見出し画像

無職日記 #14

群馬県立近代美術館に行きました。
この企画展を見に行くため。


絵や彫刻と出会った瞬間に、目がくぎづけになったことはありますか?そうなるのはなぜでしょう?きれいだったから?すごく大きかったから?笑ってしまうほど面白い、あるいは怒りを覚えたから? 私たちが美術作品にひきつけられる理由は様々です。それは人によっても違うでしょう。ただ、どんな理由でも人の視線をとらえることは、それが全てではないとはいえ、美術作品にとって大きな力であることは間違いありません。なぜなら、作者の考えや想い、描き方や作り方、その作品の意義など、様々なことの理解にたどり着くどんな鑑賞も、必ずそこがスタート地点になるからです。 この展覧会では、そんな「人の目をひく」作品を、4つの理由を切り口に紹介します。さあ、あなたの目をとらえるのはどの作品でしょうか。自分の心の動きを感じながら、作品を楽しんでください。

公式ホームページのこの紹介文に、とても興味を惹かれて。
わたしは芸術に造詣が深いわけでも、特別強い思い入れがあるわけでもないから、
美術館の独特の「わたし分かってますよ」っていう顔をしないといけない感じが少し苦手だったのだけど、
(でも気になっちゃう乙女心)(美術館自体は好き)
目をとらえる、とか、心が動かされる、とか、
そんなシンプルなとっかかりに優しさと面白さを感じた。

コロナ対策で原則として電話かメールで事前予約が必要だったのですが、
平日の閉館間際の時間帯だったのでほとんどお客さんがおらず、
予約なしでも入ることができました。
電話するの苦手だったから幸いでした。
鑑賞中もお客さん1人くらいしかいなくてほぼ貸し切り状態。よかった。
それでも、入館前のアルコール消毒はもちろんのこと、
入り口で連絡先を紙に書かないといけなかったり、
検温が必要だったり、
鑑賞順路がテープで貼られてしっかり決まっていたりと、対策はきっちり。
この対策がどこまで意味を成すのかは無知なわたしにはわかりかねるけれど、
きっともう元の生活のとおりとはいかないだろうから、
こうやっていろんなところが少しずつ変わっていくのかなあとなんとなく思った。
土日に人が増えたら入場制限がかかるらしくて、
展示室の入り口にたくさん椅子が並べられていました。
こまめに消毒もされているようで、スタッフの人は大変だろうなあ。

肝心の展示品はどうだったのかというと、
ポップな色合いの絵が目を引いたり、
暗い色使いの絵を離れて見たら苦しんでいる人の顔で心臓がギュッとなったり。
(見るのは好きなのにこんな稚拙な感想しか出なくてもどかしい。ごめんなさい)
その中でもいちばん心に残ったのは、
展示室の壁一面に貼られた超巨大な絵だった。
四畳半はあるんじゃないかな、いやもはや実家のわたしの部屋くらいはあるんじゃないかってくらい。
遠目で見て経過を確認しながらでないと描けないだろうから、
狭い部屋ではきっと描けない。だとしたら、
いったいどんな場所で描いてたんだろう。
どんな道具を使って、どんな格好でどんな風に描いたんだろう。
美術館の展示室は天井が高くて広くてがらんとした感じだから、
いまいちスケールが分かりづらい。
そんなことをぽやぽや考えながらしばらく見入っていました。

もはや美術館そのものよりも好きかもしれないミュージアムショップをじっくり眺めて、
広くて明るくて静かな美術館を出た。
この施設は群馬の森という県立公園の中にあるので、
そのあとはのんびり公園内を散歩して帰りました。

あじさいは満開までもう少しといったところ。
あじさいの花は控えめで可憐で可愛くてとても好き。
わたしのパーソナルカラーはブルーベースの夏と冬なのだけど(突然)、
夏の色が似合うってすごく嬉しい。
あじさい色が似合うってことだから。

実家の近くに美術館や公園があるって、
すごく恵まれた環境だったんだなと今更ながら思う。
小さい頃はピクニックをしたりバドミントンしにきたり、
もしかしたら群馬でいちばん好きな場所かもしれない。

一周約2キロの道のりを歩ききったらかなり血行が良くなって、
脚が痒くて痒くて仕方ない。
学生時代からそうだったんだけど、蕁麻疹の一種らしい。
日頃の運動不足をひしひしと感じる。

今日はお気に入りの小花柄のワンピースに、
レモンの絵が描かれたアイボリーのトートバッグと
去年買ったミラーレスのカメラを下げて
見た目から文化系女子を気取ってご機嫌でした。

空気はもう完全に夏だ。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?