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“Exercise is medicine”
日本の医療現場や医療者の人とつながりたくて、実はXのアカウントでもつらつらと不定期で投稿している私なのですが。。
先日投稿した内容が有り難いことに多くの人に届いたみたいで、せっかくだからnoteの皆さんにもシェアしたいと思います(*^_^*)
LinkedInで流れてきた記事内容を紹介してまとめたものです。何らかの理由で仕事ができなくなったり社会保険のサービスを受ける人が、罪悪感を持つことなく外に出て自分自身の心と身体を大切にできる社会になってほしいというメッセージが込められていると思います。
必要な人に届いてほしいですし、私自身が、医療者として、一人の人間として、いつまでも謙虚に、いのちの尊さやいつもの日常を当たり前と勘違いせずに生きていけるよう心に留めていることです。
以下、内容をシェアします。
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“Exercise is medicine”は、ただキャッチーなフレーズなのではなくて、あらゆる疾患に対して運動の有効性が研究によって証明され、科学的根拠もある言葉。
ノルウェーでは私たち理学療法士をはじめとして医師も、必要な場合は患者さんにひとつの治療法として、推奨している、いわゆる医療行為。
休職中の人や障害給付受給者に対して「仕事はできないけど、トレーニングはできるんですね?」「ジムには行けるのにね」と表現をしたある記者。
本来の目的は、世界から見ても異常に高いノルウェーの休職率や障害給付率を、このような少しからかうような表現で指摘し議論したかった、らしい。。が。
それに対して全身全霊でコメントを出した、理学療法士でありノルウェー科学技術大学准教授Woodhouse氏と医者2人。
「休職中の人や障害給付金を受けている人たちへの偏見を与え、運動することに罪悪感を感じることに加担していることは憂慮すべきことである」
続けて「“彼らは運動できるのに障害給付金を受け取る資格がない”と受け止めかねないような通説を広めることは無知であり、健康に有害である。むしろ、これらの患者が、運動という重要な治療を最後までやり遂げていることは賞賛されるべきである」
国営放送NRKでも、その記者と給付金を受け取る当事者が議論を交わしていた。「幼少期からイジメにあい、死のうと思って自殺未遂も経験した。それでもその経験を生かして教師になった。その後脳卒中で死にかけそれでも復職を挑戦したが、今現在は障害給付金を受けている。」
「給付を受けるまでのプロセスは長く障害給付という言葉を聞くこと自体が辛かった。社会のネットワークから断絶され、一人になった気持ちになった。PTSDも患っており、周りが仕事している時間に自分が外出をすることに対してスティグマを感じる。」
続けて「私の1日は、ジムに行って身体を動かすことから始まる。そうやって、自分にとって意味のある1日をスタートし、他者とのネットワークも保とうとしている。そんな私は復職しないと、ジムには行ってはいけないのか?」
国営放送の内容は、議論の方向性がお互いにすれ違っていたので、建設的な議論ではなかったと思うけど、当事者同士が多分すごい気力労力を使ってメディアでお互いの意見を発言することは尊敬でしかない。
そして理学療法士も今回のように社会が抱える課題に対して、医療専門知識を用いて積極的にコメントを出していくところが良き。多面的な視野で“Exercise is medicine”の言葉の重みも再確認できた。
参考記事はこちら。