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【紅い服の少女】予習記事!

台湾のホラー映画「紅い服の少女 第一章神隠し/第二章真実」をシネマート心斎橋で鑑賞しました。

台湾で語り継がれる妖怪「魔神仔」や、

実際に起こった失踪事件やそれに関わる怪現象。

それらをベースにした作品です。

「哭悲」や「呪詛」など、ホラー作品に勢いのある台湾。

今回の記事では、台湾発のホラー「紅い服の少女 第一章神隠し」と「紅い服の少女 第二章真実」をより楽しむための予備的な知識や、押さえるべきポイントをお伝えします!

STORY

https://youtu.be/DyRiBSDC3_M

「第一章神隠し」
不可解な失踪事件が、新たな謎を呼び寄せる―
不動産屋で働くジーウェイは祖母と 2 人で暮らしている。ラジオ DJ のイージュンとは交際5年目。ある日、祖母の友人が山でハイキング中に失踪する。心配する祖母だが、今度は祖母が失踪してしまう。心配するジーウェイの元に突然送られてきたカメラには、ハイキングを楽しむ老人達についてくる“紅い服の少女”の姿が映っていた。やがてジーウェイも行方をくらましてしまい、イージュンは人を惑わす魔物<魔神仔モーシンナア>の仕業ではないかと疑い始める…。

「第二章真実」
"紅い服の少女"に隠された謎と、試される母と娘の絆
社会局家庭内暴力センターで働くリー。仕事で忙しくしている最中、娘のヤーティンが妊娠していることが発覚する。リーはヤーティンの意志を無視して中絶させようとするがヤーティンは反発し、学校から帰宅せず姿を消してしまう。学校の監視カメラには “紅い服の少女”に連れ去られるヤーティンの姿が映っていた。果たしてリーはヤーティンを無事救い出すことができるのかー。

https://taiwanfilm.net/akaifuku/

実際のニュース映像もYouTubeで観ることができますが、日本のホラー番組風のものなのかどうか、定かではありません。

なんともオカルト心をくすぐりますね…!

魔神仔(モーシンナア)とは

魔神仔(モーシンナア)とは、台湾各地に伝わる山や森に住む妖怪・未確認生物のことです。

外見は、子どものようであることは共通して言われますが、
全身が毛におおわれているというパターンや、
顔は老人のようである、
青っぽい肌をしているなど、

ディテールは様々です。

映画に出てきた魔神仔は、紅い服に、子どものような背丈、顔は白っぽい見た目でした。

市伝説的な扱われ方をする場合は、紅い服のイメージが強いようです。その発端となったのは、2014年6月と7月に花蓮市と台東県で実際に起こった失踪事件のようです。

それまでは、どちらかというと、妖怪・精霊チックなイメージの方が強く持たれていたようです。

日本でいうと、沖縄の妖怪キジムナーのような感じでしょうか。

キジムナーとの類似点

森林に潜むという点や、台湾と沖縄の距離感といい、なんだか共通した存在である妄想が膨らみます。

映画の中では「森林を伐採されたから怒って町までやってきたんだ」と言われていました。

爆竹は邪気払い?

台湾では、旧正月や春節やお祭りの際に、爆竹を鳴らす風習があります。

「商売繁盛」のために鳴らすことが多いのですが、実は別の意味もあるのです。

その昔台湾では「年獣」という怪物が、旧正月の深夜に現れるという言い伝えがありました。
「年獣」を驚かせ、追い払うために、爆竹を鳴らしていたそうです。

爆竹には邪気払いの効果があるという側面もあるのですね。

映画の中でも、爆竹や発煙筒など、派手な光や音を出すアイテムは大変活躍します。

メンガタスズメとは

映画の中で何度も登場する「メンガタスズメ」という蛾。

背中に人面のような模様を持ち、なんとも不気味な印象。

日本にも広く分布するそうです。

農作物を食べつくしてしまうことがあり、害虫として知られています。

さらに、ヨーロッパでは、Death's-head Hawkmoth の呼び名があり、文字通り不吉や不幸、死の象徴だとされています。

映画「羊たちの沈黙」ではシリアルキラーが家で育て、犯行の証拠に残していたことや、ポスターやDVDのジャケットとしても印象的です。

台湾では、2022年に、嘉義市の葬儀場に3日連続で出現したことが不吉であるとニュースになるほどでした。

何とも嫌われ者な虫さんです…。

虎爺(フーイエ)とは

https://www.travel.taipei/ja/pictorial/article/28886

第二章で大活躍する「虎爺(フーイエ)」

凶暴で強そうなイメージの虎ですが、台湾では平和や守護の神様として信仰されています。

諸説ありますが、道教がルーツであるという説が多いです。

地位の高い神様を乗せたり、守ったりしていたとされており、どちらかというと身近なイメージの神様のようですね。

しかしながら、虎の持つ獰猛なイメージもやはりあります。

畏怖や道教の教えがミックスされ、現在多くの人に愛されるかたちになったそうです。

中絶に対するメッセージ

第二章では、まだ中高生の娘が妊娠し、中絶することが決まってから、物語が発展していきます。

しかし、この設定があったからこそ、この映画は立体感や奥行きをもったのではないかと思います。

「リング」や「仄暗い水の底から」「シックスセンス」といったような、ただ恐いだけではない、軸のある作品になっていました。

その理由をブログで解説しています👇👇


今日の映学

最後までお読みいただきありがとうございます!

「紅い服の少女」の解説をしました!台湾の伝統や、社会問題を押さえた上で観ると、なかなか味わい深い作品です。

ブログでは更に詳しく情報をお届けしています。ホラー映画の情報もたくさんです!!


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