- 運営しているクリエイター
2018年12月の記事一覧
満たされなかったものは
「お腹が空いてるの」
彼女が呟いたので、僕はポケットから飴玉を取り出す。
人形のような表情で、暗い瞳が差し出したそれに一瞥をくれる。
つまらなさげに顔を背けて、要らない。と吐き捨てた。
彼女が受け取らなかった飴玉を僕は口に放り込む。
「食べたいと思っていたものを目の前で食べられる気持ちって、今の君にわかるかしら」
ちらりと視線を送られて、僕は口の中の飴玉をうまく舐められない。
静まり返
「お腹が空いてるの」
彼女が呟いたので、僕はポケットから飴玉を取り出す。
人形のような表情で、暗い瞳が差し出したそれに一瞥をくれる。
つまらなさげに顔を背けて、要らない。と吐き捨てた。
彼女が受け取らなかった飴玉を僕は口に放り込む。
「食べたいと思っていたものを目の前で食べられる気持ちって、今の君にわかるかしら」
ちらりと視線を送られて、僕は口の中の飴玉をうまく舐められない。
静まり返