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30:58のことを思い出したから

あせもはひいた。
虫さされ用クリームよ、ありがとう。


明日の謡のお稽古では『小鍛冶』の最後のパートを練習することになっている。
合格すれば、最初から通してみましょうと言われるのではないかとびくびくしている。
正座のつらさもあるが、4回に分けて学んできた『小鍛冶』のお話、もう最初の部分を忘れている可能性が非常に高いというこわさもある。どちらがつらい、いやこわいだろうか。

そんなわけで「これハ一條の院に仕へ奉る橘ノ道成にて候」からやり始めたら、そういえばそんな節だったなと懐かしささえ覚えてしまった。これは大変まずい。ヨワ吟のところなどは、こんなところあったっけぐらいの新鮮ささえ感じている。非常にまずい。

そういえば、譲り受けたこの謡本には鉛筆でいくつか書き込みがされており、その中の一つに「30:58」という数字があった。先生にこれは何でしょうかと聞いたら、その本の持ち主が最初から最後まで通して謡ったらそのぐらいかかったというメモではないかとのことだった。

今それを思い出して愕然としている私がいる。ここ一週間は最後のパートばかり練習していて、最初から通していなかった。
今日の明日ではもうどうにもならないのであるが、できるだけのことはやっておこう。同時に、どうか明日は最後のパートだけの練習でありますようにと願っている。


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