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2019年3月の記事一覧
手折ってしまえたらどんなにか
窓の外を小さな花弁が無数に舞っている。
そんな様をぼんやりと見つめていた。
「あなたの好きな花はなんですか」
不意に隣で足を止めた人が言う。
私はその人をちらりと横目で見て、また、外に戻した。
「花は嫌いです」
「どうしてですか」
「いくら希っても、その姿を留めておけないから」
隣に立った人が少しだけ空気を揺らす。
笑ったのだと、思った。
「それでもまた、来年咲きますよ」
触れる
窓の外を小さな花弁が無数に舞っている。
そんな様をぼんやりと見つめていた。
「あなたの好きな花はなんですか」
不意に隣で足を止めた人が言う。
私はその人をちらりと横目で見て、また、外に戻した。
「花は嫌いです」
「どうしてですか」
「いくら希っても、その姿を留めておけないから」
隣に立った人が少しだけ空気を揺らす。
笑ったのだと、思った。
「それでもまた、来年咲きますよ」
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