ドラゴンクエスト ダイの大冒険 勇者アバンと獄炎の魔王 6巻 【ネタバレあり読書感想文】 生まれくる子のために
★★★★⭐︎
Amazonでレビューしたものです。
時間を止め平和を与え
ギュータで心を鍛え、キギロを倒し、悲しい別れを経た一行。
ロカとレイラのため、生まれてくるマァムのために、アバンはハドラーを封印する凍れる時間の秘法に挑みます。
自己を犠牲にすることも厭わず。
話としてはダイ本編で知っていたものですが、なかなか戦闘は迫力があり、マトリフとブロキーナの即席老人コンビに、オリジナルキャラのガンガディアも引き続きいい味出してます。
マトリフの反撃にニヤリ。
それにしてもジジイ二人強いなー
マトリフだって80過ぎのはずでしょう?
ブロキーナいくつよ、、、若かったらハドラー勝てないんじゃないか、、、
大魔導士と戦士の絆
前巻に引き続き、アバンの相棒として、気を配り、動き、悩み、がんばるマトリフ。
傲岸不遜な大魔導士が、なんともらしくない、なんとも人間らしい姿を見せてくれ、とても魅力的です。
そんな行き詰まった彼が会いに行ったのは、父親になったロカでした。
このパーティー、勇者はアバンですが、皆の精神的支柱は、彼だったんですね。
決して頭は良くなく、良く言えば素直悪く言えば単純な怪力バカだけど、みんなが彼を好きになる、そんな魅力のある男性だったんでしょう。
まあ、アバン先生心のうちを見せない上に、超天才だからなあ。。
でも、、、、
本当に裸で走るな!!
もう子持ちの父親だぞ!!!
アバンの実家
そんなアバンの実家・ジニュアール家がおそらく初めて描かれます。
恵まれた、でもどこか寂しい、大きな家。
アバンも、前の勇者で今作の主役の割には、全てが見えない見せない、謎の人です。
完璧超人の天才で正義と善の人は、凡人には近寄り難いんですよね。
むしろロカとかマトリフみたいに欠点があるほうが親しみやすい。
(マトリフはアバンに負けない天才だけど、クズだから、、)
ダイも最初は何か秘めていそうだけど、ただの元気な男の子で、そこから成長を見ていくことで、読者も一緒にレベルアップと冒険ができました。
アバンは中途半端なんですよね。。。
せっかく家が出てきたのだから、できる執事から子供の頃の話とかあっても良かったかも知れません。
前にロカが、お祖父さんが優秀すぎて周りに恐れられ、それを見て本人はああなったのではないか、といっていました。
ダイにしてものちのマトリフにしても、異形なもの、優秀なものは、数ある凡人に疎まれ排除されます。
その時お祖父さんはどんな目にあい、子供だったアバンは何を見て何を思い、自分の実力を隠すようになったのか。天才児の孤独悩みなど、その辺が見られると、もう少しアバンも親しみやすくなったかも知れません。
アバン先生ではなく、勇者アバン、人間アバンとして。
ただ話としてすでに過去なのに、さらに過去に遡った話になると、テンポが悪くなってしまうかも知れませんね。
完結後の番外編とかでもいいかも知れません。
平和になったあとマァムに昔の話をするとか。
知ってる人のお楽しみ
そんな厳しい展開の合間合間で、チラチラと後の時代のダイ本編で出てくる人が顔を見せるのが面白いところです。
読者サービス。
パプニカでは、あの人とあいつと、、おおっ若い!
王様もなんとなく似ているかな。
あら、あっちも!!
ぜひご確認を。
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