M&A│仲介会社とアドバイザリー（助言）会社の違いについて

M&A会社には「仲介会社」と「アドバイザリー（助言）会社」の2つの形態がありますが、この違いについてご存知でしょうか。

「仲介会社」と「アドバイザリー（助言）会社」は、異なるアプローチでM&Aをサポートします。なので、それぞれの特徴や支援内容を理解した上で、M&A会社を選ぶことが大切なのかなと思います。

今回は、M&A会社を選ぶときに押さえておきたいポイントの「仲介会社」と「アドバイザリー（助言）会社」の違いについてご紹介します。

ちなみにAI企業検索システム「Bizrelay」を開発したアドバンストアイ株式会社は、M&Aアドバイザリー（助言）会社になります。

仲介会社とアドバイザリー（助言）会社が存在する背景

大企業や上場企業、海外のM&Aは、銀行や証券会社などとアドバイザリー契約を結ぶことが一般的です。一方、日本の中小企業のM&Aは、売り手と買い手をマッチングする仲介取引が主流となっています。

この仲介取引は、日本独特の形態になります。その背景には、M&Aに費用や時間をかけることができない経営資源の制約のほかに、中小企業向けにアドバイザリー（助言）サービスを提供しているM&A会社が少ないこともあります。

仲介会社とアドバイザリー（助言）会社の最も大きな違いは、契約形態になります。仲介会社は、売り手と買い手の双方と契約を結び、その間に立ってM&Aを進めます。

これに対して、アドバイザリー（助言）会社は、売り手、または買い手のいずれか一方と契約を結び、その立場に立ってM&Aをサポートします。

M&A仲介会社の特徴

仲介会社は、売り手と買い手の双方と契約、マッチングをしてM&Aを進めます。双方の条件の妥協点を調整するので、比較的、短期間でM&A成立を目指すことが利点です。

ただし、売り手と買い手、対立する利害を持つ両者と契約し、双方のM&Aをサポートするため、利益相反の問題が生じることがあります。

仲介会社の特徴
・M&Aの売買に関する情報量が豊富
・売り手と買い手の妥協点を見つけやすい
・M&Aの成立を短期間で目指すことができる
・売り手と買い手の双方から報酬を受け取る
・利益相反の問題を抱えている

アドバイザリー（助言）会社の特徴

アドバイザリー（助言）会社は、売り手、または買い手のどちらか一方と契約をして、M&A成立に向けて動きます。依頼者の利益のために動くのが、アドバイザリー（助言）会社の特徴になります。

売り手側のアドバイザーに就いた場合は、企業価値の最大化を実現するために、会社の強みを引き出す「磨き上げ」を行うこともあります。「磨き上げ」を実施することで、より有利な条件で、売却交渉をすることが可能になります。

アドバイザリー（助言）会社の特徴

・依頼者の利益のために動く
・売り手、または買い手の一方のみから報酬を受け取る
・資金調達など、M&A以外の相談にも応じる
・M&A成立までに時間がかかる場合もある
・磨き上げを行い会社の価値を高める（売り手側の場合）

M&A仲介の「利益相反」の問題について

M&A仲介の「利益相反」の問題は、売り手と買い手の対立する利害を調整するときに生じやすくなります。

売り手は「企業価値に見合った条件」での売却を希望しますが、買い手は「できるだけ有利な条件」での取得を目指します。M&A仲介は、この相反する立場の双方と契約をするため、中立性の維持（利益相反をしないこと）が大きな課題になっています。

利益相反は、M&A仲介の構造から起因するものですが、中小M&Aガイドラインでは、利益相反を防止するために、禁止事項として以下の行為を示してますが、法的拘束力はありません。

利益相反に係る禁止事項

・譲り受け側から追加で手数料を取得し、当該譲り受け側に便宜を図る行為

・リピーターとなる依頼者を優先し、当該依頼者に便宜を図る行為

・譲り渡し側（譲り受け側）の希望した譲渡額よりも高い（低い）譲渡額でM&Aが成立した場合、譲り渡し側（譲り受け側）に対し、正規の手数料とは別に、希望した譲渡額と成立した譲渡額の差分の一定割合を報酬として要求する行為

・一方当事者から伝達を求められた事項を他方当事者に対して伝達せず、又は一方当事者が実際には告げていない事項を偽って他方当事者に対して伝達する行為

・一方当事者にとってのみ有利又は不利な情報を認識した場合に、当該情報を当該当事者に対して伝達せず、秘匿する行為。

中小M&Aガイドライン「利益相反に係る禁止事項」

最後に

M&Aはあらゆる分野の専門知識が必要となるため、M&A会社などの支援は不可欠です。

今回は、仲介会社とアドバイザリー（助言）会社の違いについてご紹介しましたが、インターネット上でM&Aの相手を探すことができうM&Aマッチングサイトなどもでてきました。

大切なのは、それぞれの会社の仕組みや特徴を理解した上で、依頼することなのかなと私は思います。

そして、M&Aの最終目標は、M&Aを成立させることではないと思います。売り手にとったら、譲渡した事業の持続的な成長であったり、買い手にとっては、さらに事業を拡大させることが、本質的な目標だと思います。

事業承継ニーズの高まりを背景に、中小企業のM&A市場は、今後もさらに拡大することが予想されますが、売り手であっても、買い手であっても、M&Aの仕組みや全体の流れ、M&Aを支援する会社の特徴を十分に理解した上で、M&Aに臨み、会社をより発展させることが大切なことかなと思っています。

そして、最後にちょっとだけPRを！笑

アドバンストアイ株式会社は、依頼者の利益を最大化するために動くM&Aアドバイザリー（助言）会社です。M&Aのご検討時は、ぜひ無料相談をご利用ください。M&Aアドバイザーが、業界のトレンドなども踏まえて、M&Aの具体的なイメージをお伝えします。

M&Aアドバイザリー（M&A助言）専門会社｜アドバンストアイ

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