顧客リテンション戦略
売上を増やそうとするとき、なぜか新規顧客ばかりに目を向けがちです。
新規顧客獲得のためのキャンペーンをやるのか
広告を打つのか
など、コストばかりがかさんでしまう状態に陥ってしまいます。
ましてや供給過多なこの時代においては尚更です。
この記事では、既存のお客さまを大事にするだけで新規獲得につながり売上増加が成り立つということについてふれたいと思います。
この記事を読んだあとのあなたは、、、
既存顧客をリピートさせる施策が学べます。
顧客が求めていることを把握することができます。
ロイヤリティ向上が期待できます。
イチゴの法則
新規顧客の獲得は、既存顧客と比べると費用がかかるという話はよく耳にします。いわゆるイチゴの法則です。
「1:5の法則」とは、新規顧客を獲得して売上を上げるコストは、既存顧客を維持して売り上げるコストの5倍かかるという法則です。
新規顧客のためには、広告の出稿やテレアポ・飛び込みなどを活用した営業、展示会やセミナーなどでの新規見込み顧客の獲得が必要になってきます。しかし、獲得した見込み顧客のうち成約に繋がるものはほんの一握りです。
これはオンラインビジネスでもオフラインビジネスでもどちらにも言えます。
例えば、WOWOW
ひと昔前まで新規と同じくらい解約があったそうです。
結果、コストばかり膨らんでいたので
既存顧客に対して施策を打つようになり、収益改善したという話があります。
すべての業界において、
消費者の買いたいという購買より
生産側の売りたいという供給が上回っています。
つまり、競合が多いということです。
競合が多いと値下げ競争になりがちで、実質儲からない負のスパイラルに陥ってしまいます。
これではいけませんね。
この負のスパイラルから抜け出すために、商品を買いにくるニーズそのものに価値をおいている限りは生き残れないと考えます。
お客さまが何を求めてに来ているのかを把握することが重要です。
例えば、持病を治したい患者が
薬だけがほしい→だれでもいい
色々相談したい→指定する
定期検診したい→指定する
というように、薬だけを求めているのであればだれが処方しようが同じですが、それ以外の治療方法を提案できるのであればそれは唯一無二で「誰でもいい」とはなりません。
しかし、これはロイヤリティがないと成立しません。
ロイヤリティとは3つあって、そのバランスを保つことで発揮すると考えられます。
ロイヤリティ
メンタルロイヤリティ
↓行動効果
アクションロイヤリティ
↓収益効果
レベニューロイヤリティ
の順でロイヤリティを確保することです。
そしてそれぞれ以下の指標で測定可能です。
メンタルロイヤリティ
感情指標
あのお店以外行きたくない
↓
アクションロイヤリティ
行動指標
来店頻度、ホームページの滞在時間、イベント参加回数
↓
レベニューロイヤリティ
収益指標
顧客単価、顧客利益、ARR(Annual Recurring Revenueの略で、毎年決まって得ることができる売り上げのこと)
これらひとつでも抜けているとロイヤリティが成立しません。
行動指標と収益指標はRFM分析(※)で測定可能ですが、感情指標だけは測定困難です。
※RFM分析とは顧客分析の一種であり、Recency (最近の購入日)、Frequency(来店頻度)、Monetary (購入金額ボリューム)の 3 つの指標で顧客をランク付けする手法です。
ひとつでも抜けているとリテンションできません。
では、感情指標をどのように測定するのか?
恋愛に例えると、
データ分析できる
年収が高い、良い企業に勤めている、かっこいい顔
→恋愛関係止まり
データ分析できない
気軽に話せる、心遣いがいい、一緒ひいると落ち着く
→結婚関係へ発展
という表現ができます。
つまり、感情指標=結婚関係=サブスク登録となります。
サブスクリプション
悪い売上・・・新規顧客
不明な売り上げ・・・リピート顧客
良い売り上げ・・・会員顧客
これらの売り上げの割合どうなっていますでしょうか。
増やしていきたいのは良い売り上げです。
サブスクの基本的な考え方
「今500円のコーヒーなら値下げをしないで10円で売りなさい。」
サブスクの具体的な導入方法
そもそもサブスクとは、購入利用頻度が多いサービスほど適しています。
カフェ、タバコ ◎
↓
美容院 △
↓
車の修理 ✖
では、利用頻度が少ない車の修理はだめか?というと、一概にそうではありません。
車の洗車だったらどうでしょう?数ヶ月に1回とは言わず、数週間に1回くらいの頻度で利用しますよね。
このように、サービスの一部を切り出して顧客を囲う考え方もできます。
これを前提において、以下3つの手順でサブスクリプションを導入していきます。
①フリーミアムモデルで無料体験
購入からではなく体験から接点を持ちましょう。
多くの事業者は、まずは体験からさせることが重要なのにも関わらず、なぜか体験でお金をとろうとしている人が多い印象です。
購入させたいサービスにまつわる体験を
・一定の期間
・人数や
・機能など
一部までを無料提供することをフリーミアムモデルといいます。
②10円の獲得
無料提供で顧客が商品体験をへたら、次はマネタイズをしていきます。
しかし、大手でない限りいきなり数千円をとろうとしません。
よほど価値のあるサービスでない限り、いきなりそんなに払わないと考えます。
ネットフリックスでさえも1,980円/月なので、1円の会員を1人でも増やすくらいに捉えておきたいところです。
例えば、月10円の会員になるとカフェラテが無料などとすると
→顧客情報の取得
→課金によるリマインド
→他商品の購買誘導
→条件付きでのリリース
といった施策が打てるようになり、リテンションにつながります。(10円から数千円の売り上げにつながります)
飲食店だったら、ハイボール200円とか
美容院だったら、、ヘッドマッサージ受け放題とか
そこで利益をとらずに継続的に顧客接点が持てる施策を打ちましょう。
③アップグレードプラン
継続的に利用してくれるようになったら、あとはアップグレードプランを案内するだけです。
望ましいのが、②の通常プランで利用できるサービスを一部に限定し「ここからはアップグレードが必要」というように利用できるサービス内容に差をつけることで、アップセルにつながることができます。
例えば、Amazonミュージックがその該当です。
有料会員で聴ける音楽は一部に限定されており、流行りの曲はアップグレードプランにしないと聞けないようになっています。
【無料会員】一部の曲に限定、広告が挟まれる
【有料会員】一部の曲に限定、広告なし
【アップグレード】すべての曲が聴ける、広告なし
といったような段階が踏まれています。
まとめ
まずは体験させ、1円でも課金させることが重要であることがお分かりいただけましたでしょうか。
新規獲得をやめて、既存を大事にすることで結果的に新規が増えると思いますので、まずは無料体験で顧客接点を多く持つことができたらいいですね!
最後までご覧いただきありがとうございました!!
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