⑥Kieran O'Sullivan氏腰痛セミナー後半戦も終盤
前回の記事を見ていない方はぜひこちらからどうぞ♪
【前半戦スタート】慢性腰痛エキスパートのセミナー参加してみた
【前半戦中盤】Kieran O'Sullivan氏 腰痛セミナー
【前半戦後半】非物理的要因に対してセラピストは何をすべきか
【後半戦①】LOW BACK PAIN X COGNITIVE FUNCTIONAL THERAPY
【後半戦②】慢性腰痛に対して理学療法士の私は何をどうすればいい?
早速前回の続きから。
1.慢性腰痛に対して理学療法士の私は何をどうすればいい?
〈続〉5.ストレス管理 – 「Stress Management」
ストレスは痛みを増幅し、回復を妨げる主要な要因の一つです。CFTでは、ストレスを軽減し管理するための方法を患者と共に考え、個々に最適な対処法を見つけることが目指されています。
〇痛みの経過とストレスの関係
患者の痛みの時間軸とストレスの状況が一致しているかを確認することが重要です。痛みが悪化するタイミングやパターンが、ストレスの増減とどのように関連しているかを把握することで、痛みの原因をより深く理解する手助けとなります。
〇個別の回復ルートは何かを探る
ストレス管理の方法は、人によって大きく異なるため、画一的な解決策(レシピ)は存在しません。CFTでは、過去に患者がどのような方法でストレスを軽減できたかを探り、それを基にした個別のアプローチを採用します。
例えば、ストレスの軽減に役立つ方法として次のようなものが考えられます:
運動:身体活動を通じてストレスを発散する。
瞑想:心を落ち着け、ストレス反応をコントロールするための手法。
カウンセリング:心理的サポートを通じてストレスを軽減する。
プランニング:週単位・月単位のスケジュール管理でストレスを整理する。
〇硬直したルールに注意
CFTでは、硬直したルールにとらわれない柔軟なアプローチを取ることが推奨されます。個人の状況に応じて異なるストレス管理法が必要であり、特定の方法が常に正しいとは限りません。
〇「悪いもの」が「良いもの」に?
患者の中には、一見「悪い」と思われる要素が、実際にはストレス解消やリラクゼーションに役立っている場合もあります。例えば、適度な休息や息抜きが、結果的に痛みの軽減や回復を助けることがあるため、柔軟な思考が必要です。
6.睡眠の重要性と管理 – 「Sleep Management」
睡眠は、身体と精神の回復に欠かせない要素であり、痛みの管理にも大きく影響を与えます。CFTにおける治療アプローチでは、患者の睡眠パターンやその質がどのように痛みに関連しているかを考慮し、個別の対応が行われます。
〇痛みの経過と睡眠の関係
患者の痛みの時間軸と、睡眠にどのような影響が出ているかを確認することが重要です。痛みの悪化や緩和が、睡眠の質やパターンとどのように連動しているかを把握することで、より適切な治療が可能となります。
〇睡眠が影響される要因を探る
睡眠が影響される理由は、個々の患者によって異なります。以下のような要因が考慮されます:
併存疾患(Comorbidities):持病や他の健康問題が睡眠を妨げている可能性。
スクリーンタイム習慣:就寝前のスマホやパソコンの使用が影響を与えているか。
仕事のストレス:過度な仕事の負担が睡眠を妨げているか。
家族のストレス:家庭環境や家族に関連する問題。
カフェインやアルコールの使用:これらが睡眠に悪影響を及ぼしていないか。
育児による夜間の中断:赤ちゃんの世話などで睡眠が妨げられているか。
更年期の影響:更年期に関連するホルモン変動が睡眠に影響を与えていないか。
これらの要因を一つずつ確認し、患者の睡眠に対する影響を最小限に抑えるアプローチを取ります。
〇硬直したルールに注意
睡眠に関しても、他のCFTのアプローチと同様に、硬直したルールを避け、柔軟に対応することが重要です。すべての患者に同じ方法が適用できるわけではないため、個別のニーズに応じた対応が求められます。
〇過度な警戒心
痛みに対する過剰な警戒心(Hypervigilance)が、睡眠中にも現れることがあります。これは、動作の過剰な注意と同様に、睡眠中にも体が完全に休むことを妨げる要因となります。
〇「悪い」と思われるものが「良い」こともある?
ストレス管理と同様に、一見「悪い」と思われる習慣が、実際には患者にとって役立つ場合もあります。例えば、短時間の仮眠や特定のリラクゼーション法が、結果的に睡眠の質を改善することがあるため、柔軟な対応が必要です。
今回はここまでにします。ストレスと睡眠のマネジメント、確かに痛みと関連することが多い印象があります。具体的に何をどう聞いてサポートしてみるといいか、分かりやすく説明してくださりとても勉強になりました。
次回もお楽しみに~
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【前半戦中盤】Kieran O'Sullivan氏 腰痛セミナー
【前半戦後半】非物理的要因に対してセラピストは何をすべきか
【後半戦①】LOW BACK PAIN X COGNITIVE FUNCTIONAL THERAPY
【後半戦②】慢性腰痛に対して理学療法士の私は何をどうすればいい?