AIが進歩しても変わらないもの。AlphaGoに気付かされた、人の内面の重要性
AlphaGoの勝利と不安
2016年、囲碁チャンピオンのイ・セドル氏と、Google傘下DeepMindが開発した「AlphaGo」との対戦に大きな衝撃を受けた。
囲碁はチェスなどよりもコンピュータが指すのは難しいと言われてきたが、結果はAlphaGoの4勝1敗。
しかも、AlphaGoの打つ手は人間には理解しがたい驚きの一手ばかりだった。
このニュースを知った当時、「人間の知性はAIに凌駕されてしまうのか」という不安や恐怖が募った。
AIがここまで進化したら、未来がどうなるのかますますわからない……。
自分が思い描いていた「人間らしさ」が脅かされる気がして、不確実な時代への強い戸惑いを感じたのを覚えている。
ジャーナリングを通した気づき
しかし、その当時もジャーナリングを行っていた。
不安やショックを言葉に書き出すうちに、いくら技術が進化して世の中が激変したとしても、自分の内面や心のあり方は自分のコントロール下にあることに気づいたのだ。
どんな時代になろうとも、自分が何を思い、どう行動するかは「自分」が決めるもの。
幸せと感じるかどうかさえも、自分次第で変わるのだと書きながら実感した。
今後の世の中と内面の大切さ
あれから10年近くが経ち、現在はChatGPTをはじめとする高度なAIツールが次々と登場している。
テクノロジーの進化がさらに加速し、今後どこまで進むのかは誰にも予測できない。
それでも今は、あの頃のように怖さを感じていない。自分の内面の大切さに気づいたからだ。
変化のスピードが増すほど、人間は「自分の心と向き合う」ことの重要性をより意識するようになるだろう。
何かを学ぶとき、成果を出すとき、そして幸せを感じるとき、最終的に判断を下すのは自分の内面だ。
だからこそ、ジャーナリングのように日々心を見つめ、整理する習慣はさらに価値を増していく。
AIの進化とともに、私たちの暮らしや働き方は確実に変わっていく。
だが、どんなに世の中が変わろうとも、自分自身の心のありようは変わらないし、自分だけのものだ。
「変わらないもの」としての内面こそが、これからの激動の時代を生き抜くうえで最も大切な拠り所になるのではないだろうか。