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ぼんやり見ちゃダメ「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」

映画「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」を鑑賞しました。

クスッと笑えるような、独特の雰囲気の作品。

公式HPの著名人コメントも、ゆる~いものが多かったのですが…

完全に油断しました。

あまり「ぼんやり」観てよい映画ではなかったです…!


はじめに

「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」は2020年に公開された作品です。


町境である一本の川を挟んで〝朝9時から夕方5時まで″規則正しく戦争をしている二つの町。
川の向こうの町をよく知るひとはいない。だけど、とてもコワイらしい。津平町に暮らす真面目な兵隊・露木がある日突然言い渡されたのは、音楽隊への人事異動?!そんな中、偶然向こう岸から聞こえる音楽と出会い、その音色に心を惹かれていく…。一方、町ではある噂が広がっていて——。
川の向こうには何があるのだろう?〝わからないもの″を恐れる人々の一風変わった暮らしの中は、戦争・権力・男女・身体…どこにでもある、人類の絶えない悩みで溢れている。いつの時代でもない架空の町の小さな社会と、わたしたちの日常が地続きにあることを映し出す。数々の話題作を抑え、第21回東京フィルメックスで日本人監督作品としては初となる審査員特別賞に輝いた。 https://bitters.co.jp/kimabon/


テアトル系列で公開されていたのですが、タイミングが合わず、見逃していた作品でした。

Amazon Prime Videoの観放題に追加されていたので、拝見。
サンキュー。ゾンプラ。

ゆる~い映画かと思っていたら、完全にカウンターを食らいました…。

ユーモラスだけども…

全体的に、ユーモアたっぷりで、大いに笑える作品ではあります。

ここにある笑いは、おこがましいが別役実や私が書く作品の質にも似ているが、
きわめて映画的に美しく描かれるとき、それは小津安二郎にも見える。
けれど、というか、だからこそ、きわめて不気味な人間たちの住む世界のグロテスクな笑いになる。
新しい毒をもった喜劇だ。

宮沢章夫さんのコメント

空前絶後、監督独自の世界が映画を埋め尽くしている。
ああ、この映画をカウリスマキに観せたい。
テリー・ギリアムに観せたい。

根岸吉太郎のコメント

お二方のおっしゃる通り。テリー・ギリアム風味の毒をおびた笑いに近いです。

日本映画としてはとても斬新

私はこういった毒を食らうのが好きなので、池田監督の次回作も必ず観ます。

だからこそ切なさが強い

繰り返しになりますが、ただ楽しいだけの映画と思い込んではいけません。

一つまみの切なさが強烈に心に染み入ります。

終盤は胸が苦しくなりました。

戦争って、武器って、音楽って何なんだ。

強烈に問われますよ。

社会風刺たっぷり

「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」には、ユーモアの中に社会風刺がたっぷり盛り込まれています。

これらのメッセージをキャッチできれば、優秀な鑑賞者といえるでしょう笑

モラハラ 女性差別 パワハラ 障害 権力者の息子 そして戦争。

特に戦争の愚かさを強く皮肉っています。

誰と、なぜ争っているのか。現場の人々はほとんど知らない。

煮物屋のおじさんのほうが知っている。

世の中そんなものなのかもしれません。

今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

「きまじめ楽隊のぼんやり戦争」はテリーギリアムのような独特の雰囲気で、これまでの日本映画にはない斬新さを味わえます。
しかし、その分、切なさや社会風刺が、強烈にフックしてくる作品でした。

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