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「営業って、どんな仕事?」第12話 伝説の営業マン

僕が勤めていた会社は、松下電器産業株式会社(現:Panasonic株式会社)の販売会社でした。

Panasonicというよりも、やっぱり松下電器という方が僕には馴染みやすい。

松下電器というと家電のイメージを強いけど、僕はシステムという業務向けの電化製品を扱う販売会社での営業でした。

BtoB取引がビジネススタイルです。

入社時はパソコン担当で、4年目にOA機器担当へと配置換えになり、苦労話は前章の通りです。

「あんたの会社は、買い替えの頃にしか来ないね、、、」

と、言われたのは、ガソリンスタンドPOSの営業をしていた時でした。それも、パソコン担当の仕事で追われていて、

POSの仕事が片手間になっている時でした。(前章でも書きましたが、POSを本気で営業するわけにはいかない環境でした)

そのとき、お客様が話されたことは、

「前々々担当者は、夜討ち朝駆けの泥臭い営業マンで、用もないのに、よく来ていたよ。

うちの会社は、松下電器からPOSを買ったのではなくて、Y下電器(その時の営業マンの名前)から買ったんだよ。」

あの人は、すごい営業マンだったね。まさに、うちの会社でも伝説になっているよ。そう、伝説の営業マンだよね。」

そうなんです。商品、サービスは、ヒトから買うのです。

良く営業の世界で、まず、商品を売るのではなくて、自分を売れ。と、教えられるでしょう。

営業マニュアル本にも「自分を売れ」と、よく書いてありますが、まさにそれを実感したのでした。

この時の案件は、気がついたら他社の営業に出遅れていました。ここから挽回しようと、何度も訪問し、機械のデモをする

場を設定したり、事業部の営業担当者に何度も同行していただいたり、機器の保守をしていただいている会社の方に同行していただいて

保守体制の強化を提案したりしました。ただこれも、前章で書いたように報告できることができにくい環境下だったので、

水面下で行った営業活動でした。

奥手として、伝説の営業マンにもお願して同行していただきました。

あの手この手を使って、受注活動を半年間、行いました。

結果は、、、、、、、、、、、、、、、

受注できませんでした。

後手後手に回った結果です。

本来なら営業マンとしては、大失態なのですが、、、、

会社からは、さほどお咎めもなく、、、いわゆるメイン商品ではないので、、そのような評価だったのだと思います。

ちょうど、パソコンの販売コンテストで全国1位にもなった時で、そちらの評価が高かったのでしょう。

営業マンって、なんだかんだ言っても会社からの評価が気になりますからね。

しかし、この営業の失敗は僕にとっては、いい教訓になりました。

営業の法則で 成果=営業技術×訪問回数(件数)と、いうのがありますが、

訪問回数を増やすにはどうしたらいいのかを、学ぶ機会になりました。

これがきっかけとなり、同じ失敗をしない営業活動をしようと、心に誓ったわけです。

営業には失敗がつきもの、この失敗を次にどう活かすか、、、、

あらたな気づきで営業活動を始めると追い風が吹き始めるのでした。

ちなみに、僕が松下電器の販売会社で働いていた時期は、課長 島耕作の連載の頃です。

もちろん、販売会社の平社員でしたら、島耕作のような経験はありませんが、

漫画のストーリーは、あの事だな~~と、実感することが多くて、今も楽しく読んでいます。


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