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『ベイビー・ブローカー』 赤ちゃんポストについて考えてみる
「ベイビー・ブローカー」を鑑賞しました。
是枝監督とソン・ガンホという、パルムドールコンビによる、味わい深い作品でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1656331546444-k1a50cojvG.jpg?width=1200)
感想と、意識するとより映画が面白くなる見どころを、ネタバレ無しでお伝えします!
はじめに
ベイビー・ブローカーは2022年の作品です。
https://youtu.be/jqFD1DjZ3lc
古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストのある施設で働く児童養護施設出身のドンスには、「ベイビー・ブローカー」という裏稼業があった。ある土砂降りの雨の晩、2人は若い女ソヨンが赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づいて警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく赤ちゃんを連れ出したことを白状する。「赤ちゃんを育ててくれる家族を見つけようとしていた」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、サンヒョンとドンスを検挙するため尾行を続けていた刑事のスジンとイは、決定的な証拠をつかもうと彼らの後を追うが……。
テーマといい、雰囲気といい、今までに観たことのないような作品でした。
それでは、感想と見どころをお伝えしていきましょう!
感想
![](https://assets.st-note.com/img/1656331534641-lFeRTc6ZCY.jpg?width=1200)
テーマは重いですが、平坦なストーリー進行によって、リアリティと親近感を生んでいたように思います。
「退屈なくらいに、こういった問題は世の中に溢れているのだろうか」と思わせる構成でした。
その点においては、万引き家族と近しい雰囲気がありました。
![](https://assets.st-note.com/img/1656333104884-WWDzn6IByM.jpg?width=1200)
「あなたの隣に潜んでいるかもしれない系」です。
ベイビーボックス
![](https://assets.st-note.com/img/1656331813815-9vm6HvaTKj.jpg)
今作では、「ベイビーボックス」に赤んぼうが入れられるシーンから始まります。
日本でいう「赤ちゃんポスト」ですね。
日本では「赤ちゃんポスト」は熊本の一か所のみ。
2007年の設置以来延べ受け入れ人数は161人です。
韓国ではおそらく二か所。
同じく2007年の設置以来、延べ2102人の赤ちゃんを受け入れています。
日本に比べるとかなり多いですね…。その背景には、
ベイビーボックスの赤ちゃんは2013年から急増した。韓国では2012年、「特別養子縁組法」の改正により、養子に送る場合は、実の親の出生届けが必要になったためだ。これにより、何らかの事情で出生届けを出せない母親がベイビーボックスにやってくるようになったという。
出生届けを出せない事情はさまざまだ。出産したことが通報されると学校に通えなくなるという高校生や、親との関係により言えない、経済難、家庭のある男性との間に子どもができてしまった、性被害者、不法滞在の外国人である……など。
など、事情はかなり複雑です。
「子どもの遺棄を助長している」とみるか、
「子どもの命を救っている」とみるか。
これは各々しっかりと考えていただきたいところです。
なぜ韓国で映画を作った?
是枝監督が、なぜ日本ではなく韓国で映画を作ったのか。
3つの理由をブログで解説いたします!
今日の映学
最後までお読みいただきありがとうございます!
「ベイビー・ブローカー」をより深く味わうためのポイントを解説しました。ちなみに、女性刑事コンビも実に新鮮。物語を斬新かつライトで今風にしたてる、いいエッセンスとなっています。
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