎ 2017/11/1
本の長さ ‏ : ‎ 236ページ


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